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『彼と俺が恋をするまで…』
俺は高校1年首席の極普通の男子高校生だ
幼い頃から勉強に励み様々な知識を蓄えていた
勉強にしか脳がないとお粗末な体が出来上がってしまう
だが叔母さんは勉強に拘らず遊ばせてくれた為運動もそこそこできる
俺の母と父は俺が小学に入った時期と同時に交通事故で既に他界している
その為祖父母に育てられた
元々母や父からは勉強を強いられていた為幼いながらに他界した2人を見ても泣く気になれなかった
恐く度の過ぎた強制のお陰ですっかり母や父の事を好むこのが出来なかったのだろう
だが母や父だけでなく叔母や叔父に対しても特別感情が湧かない
異性に対しても高校に入った今でも意識した事はない
意識しようと色々な策を練り実行はしてみたものの全くの成果も得られなかった
そんな事があった為俺も一時期結構グレた
いやかなりグレた
何度警察沙汰になり祖母が頭を下げた事か
そしてグレる事も飽きたので次は優等生にでもなってやろうとまた色々勉強した
俺が勉強している所を見る祖母は何処か安心したような顔をした
まぁ悪くはない
そんなこんなで俺は高校デビューした
そしてつい最近たまたま見かけた不良が不良にリンチされていた
1人に対して複数人で絞めるのはかなり奥手…
いや弱虫なのだろう
まぁ弱いのが悪いと思いその場を後にしようとしたのがだ五月蝿い
かなり五月蝿い
ガヤも騒がしくなり始めたが中々教員が出てこない
こんなに五月蝿くては真面に授業も受ける事が出来ないだろうと思い取り敢えず不良に話し合いを設けた
「君達何をしているんだ?」
「ア”ァ?」
話しかけると眉間にシワを寄せ俺を睨む
だが傷もなければ圧も感じない
まるで思春期を拗らせた子供の様だ
「その人もう意識ないですよ、それにそろそろ授業が始まるので静かにしてもらいたいです」
一瞬で周りが静かになる
そりゃあ一様優等生をしている訳でこんな対処していたらそんな顔にもなるよな
まぁ知らねぇけど
っと呑気に考えていると
「テメェ舐めた口叩いてんじゃねぇぞオラァ!!!!!」
「テメェ兄貴が東の頭って呼ばれてるの知らねぇのか!!!!!???ア”ァ!!?」
いやなんだそのダサい名前は
俺は思春期を拗らせている奴に胸ぐらを掴まれたので
近くにあった石を拾い
握り潰した
そして俺は俺の胸ぐらを掴んでいる腕を握った
そうするとみるみる内に顔から血が引いて蒼白になっていくのがわかった
それでもまだ俺の胸ぐらを掴んでいたので
俺は腕を掴むのをやめ首に手を回し頭を抑え
おもいっきし膝に顔面を叩き付けた
「バキッ」
っと音が辺りにこだまする
そうすると周りにいた不良達は逃げるようにこの場を後にした
周りからは歓声の声が上がる
俺は適当に気絶している奴を抱き上げ保健室までへと運んだ
勿論保健室に運んだのは思春期を拗らせた奴では無い
その日を境にその不良に付き纏われる事になった
登校時何故か家から出る時間を把握され一緒に登校をし
授業も終わって少しの間だけ空いていたらすぐに俺の傍に来る
昼食も何処へ逃げたってすぐにバレ一緒に食っている
下校中買い食いも一緒にした
家で暇を持て余していると彼が来て色々な所に連れ出された
彼は俺の意見を聞かずに自分の思うがままに行動する
確かに最低限のマナーは守っているようだが頭も悪く髪も校則違反、身嗜みも崩しており優等生である俺とは対称的な奴だ
だが彼は何処か俺を見透かしているような目を時々する
その目で見られると本当に見透かされたのか彼は俺の思った的を見事的中させる
俺がなんとなくゲーセンで目移りしたぬいぐるみ
彼は「欲しいんですか?」っと言い俺が何の反応もしないと無言でそのぬいぐるみを取り俺に渡す
俺がそのぬいぐるみを持ちなんとなく顔を埋めると
「やっぱり欲しかったんじゃないっすかw」っとにかっとした笑顔で笑う
俺は彼にぬいぐるみを貰った為何かを返そうと思い
彼が何かじっと見ている方を見ると猫のキーホルダーがあった
俺が彼に「待ってて」っと言うと彼はカラスが豆鉄砲をくらったような顔をし固まる
そのうちに俺は彼が見ていたキーホルダーを買い、ついでに色違いのキーホルダーも買った
それをまだ阿呆面している彼に手渡しすると
「あんた喋れたんすか!!?」っとくわっとした顔で近ずき大きな声で言ってくる
俺はさっき貰ったぬいぐるみを俺と彼の間に瞬時的に挟んでいた為そのままぬいぐるみで彼を押し戻す
彼は返事を期待しているようだった為俺はそっぽを向いて歩いた
彼は「めっちゃ嬉しいっす!ってかよくわかりましたねまさか俺が猫好きなの知ってました!?それとも俺の反応でわかったんすか!ってかお金払いますよいくらしたんですか?えっ待ってなんか歩くの早いです待って待って待って!!」
俺は今までこんな雰囲気、こんな扱いをされた事がなく疑問に思っていた
何故彼が俺について来るのかを暫くしてから聞いた
すると彼は少し頬を赤くし
「あの時少し意識があったんすよ…その時誰も止めに入ってくれなくてやっぱりこんな奴みんな嫌いだよなぁって思ってたら貴方が入ってくれまして……本当に嬉しくて…!!それで少しでも貴方をしれたらなぁと思ってるんすよ…!!!」っと
成程最初から意識があったのか
なら助けなくてもまだ平気だったって事か?
