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韓日

1 - 想いは虚しく響いて

♥

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2024年12月30日

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こんにちは。夢の中のはっぱです。



勢いで書いた謎作品残しておきます。




⚠️

政治的な意思等全くありません。

病み韓国×不器用日本。軽い🔞要素有り。3000字超えてる割に超雑。


クリスマスだからなんか書こうかなって思ってたら、 クリスマス全く要素ないうえに過ぎてたのでちょうどいいです。



それでも良い方はどうぞ。












冬の真っ昼間、暖かい部屋で韓国は不満たれていた。

韓国の彼氏である日本は、韓国のことを見向きもせず常に誰かと電話ばっかり。同居までしてるんだから少しは僕のことも見ろよ、と思っていたからだ。


何か、その相手に対して嫉妬というものが湧いてくる。というか、日本に怒りが湧いてくる。

韓国には見せない楽しそうな笑顔ばかり電話の誰かに見せている。こんななら付き合わない方が正解なのでは、と毎度毎度思わせてくる。



……まぁ、そんな感じで日本の韓国への想いはとうに無いように伺える。日本が他の誰かに想いが向くことも仕方ないことであろうと韓国は思った。




そう考えがついた韓国は、立ち上がり、日本のところまで向かった。

今も日本は誰かと楽しく電話中だ。

日本からスマホを取り上げ、相手を確認してみる。


「……へぇ、アメリカか」


ポチッと終了ボタンを押して電話を切った。


「ちょっ、韓国さん何してるんですか!?」

当然、日本は驚いた顔で訊いてきた。


「何って、お前が浮気してるから」

韓国は少し怒り口調で話した。


「だからしてませんって……」

呆れた顔で、韓国を見た。



このやり取り、何度しただろうか。韓国はもううんざりだった。

大きなため息を吐いて、溢れてきそうな涙をグッと堪える。そして、決意した。



「…………別れよう」




そう言った途端、なにか抑えていた感情がボロボロ崩れていく音がした。

後悔なんてものは無いはずなのに、また怒りのような、変な痛みを胸に覚える。


衝動で、日本に手が伸びた。服を乱暴に掴み、酷く険しい顔をして、韓国は日本を見る。




とても青ざめた顔をする日本を見たのが、韓国の記憶の最後であった。









































気がついた頃、韓国は寝室のベッドに寝ていた。すると、体全体にどっと疲れた気分を覚える。

体を起こして、状況を確認しようとした。

ふいに左下を向くと、そこには、生々しい赤い傷を肩やら背中やらに付けている日本が寝ていた。よく見ると、その傷は噛んだような跡だった。

そして、お互い服を着ていないことを確認する。



……これはやってしまった。




するつもりはなかった。というかそもそも、なぜこの状況になったのか記憶にもない。




ひとまず、痛くて怖い思いをさせて本当に申し訳ないと韓国は思った。感情を抑えることが出来ず、情けない。

横ですやすや寝ている日本を見て、あまりにおとなしいから死んでしまったのでは無いかと不安になる。なので両手で日本を揺さぶってみた。


こう日本に触れてみると、後悔が大き過ぎる。韓国は罪悪感に潰され、涙が出てきた。それに、記憶がないとなると迷惑極まりないだろう。


揺すると日本は起きたのだが、韓国はおびただしい数の傷跡が目に入り、全て自分がやったのだと自責の念に駆られる。



「ぁ、日本、ごめ……っ」


韓国の視界が涙で滲んだ。すると日本は、横になりながらも韓国を優しく抱きしめた。


「僕、また日本のことっ、痛くさせちゃった……っ」



日本の体には、まだ治りきっていない噛み跡がいくつも残っていた。


ぽたぽたと涙の雫が落ちていく。泣いても泣いても苦しくなって、苦しくなるほど日本が強く抱きしめてくれている。


大丈夫だよって、韓国を安心させてくれるようだった。




「……私は平気ですよ。韓国さんがいつも頑張ってるのは知ってますからね」


「傷は痛みますけど、ちゃんと治りますから謝らないでください」




韓国が癇癪を起こした後、日本が毎度呟く言葉。日本は韓国に一切嫌な顔をせず、ただ淡々と、その言葉を伝える。



この言葉に、韓国は幾度となく救われた。日本はこんな僕を認めてくれている、分かってくれていると、安心する言葉。





