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俺と桃ちゃんは両想いだ
お互いを大切に想い合っているから。
まぁ、知らないけど
別に信じてる訳じゃない
裏切るのも勝手だし
ただ
信じたいと
俺がただ想っているだけ
「んぁあああ〜〜〜」
ついにこの日がやってきた
汚い地上に降りる日が
「やっと起きたか」
「ッッは」
「一応早く行こうと思っている」
「準備を済ませろ」
「ん、ぅ」
「じゃぁ」
「桃ちゃ、先輩が服着させてよ…?」
「え」
「いいじゃないですかぁ」
そういってベッドの端にいた桃ちゃんに覆い被さる
「ん、」
「駄目…?」
上目遣い
これに桃ちゃんは弱い
「仕方ない後輩だな」
そういって笑う先輩
この笑顔が大好きで
手放したくなくて、
はぁああぁぁ
先輩だって
嬉しい癖に
まぁ
一番喜んでんのは
俺なんだけどね
支度を済ませ
降りる場所を確認する
「えぇっと、?」
「あの辺で良いですかね、」
「適当だな」
「あはは」
「まぁいいんじゃないか」
「ですよね〜、!」
褒められたのかな
そうだったら嬉しいな
「よし、行くか」
そういって翼を広げる彼
天使ながらとても美しいと思った
彼の容姿、景色と相まって
到底人間にはできない行為だろう
「先輩……手繋ぎましょ」
「どうしてだ」
「だって先輩と離れ離れになったら嫌ですもん…」
我ながら可愛い演技ができたと思う
「そうか」
結構そっけなくしているけれど
彼が喜んでいるのを俺は知っている
俺だけの
大切だ
そうして優しく俺の手を包み込んでくれた
その感触は
今でも残っている
「よ〜し」
「行きましょう!」
「あぁ」
そうして俺達は
一歩を踏み出した
俺は
地獄へ降り始めている事も、知らず
ただ幸せを噛み締めているようだった