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アメ日帝
ちょっとバカめの話
「じゃ、good night .」
「……あぁ。」
事後。激しく抱かれ、労られ、シャワーを浴び、ベットへと吸い込まれる。
普段なら心地よくこやつへと体を預けて、意識を手放すところだろう。
だかしかし、今回は一味違う。
「……………‥、」
「…………っッ、〜〜〜…………。」
「……………//」
そう、今回は気持ち良すぎたのだ。
そうだな、いい事だよな。だけども。
どんどんこいつに開発され、快楽を拾う頻度が増え……気がつけば意識を度々飛ばすほどになってしまったのだ。
気持ちいい。案外私は快楽に弱いのかもしれないと思い始めた今日この頃である。
となると、私の中にはある思いが渦巻いていく。
もっとしたい。
分かっているのだ! こんなことを考えてしまうのはおかしいと! だがしかし、思ってしまうものは仕方がないものだと認識して頂きたい。とにかくこいつ、米国はねちっこいのだ。寸止めは壊れるほどしてくるし、泣いて喚いてイきたいと懇願してもイかせてくれない。と思えば、頭が壊れるほどの快楽をぶち込んでくる。正直、シャワーを浴びているときの記憶は無いに等しい。私のような元軍人ですらこうなのだ、普通の人間相手だと快楽で殺してしまうのではないのかと思ってしまう。
昔はただのセフレだったのだが。
あいつの車に無理矢理乗せられ、煌めくニューヨークの道を走っている時に言われた。
セフレじゃなくて、もっとお互いを知ろうと。
どうしてそこから恋人になったのかは正直自分でも分からんが。
まぁ日本といい関係は築いてもらってはいるし、断る理由も無かったかと言ってしまえばそこまで。だが、何か惹かれるモノがあったのかと聞かれれば………………この話はやめにしよう、私の顔が茹ってしまう。
閑話休題。
とにかく、私のなかにありふれた性欲をどうにかしたいのだ。
腐っても帝国軍人……いや、今は陸上自衛隊。
ツテと作戦だけはあるのだ。
作戦その1
元枢軸仲間に相談する
「……ということなんだが、何か解決案を求む。」
「正直どうでもいいんよ〜。新しくセフレでも作ったら? あぁ、そんな顔じゃ無理か、ごめんなんね。」
「貴様には最初から期待していない。ナチ、何かないか?」
「うむ…………。本人に素直に伝えるしか手はないと思うぞ。」
「それが出来ないから困ってるんだ………。」
「恥ずかしいのか?」
「それ以外に何かあるとでも?」
「抱き潰されそうとか。ほら、アメリカってそういう奴だろ。」
「確かに………まぁ、最終手段として取っておこう。一応感謝する。」
「一応ってなんだよ。」
「そうだよ、感謝してよね〜!!」
「お前何もしてないだろ。」
「話聞いてあげたじゃん、日帝の話聞くなんて拷問みたいなものなんだから。あ、お金とピッツァならそこに置いといて。」
「死ね。」
「お前がね〜。」
「その不仲はどうにかならないのか? イタ王、日帝。」
「これがデフォなんよ。」
「もう相性の問題なのだ。」
「………負けた理由はすぐそこにあったのだな。」
「正直宙ぶらりんはトラウマなんだけど。」
「火傷も嫌だろ、私よりマシだ。」
「中部フランクさんよか……いや、なんでもない。」
「自殺も大概でしょ。」
「話が暗すぎる、もともとは私の悩みだっただろ。」
「枢軸と話すと脳死になるんよ。で、なんだっけ?」
「もう解決したんじゃなかったか? 日帝、他に何か悩みでも?」
「あれはしたと言えるのか…? とにかくありがとう、死ね。」
「お前が死ねよ! じゃあねモンキー。」
「話がループしてるぞ。あと、流石にアウトだぞイタ王。」
「先に暴言言ったのは日帝なんよ!?」
「哀れだな、先に降伏したのはお前だイタ王。」
「まっじでお前さ。」
「………帰っていいか? この為だけにお前の家に来たんだぞ、日帝。」
「あ、ナチ……すまん。」
話は平行線から脱却してくれない。
ここまで来てしまっては、正直ただの雑談会になってしまうだろう。たまにはそれも良いかと納得し、暴言と下ネタの入り混じった列強のプライドのプの字もない会話を繰り広げて行ったのだ。
(……あれ、こんなはずでは)
作戦その2
あちらの親に話す
そうだ、元を辿れば米国と会いすぎていたのだ。相当な頻度で会っているから、ヤる時も多くなる。となると、会いすぎないようにすればいいのでは? うむ、かなり天才かもしれない。だがしかし、米国は事前の連絡無しでよく勝手に家に来ることが多いため、こちらからはどうしようもないのだ。本人に控えて欲しいと伝えるのも良いが、それはあまりにも酷だろう。私も冷血男とは言われるが、それぐらいの気遣いは心得ているのだ。
ということで、親に相談し、少し米国が私のところに来ないように協力してもらおう、ということである。
では早速。
「Hello. ……おや、日帝さんから電話とは珍しい。江戸さんに何かあったのですか?」
「父上関連ではないと電話に出てくれないのでしょうかね、イギリス殿は。」
「おやおや……まさか。私は日帝さんからの電話も大歓迎ですよ。して、どのような用件で?」
「何、少々相談事がありまして。」
「これまた珍しいですね。私ではないといけない理由でも?」
「ええ、まぁ。………米国の件なのですが。」
「あぁ……すみません、またあのバカが何かやらかしたのでしょう。叱っておきますので、絶縁だけはどうか……。」
「…いえ、そこまでの事ではありませんよ。」
