わんく
夢要素散りばめます。
コテちゃんを使った妄想詰めです。
幼稚園の最年長。いわゆる年長組になった僕。
今日も今日とて、男の子を演じてた。
そんなある日、僕の親が引っ越しを考えていた事を知った。
知った頃にはもう僕は親に連れられ、車に揺られていた。
小一時間経ったと思う。
ずっと車に乗っていたからか、車酔いで痛む頭と、ふらつく足で僕は車の外に出た。
そこで僕は偶然にも外にいたお隣さんの子と目があった。
さらさらの赤髪、透き通るような目。
不覚にも、かっこいいと思ってしまった。
「君が今日からお隣さんだね。」
その子が僕に話しかけてきた。
僕より少し高い身長、でも高すぎない。目線は合う。
「えっと、こんにちは。僕は如月卑沙。よろしくね、」
僕は手を差し出す。相手に失礼なんてしたくないからね。
軽めの握手を交わす。
「よろしく、卑沙くん。俺は赤羽業。」
その言葉。「くん」という言葉が脳内で響く。
そこで僕は忘れかけていた大事な事を思い出す。
あぁ、僕はまだ「男の子」でいなくちゃいけないんだ、と。
現実を突きつけられたような気がした。
その時ちょうどよくお母さんに呼ばれ、「じゃあね」と軽く赤羽くんに手を振ってお母さんを追って家に入った。
その次の週。
僕は新しく転入という形で最寄りの幼稚園に入園した。
親が大手企業の社長とその秘書な事もあり、いいとこの幼稚園の案も出されたのだが、遠すぎると困るということで最寄りの幼稚園に入ることになった。
「今日は新しくお友達が入ります!」
と先生が元気よく声を上げると、周りの児童は騒ぎ出す。
「じゃあみんな静かに!じゃあ卑沙くん入っておいでー」
「こんにちは。卑沙です。今日からお世話になります。」
先生の顔をチラッと見上げたら、驚いたような、気まずそうな顔をしていた。
ちょっとちゃんとしすぎた…?と思っていたら、聞いたことのある声が聞こえた。
「ひーさくん、おんなじ幼稚園だったねー」
「赤羽くん。まぁ最寄りだしって感じ…」
幼稚園時代は、結構普通に終わった。
コメント
3件
あーひさくん呼び最高ですね好きかるひさ結婚しろや((