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幼少期
武道『春千夜君っ春千夜君ってば!』
春千夜『なんだよ。うるせぇな。』
武道『一緒に遊ぼ!!』
春千夜『はぁ??』
なんでこいつは俺なんかに関わるんだ?みんな俺の口の傷の噂ばっかりたてて、関わろうともしないのに。春千夜には武道の考えが分からなかった。
春千夜『…今猫と遊んでて忙しーの。』
武道『ほんとだ!!可愛いー!』
春千夜『こいつ怪我してんだよ。本当は家に持って帰って世話してやりてぇんだけど、俺は家に持って帰れねぇから』
武道『そうなんだ….。』
春千夜は猫の頭を優しく撫でた。
同級生『武道くーん!!』
武道『あ!みんなー!!』
タッタッタッ
春千夜『ぁ….。』
武道は同級生にもすごく優しかった。だから同級生の奴らにすごく人気だった。
同級生『遊ぼうよ!』
武道『いいよー!春千夜君行こ!』
春千夜『え?』
自分の名前が呼ばれると思いもしなかった春千夜。笑顔でこちらを向く武道に、着いて行ってもいいのかも、なんてこそばゆい気持ちが芽生えた。しかし、
同級生『え…。春千夜君も…?』ザワザワ
武道『うん!』
同級生『ねぇ、やめときなよ…』
武道『…なんで?』
同級生『だって顔に傷があるじゃん。それって 大人と喧嘩して作った傷なんでしょ?』
その言葉ですぐに現実へと引き戻されてしまった。 違ぇよ…。そんなのお前らが勝手に考えた作り話だろッ!!春千夜は心の中で訴えた。
武道『…春千夜君はそんな子じゃないよ!』
*ポロポロ*と涙を流しながら怒った。
武道『春千夜君はちょっと口が悪いかもしれないけど、僕にも、猫にも、みんなに優しいんだ!僕はそんな春千夜君がめちゃくちゃ好き!だからそんな事言わないで!!』
現在
春千夜『あれ以来お前の怒ったとこ見たことねぇなぁ』
こんなに迷惑かけて苦しい思いさせてんのに…。春千夜の中の武道はいつも笑っていた。
春千夜『お前のぐちゃぐちゃな泣き顔は好きだけど、こんな涙は見たくなかったなぁ…』
武道『すぅ、すぅ、』
春千夜は武道の腫れた目から、涙を手でそっと拭いた。すると、微かに武道が笑ったような気がした。
コメント
4件
ん? 鼻から出てくる赤い液体はなんだ?
最高っっっ
もしかして天才ですか?()