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smside.
sm「……はぁ、っ……はぁ……っ」
もう、そろそろか……
きんときに……連絡しなくちゃ……
sm『きんとき、そろそろ』
kn『今行く』
✧• ───── ✾ ───── •✧
kn「……スマイルっ!!」
sm「……き、とき……俺……そろそろみたいだ……」
kn「……大丈夫だ。きっと……アイツは、気づいてくれるはず……」
sm「……ううん。俺はもう……、大丈夫だよ」
sm「……死ぬのだって、怖くない……」
sm「……俺……、もう、」
kn「……!!」
sm「……俺のことは……もう……、いいから」
kn「……っ……!!そんなこと……!」
sm「……最後に……少し聞いてよ……」
sm「……きんときは……、いつも……俺に、寄り添ってくれたよね……」
sm「俺が……きんときのことを、忘れてからも……っ、俺のこと、常に……考えてくれて……」
sm「……そばにいてくれて……よかった……」
kn「……そんなこと……っ、言うなって……」
sm「……あと……俺の、好きな人……俺はもう、好きな人のことを……思い出せない……、けど」
sm「……何も無かった俺の、人生を……、変えてくれた」
sm「俺がこんなに苦しむまで……、俺を満たしてくれた」
sm「……これからもずっと……、大好きだ」
sm「……最後まで……、病気のことは言えなかったけど……」
sm「これで良かったんだ……」
sm「……もう、瞼が……、重い」
sm「もう、限界……みたい、だ」
sm「今まで……ありがとう」
sm「……幸せに……なってね……」
kn「……スマイル……スマイル……!!」
そこで俺の意識は、途絶えた。
今更、希望なんて残っていなかった。
きっとBroooockは、迎えに来てはくれない。
そんなこと、とうに理解出来ていた。
……本当は、死にたくなかった。
もっともっと、好きな人と、過ごしたかった。
好きな人と出会うまでは灰色に見えていた世界。
好きな人と出会ってから鮮やかに色付いた世界を、もっともっと、見ていたかった。
でも、それももう遅い。
好きな人が幸せなら、俺はそれでいいんだ。
そう思っているはずなのに、どこか苦しくて、締め付けられて、虚しくて、悲しくて、寂しくて。
……ねぇ、もう一度、会いたいよ。
俺の名前を、呼んでよ。
もう一度……
笑ってみせてよ……
コメント
6件
「幸せだった...。」とか... なんて切なくて悲しい物語なんでしょう...😭 でも好きな人を想う気持ちだけは忘れられないこと...、 切ないの域を超えてもう最高です...ჱ̒˶ー̀֊ー́ )
悲しい現実(´;ω;`)
心(感情)と逆に(記憶)が落ちていった……てことですか……やば。天才すぎません?