助けなかったらこんな風に纏わりつくことはなかったのか
俺は「俺じゃなくて他の奴と親しくなれば良いんじゃないか」っと喉まで出かかった
だがその言葉は俺の中で溶けていった
何故だ?
何故俺は今…
彼に離れて欲しくないと思ったんだ?
ある日彼が俺の傍から消えた
遂に愛想を尽かされたのだと悟った
彼の居ない登校も
彼の居ない学校も
彼の居ない下校も
彼の居ない休日も
何もかもが元に戻っただけだった
それなのになにか物足りない
不意に彼の事を思い出し愛想が尽きたと思うと胸がギュッとし痛くなる
目も熱くなりあぁこれが涙を流すこのなのかと初めての経験をした
俺は授業中も彼の事が頭から離れず授業内容も疎かになりかなりケアレスミスをするようになった
教師からも親からも周りの奴らからも心配され皆口を揃えて「休む方が良い」っと言うがそれでも学校に行った
そして彼の居ない昼食時にあの思春期を拗らせた奴らが屋上をたむろしていた
数はそんなに多くなくざっと20いるかいないか程度
服装を見るにここの生徒ではないようだ
「アイツまじ笑えましたよねwww」
「アイツ猫相手にマジになりやがってよォwマジ不良向いてねぇよなww」
「アイツは俺達不良の恥っすよwww」
「そういやアイツこんな女々しい物持ってたっすよ」
「んだそれ?」
「女が好きそうな猫のキーホルダーっすよ」
アイツが持っていたのは彼に渡したキーホルダーだった
何故アイツがそれを持っているそれは彼にあげた物だ
「アイツ何言っても猫を庇ってたんすけど」
「これ取ると返せだの触るなとか言いやがったんで、猫を道路に投げたらアイツ猫庇って車に引かれたんすよww」
「あぁあの時凄い爽快な気持ちに慣れたっすよね〜ww」
「そりゃあ滑稽じゃねぇかww」
俺は彼にあげたキーホルダーをアイツらから奪い取った
「お前あの時の!!!!!よくも俺様n」
キーホルダーに触っていた奴の顔を本気で殴った
「バコンッ」っと衝撃音が鳴?
久しぶりに人を殴った為少し手が痺れた
だが腕は訛っていなかったようで殴った相手は白目を向き動かなくなった
それから全員が俺に飛びかかって来たから全員を死ぬ寸前にまで殴り続けた
殴り続けたせいで手の感覚な無く拳が赤くなる
それは俺の手が潰れたのかコイツらの血なのか分からない
俺は何とか冷静を取り戻し最初に殴った恐く一番強いだろう奴の顔面を蹴る
するとアイツは起き上がり大きく咳をしながら己の血液を吐き出した
「ゲホッ!!グフッ!ゲホッ!オェェェ…!!」
俺はそいつに近寄り髪を掴み顔を上げさせる
涙と鼻水と口から出した汚物で顔面ぐちゃぐちゃになっている奴に
「アイツは今どこだ」
「しっ…知らなッ」
俺は頭を地面に叩きつける
「知らないじゃねぇ敬語使え敬語を」
「もう一度聞くアイツは今どこにいる」
地面に叩き付けた頭をぐりぐりと体重を乗せ潰す
「痛い痛い痛い!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
「アイツは今どこだ」
「あぁっ…あ…アイツは…いッ…い今ッ…こっち方向にある病院にっ…いr」
俺はコイツの項を強く殴る
そうするとコイツは力なく倒れた
周りを見渡すと血を流して倒れている者から恐怖か痛みかそれとも両方のせいなのか失禁している者もいた
俺は彼らの顔を覚えてから走った
元々この辺りには病院が少ないためある程度病院は絞り込めれる
そして俺は息を切らしながら病院に着くと彼の名前を探す
だが何処を探してもない
だから周りにいた看護師に彼の名前を伝えるともう退院しているとの事だった
そしてその看護師は俺の手の方が大変と言い俺は強制的に看護師に手を包帯で巻かれた
幸い骨は何もなかったようだ
医者ではなく看護師にずっと診てもらったが大丈夫なのだろうか?
