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あもさん、第1話読みました…。もう、胸がぎゅっとなりました。「俺には無理」って言う場面、まろくんの精一杯の強がりと涙が痛いほど伝わってきて、切なすぎました。ずっと友達でいたいって言われるのが一番キツい、って台詞、すごく刺さりました。報われない恋の描き方が繊細で、編集者の端くれとしても惹き込まれました。続きが気になります…!
⚠︎この話には以下の要素が含まれます
・桃青
・微桃mob
・バドエン
・nmmnの意味がわからない方はご閲覧を控えて頂くか、一度調べてからご閲覧下さい
・本人様には一切関係ありません
コメ欄では本人様の名前を出さず、検索避けをして下さい 例:(りうらさん→🐤さん、赤さん、最年少さん等)
あまり書いたことのなかった、報われない系に挑戦してみました🙌
ものすごく難しかったです…温かい目で見てくださると助かります…
それではどうぞ
桃)まろ、起きて
ないこは窓際の席で眠っていた俺を、軽くぺちぺちと叩いた。
青)んー…うるせ〜…
桃)飯食え
青)あと5ふ〜ん…
桃)それ言ったの4回目くらいなんやけど
渋々顔を上げる。眠そうに目を擦る俺を見て、ないこは「ははっw」と笑った。
笑った彼を見ると、また胸がどくんと高鳴る。
青)(顔に出てへんよな…?)
俺がないこを好きになったのは、中学の頃だった。理由なんてよくわからない。
気付いたら目で追っていた。
気付いたら隣にいるのが当たり前になっていた。
高校も同じでクラスも同じ。
もちろん放課後も一緒。
周りからは、「付き合ってんの?」なんて揶揄われることも多々あった。
…俺は内心、嬉しかった。
しかし、ないこは笑う。
桃)ないよw
俺も、頑張って、頑張って笑う。場の空気を乱さないように。
青)ある訳ないやろw
本当は、その一言を言う度に胸が痛かった。
ある日のことだった。
桃)ねぇ、まろ
青)ん?
桃)俺、好きな人出来た
帰り道、突然そう言われた。
足が止まりそうになった。けれど、ここで動揺してはならない。ないこがきっと心配する。
こいつ無駄に優しいんやもん。
青)…へぇ
「そうなんだ」の5文字でさえ言う気力がなかった。
青)誰?
桃)隣のクラスのAさん
聞いたことのある名前だった。明るくて、可愛くて、人気者の”女子”だったはず。
男で可愛くもない俺なんかより、ないこにお似合いやと思う。
だからこそ、余計に叶わない気がして苦しかった。
青)…頑張ってな
俺は笑った。
人生で一番上手で下手な嘘だった。
それからないこは、頻繁に恋愛相談をしてくるようになった。
『メッセージってこれでいいと思う?』
『デートどこ行けばいい?』
『脈ありなんかな?』
俺は全部答えた。
自分で自分の首を絞めながら。
断れなかった。
ないこの力になりたかった。
…ないこのことが、好きだから。
相談され始めてから、しばらく経った頃。
ついに2人は付き合い始めた。ないこはひたすらに幸せそうだった。
周りからも、「お似合いカップル」だなんて言われていて。
青)…
廊下でないことAさんが恋人繋ぎをしていて、無性に腹が立った。今までないこの隣は俺やったのに。
青)(…さっさと別れてくれへんかな)
どんどん自分が惨めになっていく。
青)…何してんねやろ、俺
放課後の教室には、俺とないこの2人しかいなかった。
沈黙が続いていた中、ないこがふと口を開く。
桃)まろ
青)ん、
桃)俺ら、ずっと友達やんな?
青)急になんやねん
桃)いや、もうあと少しで卒業やん
桃)大学行っても、社会人になっても
桃)俺はずっとまろと友達でいたいなーって
俺の中で、何かがぷつんと切れた。
「友達」。
俺が大嫌いになってしまった言葉。
青)…無理
桃)えっ、?
俺がそう言うと、ないこは素っ頓狂な声を出して固まった。
今の俺は、手が震えている上に声も震えている。
でも、止まらなかった。
青)俺、ないこのこと、中学の頃から好きやってん
桃)…は?
青)ずっと、好きやった
青)…もっと早く言えばよかったわ
俺は必死に笑った。そうでもしないと泣きそうだった。
青)やから、ないこの恋愛相談聞くの地獄やったわ…w
ないこは言葉を失っていた。
俺はもう、それを見て悟ってしまった。
あぁ、終わったんやな。
桃)…っごめん
やっと出てきたないこの言葉は、そのたった3文字だった。
桃)俺っ、まろを苦しめるつもりじゃ…
青)知っとる
桃)まろのことも大事に思っとるけど…その…
青)知っとるって
俺はないこの言葉を遮った。それ以上聞きたくなかった。
青)忘れてええで
俺は1人で教室を出た。
ただただ、大粒の涙を溢しながら。
〜翌日〜
桃)まろ…昨日…
青)…何?
桃)あぇ、えっと…
ないこを避けることにした。
メッセージも返さない。話しかけられても最低限。
そうでもしないと、自分が壊れる気がしたから。
数日後は卒業式。数ヶ月前までは「来ないで欲しい」と願っていたはずなのに、今では「早く卒業したい」という願いに変わってしまっていた。
〜卒業日〜
式が終わり、俺は誰よりも早く校舎を出た。
これで終わりにするつもりだった。
もう会わない、そう決めていた。
ぐいっ
しかし、校門を出ようとした瞬間、誰かに腕を掴まれた。
桃)まろ、!
振り返ると桃色の髪が視界に入った。
俺の腕を掴んだのは、息を切らしたないこだった。
青)…なんやねん
桃)逃げんで
青)逃げてへん
桃)嘘つけ
ないこは苦しそうな顔をした。俺はその顔を見るのが少し辛かった。
桃)俺はまだ、まろと友達でいたい
青)……キツいなぁ…
桃)…え?
青)それが一番キツいんよ、好きな奴から友達でいようって言われるのが
青)やから、改めて言うけど
「俺には無理」
桃)…そっ…かぁ……
風が吹いて、桜が舞う。
青)……幸せになってな
桃)…そっちこそ…ね…
〜数年後〜
俺は気が付けば社会人になっていて、仕事にも慣れた。
それなりに、幸せだった。
それでも、夜になると時々思い出す。
教室の窓際。
帰り道。
くだらない会話に笑い声。
…全部、本当は大切だった。
青)…もっと早く告っとけば、俺の隣にないこはおったんかなぁ…
スマホの連絡先には、今もないこの名前が残っている。ずっと消せないままだ。
自分の中でけじめをつけたいはずなのに、心の奥底ではまだないこのことを想っていて。
青)……好きやで
返事は来ない。
もうずっと。