「にほ、ごめっ……ほんとはこんなこと、したくなかったのにっ……」


「…………それじゃ、後片付けしましょうね」




そう言った日本は、寝室を後にして、風呂場へと向かった。




韓国がそれを目で追うと、単純かつ素直な思いが一つ浮かぶ。




どうして、「別れよう」なんて言ったんだろう。

そう言った自分が馬鹿みたいだ。



自身が幾度とも犯した罪を、ずっと逃げずに、許してくれる。大丈夫、と慰めてくれる。

そんな日本を手放すなんてあってはならない。韓国にとって、日本がいなくなるということは、依存する相手がいないということになる。




「ぅ、僕だけ見て……にほ、愛して……」



誰もいない部屋でその言葉が響いた。


韓国は結局こうだ。別れようとしても、本当は離れたくなくて、愛を欲しがっている。

たった今だけの孤独感を、韓国は握り拳を作り耐えていた。

































そんな話から何時間が経過し、深夜になっていた。あれからの韓国は、強い不安感からか突然泣き出したりもした。

そんな感じの韓国に、日本は何も言わず今も寄り添っている。韓国は常に精神不安定であり、扱い方には慣れているのだ。


寝室、日本はベッドの上でスマホを手にした。着信履歴を見ると、何度かアメリカから来ていることが分かる。日本はまだ日が出ている頃、途中で電話を切ってしまったことを思い出した。

隣で韓国がくっついて寝ており、少し気迷ったがその時はその時。起きたらすぐ電話を切ればいい。掛け直そうと、日本は発信ボタンを押した。




電話が繋がると、すぐさまアメリカが口を開いた。


『あっ、日本!? 急に切りやがって、お前今まで何してたんだよ!』


「ちょっ……うるさいですね、隣で韓国さん寝てるんですよ……」


『お、すまん。それで、掛け直した用は何だ?』


「……ふふ、あの時のお返事です」




あの時とは今日の昼、電話した内容についてだ。


『……そうか、聞かせてくれるか?』



「……初めから決まっていましたよ。

あなたと話していると会話が弾んで、楽しいです。もっと話していたいと思っていました。

……でも、どーしても、どこか寂しいんです」




『寂しい……?』



「なんというか…………、ッやっぱり、韓国さんじゃないとだめなんですよ、私」

少し口角を上げて日本が言う。だがその顔は少し悲しそうにして、続きを語る。


「今日もアメリカさんと電話した後、韓国さんが“不安“になっちゃって。日本が居ないとダメだって言ってくれて、それが……とっても嬉しかったんです。私も同じ気持ちでしたから。」



今日付けられた首の噛み跡を撫でて、嬉しそうな顔をする。まさに、満たされたような顔。





「だから、ごめんなさい。お付き合いの話は無しでお願いしますっ!」





アメリカが返事をする間も無い程、すぐ日本から電話を切った。

さらに、連絡先からアメリカを削除した。




「……もともと、興味なんて根っからありませんでしたね」



思い出すように、非常に冷めた声で日本は呟く。そして、冷たい目つきで視線を落とすと、隣に眠る韓国を眺めた。


日本は無意識に、親しくない関係の人には嫌われないようにと、他人行儀で接している。そのため、アメリカにも距離を置いていたのだ。


しかし、韓国には素っ気ない態度をとっている。素っ気ないどころか、冷淡である。

言うならば、それが日本の素の姿だ。


そんな自分に日本はずっと頭を抱えていた。

なぜなら、その所為で韓国が患うことがないかずっと気がかりであったからだ。


まあ、韓国の言動を伺えば分かる。もっと丁寧に、優しく接しなければいけないことくらいは。

もちろん、韓国の感情が不安定になっている時はなるべく優しい言葉をかける。だが、どうも想いを伝えるのに慣れなくて、いつも冷たい態度だ。


韓国を好きであることには変わりないのに。




そう思うと苦し紛れに韓国に向かって呟いた。




「…………韓国さん、お願いだから……こんな私を、見捨てないで……」




「私……、ッ私の方が、ずっとあなたのこと好きですから……っ」




ぎゅっと韓国の袖を掴み、想いを伝えた。

韓国が起きている時に伝えられたらどれほど幸せなのだろうか。初めて本音を言ったものだから、日本は涙ぐんでおり、照れの所為で顔が紅くなっている。










感情的で不安がりな韓国と、素っ気なくて不器用な日本。


そんな恋人同士は今日も忍ばせた愛執を零し、ただ独りであった。























この作品はいかがでしたか?

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