俺はその後病院を後にしまた走った
彼の家を目指し
彼は元々自分の事をよく話すため大体何処に住んでいるかは目星が着く
だが一度も家に招き入れられた事も紹介された事もないため彼の話を思い出し家の特徴を元に探す
彼は一軒家で家族と住んでいて屋根は青色で白い壁
2階まであり彼の部屋の窓に紫色のカーテンが特徴的
玄関には季節外れのジャック・オー・ランタンの置物がまだ置いてある
そうして夕方まで探しようやく彼の苗字が書いてある家を見つけた
彼の玄関まで来てインタンホンを押そうとするが一気に緊張感が来た
何故こんなに緊張するのか分からない
そもそもなぜ彼に会いたいのか
彼は俺が必要な筈がない
彼は5ヶ月間入院している事さえ伝えてくれなかった
いつも真面に話をしていない人がいきなり家に押しかけても迷惑だ
だけど…
俺は彼に会いたい
俺は思い切ってインタンホンを押した
家の中からは〜いっと彼の声がすると同時に
「バタンッ」っと何か倒れた音がする
そうすると足音も何もなくなった
何か家の中であった
恐く彼に何かが起きたのだと気付くと全身から血の気が引く
俺はドアを開けようとするが鍵が閉まっている
ドンドンとドアを叩き彼の名を呼ぶ
だが彼からの返事は一向になく俺は家の裏に回った
裏に回ると紫色のカーテンが見える
彼の部屋だ
窓が空いていて少し部屋の様子が見える
俺は彼の部屋まで登った
俺は窓から彼の部屋に入ると足に包帯を巻いてる彼が床に倒れていた
近くに倒れた机と花瓶が転がっており恐く机にぶつかり倒れると机に置いていた花瓶が頭にぶつかったのだと推測する
俺はすぐに近寄り彼の体を揺らすと彼の目が開く
彼はゆっくり起き上がり俺の顔を数秒見た後に俺の名前を呼び後ずさる
俺は後ずさった彼に近寄りビンタをした
彼が怪我をした事を知らなかった自分が悔しい
彼がアイツらにリンチにされている時に守れなかった事が悔しい
だがそれよりも彼に頼って貰えなかった事が何よりも悔しかった
彼に当たるのは間違っているとしても当たらずにするならどうしたら良いかわからなかった
「どうして言ってくれなかった」
「どうして頼ってくれなかった」
「どうして俺から離れたの」
俺は泣きながら彼を叩いた
すると彼は俺俺の腕を掴み抱きついてきた
彼は「すみません」っと言い優しく俺を包み込む
俺は更に涙が溢れて止まらなかった
俺は一旦落ち着き彼と一緒にベットに座った
俺はさっき初めてあんなに泣いた為少し気まずい
すると彼が口を開き
「足の骨が折れて真面に歩けなくて学校に行けなくて…
それに連絡先も聞いてなかったから伝える事が出来ませんでした……。あっでもずっといじめられてた訳じゃなくて偶然アイツらと鉢合わせちゃってなんか因縁つけられて…あはは…」
っと彼は頭を掻きながら
「俺住所教えてましたっけ?」
俺は頭を横に振った
「じゃあ誰かに聞いたんですか?それとも探してくれたんですか?」
「探した…」
彼の質問に鼻声になりながらも答える
すると彼は何か言いたげにしているが黙っている
「なに…?」
っと俺が聞くと彼は
「言いたくないです」
「教えろよ…」
「嫌です言ったら俺嫌われますんで」
「まぁ取り敢えず俺お茶持ってきますね」
「今どっか行くんならもう片方の足折るぞ…」
「貴方が言うとガチにしか聞こえないんですけど??」
「嘘じゃないから行かないで…」
俺は彼の腕に抱きつく
「今日本当にどうしたんですか」
自分でもなんでこうなってるのか分からない
ただ彼に会ってからなぜか涙も止まらないし少しでも離れたくないという気持ちが抑えられない
いつも見たく我慢すれば良いのだがなかなか我慢する事が出来ない
どうしたら良いのかなんて分からない
「何が俺に言えないんだよ…」
「言いません」
「教えないとここから飛び降りるぞ…」
「本当にそれはやめてくださいね?」
「じゃあ教えろよ…」
「くぅぅぅ〜…」
彼は葛藤している様な顔をする
彼に何か隠されていると胸が痛い
だから話して欲しいのだが彼が嫌がっているのを見ると胸がチクチクと痛む
「もういい…」
「えっ飛び降りるのはやめてくださいね!?ってえっ!!?」
「うるさい」
俺はずっと走ってコイツの家を探していた為かなり疲れた
その為コイツを押し倒し上に乗りコイツの上で横になる
「えっえっえっえっ!!?」
今になって気づくがやっぱりこの部屋にコイツの匂いが充満している
汗臭い匂いもするが柔軟剤の匂いもする、だが微かにコイツの匂いもしてうとうととしてしまう
「好きなんですよ…」
っと言い彼は俺を優しく抱きしめ頭を撫でた
好き?誰が?こいつが?一体誰に?
「俺バイなんで同性の人も好きになっちゃうんですよ…すみません……気持ち悪いですか…?」
っと彼は俺と目線を合わせる
彼はいつもチャラけている顔とは違い柔らかく泣きそうな表情をしている
こいつはばい…?ってやつで男も好きになっちゃうらしい…でもそれがどうし…
「!!?」
えっ待てコイツ俺の事が好きなのか!?いやいやいやないだろ!!?俺だぞ!?どこが好きになるんだよ!!?
「あっやっとわかりました?結構鈍感ですよね」
「えっあっえっと…!」
「……」
「うわっ!」
彼は俺を押し倒し顔を近ずけ
「今から俺は貴方にキスをします、嫌だったら逃げてください、貴方が逃げたら俺は追いかけません、逃げて貴方が望むなら今まで通りの関係に戻します」
そういいゆっくりと顔が近寄ってくる
近くで見ると彼の顔は整っている事を知った
心臓がバクバクと大きくなっていて彼に聞こえているんではないかと思う
俺は彼が好きなのか分からない
だがここで断ってはいけない気がするのだがこんな気持ちで彼の気持ちを受け取っていいものなのだろうか
彼が本気で俺を好きでいるのなら今の俺は彼に相応しくない
いや彼を突き放して今まで通りの関係になって貰えば…
そんな事を考えていても彼はどんどんと近寄ってくる
あぁもう俺はどうしたらいいんだ…!
軽くパニック状態ななっている
そして彼と俺の口が触れそうになった時
俺は彼と俺の間に手を挟んだ
手に彼の顔を触っている感触がする
彼は少し寂しそうな顔をし俺から離れた
「やっぱり嫌ですよねこんなの…すみません……んじゃ本当にお茶を持ってくるだけなので少し待っててくたさ…」
俺は彼の頬にキスをした
「へっ」
「いきなり口は嫌だけどっ…頬ならまだ平気……だから…そんな顔すんな…」
自分はすぐに彼から目を離した
顔が熱くて熱くてたまらない
今彼と目を合わせたら確実に正気を保てないだろう
「こんな事するの本当に初めてでっ…これ以上は本当にむりっ…」
俺は震えた声で言うと彼が
「ギュッてしていいですか?」
っと彼が聞くので俺は小さく頷く
彼がまた俺を優しく抱きしめてくれた
さっきとは違って意識がはっきりしているせいか彼の心臓の音が聞こえる
俺と同じで鼓動が早い
彼は俺の耳元で
「付き合ってください…」
っとさやしく言う
耳元で吐息混ざりに言われ腰の辺りがゾクゾクとした
体が緊張で強ばる
すると彼は背中をつ〜っと指でなぞる
そうするとまだ腰の辺りがゾクゾクする
そうするとまた彼が
「付き合ってくれますか?」
っと今度は俺と目を合わせはっきりと言う
それに俺は
「よろしくお願いします…」っと