“また”何かやらかした…一体何度あいつのせいでこの男は頭を下げているのだろうか。謝るまでが手慣れていることを考えると、この人が胃薬を常備している理由が察せる。流石に可哀想である。
まぁ私には関係ないのでスルーさせて頂くが。
てか、絶縁て。そこまで私は冷徹に見えるのか。
…………いや、恐らくではあるが…何度か実際に絶縁されたのだろう。親子共に。
…うむ、知らぬが仏だ。やはり無視に限る。
「相談というよりかはお願いに近い形になってしまうのですが、少し。」
「はい、それなら聞くだけぐらいなら。実行するかは内容次第ですが。」
お願いと聞いた途端に態度がデカくなった。最低である。
「…はぁ。率直に申し上げますと、私のところへ米国が来る頻度を下げて欲しいのです。あいつには何かジュースやケーキやらを与えてもらってね。」
「別にそれぐらいなら構いませんが、その出費はどこから?」
「米国の財布から抜き取っておいてください。」
「承知しました。ふふ、お主も悪ですねぇ。」
「使いたかっただけでしょう、ソレ。」
「…バレましたか。とはいえ、難しいと思いますよ。」
「難しいといいますと?」
「何、単純なことです。スナックも足さないとアメリカの足止めは出来ませんよということです。」
「……はは、でしたら15ドルほど財布からプラスで抜き取ってもらって構いませんよ。」
「いいことを聞きましたね。あまりは私の料理材料に使っても?」
「いいですけど。それを誰かに食べさせたりしないのでしたら。」
「HAHA, I’ll gust give France it.」
「……(フランス殿、ご愁傷様。)」
あげる、と言ってはいるが、無理矢理突っ込むつもりだろう。可哀想に。止めはしないが。残念だったな、私は恩は仇で返すタチなのだ。恩もクソも無いが、……むしろ仇だらけでは? ならば良しとしよう。
この裏切り者ぉぉぉぉぉ、、、、、と叫ぶ声が脳内に反響される。すまない。ざまぁみろ。
「では、そう言うことで。」
「えぇ、それでは。Have a good day.」
「You, too. 失礼する。」
「ふふ、”英”語も様になってきましたね。私は嬉しいですよ。」
「………」
ブチッ ツー……ツー……
無理矢理電話を切ってしまったが仕方がないだろう。ブリティッシュアクセントで話さなければ怒り出すからこのアクセントで話しているだけなのに、わざわざそこを強調されてしまったら頭に来るのも当然。
はぁ。
最後の一押しと行こうか。
作戦その3
引いて駄目なら推してみろ
ことの発端は、「推してダメなら引いてみろ!」そういう本をにゃぽんの本棚で掃除をしているときに見つけたのだ。本人に聞いてみると、
「あちゃ〜見ちゃったか、露日のR18本。どうだった?」
とのこと。
どうもこうも無いだろう。
さらに聞いてみると、どうやら恋愛が上手くいかない時に使う技とのこと。
これまた偶然に、私は技が得意なのだ。
ならば使うと言うものが武士魂…いや、大和魂。
私は今、引いている。となると、この技と真逆にある状況下だ。これが通用するならば、逆もまた然りではなかろうか。そう、そこで私が思いついたのが
「引いて駄目なら推してみろ」である。
我ながら頭がキレる方だと思った。よし、神の悪戯か…明日は米国の家にお泊まりする予定が入っているのだ。早速実践してみようと思う。案外演技派な私、心配しなくてもイケるだろう。
来たり、今日(こんじつ)。
風呂に入り、ベットの上。
イギリス殿からの大量のスナック菓子をお土産として貰い、今日私はなるべくボディタッチを増やした。
準備は万端といっても過言ではない。
目の前には米国……アメリカ。
さぁ、今宵は私の独壇場にさせてもらうぞ。
狙いは私の快楽地獄からの脱却。定めたり。
とんっ、。
優しい手つきで目の前の男は私を押し倒す。
よしきた。気分は戦場の勇敢な兵士である。
「……なぁ、日帝。」
「どうした米国よ。」
「…俺たち、今からセックスするんだぜ? なんでそんな殺意の籠った目してるんだ?」
おや、思ったよりも戦場はすぐそこだったらしい。今すぐ兵士からいつもの私に戻し、会話を続ける。ついでに…いや、本題のアレを添えて。
「……別に、いつも通りだが。少し気持ちが籠り過ぎただけだ。」
「こもったらお前は殺意でも向けるのか…?」
「たまにな。」
「うっわひでぇ。」
熱が帯びた目が絡み合う。
今だろう。
「一つ、始める前に言っておきたいことがある。」
「お預けは嫌いなんだ、後でもいいだろ?」
「ダメだ。今だからこそこれは意味がある。」
「……いいぜ、早く言ってみな。」
私の頑固なところを察したのだろう、あっさり引いてきた。溜め息を吐きながらだが、その息に包まれる前に言ってしまおう。
「私に意地悪をするのをやめろ。寸止めもだめだ。2時間以内に今後は終わらせること。この2つだけだ。」
「一つじゃねぇじゃねぇか。そして答えはNOだ。」
「馬鹿か? 私がそう望んでいるのだ。そうしろ。」
「無理だね。」
「だったら今日は無しだ、さっさと寝る。」
「あ”ー!! それは卑怯だろ!? 分かった、訳ぐらいは聞いてやるから!! ちょ、俺の分の枕も取るなよ!!」
「……ふん、理由など無いに等しいが? ただ疲れるだけだ。」
嘘である。気持ち良すぎて参っているからである。
「……ダウト。」
「は、どこが、。」
「癖。嘘をつく時、左手を首につける癖。」
「…………………。」
「………なぁ、教えてくれるよなァ?」
まずい、若干米国がピキってきてる。
このままではよくない方向に舵を切ってしまうかもしれない、というより私への圧が半端ない。
「…………えっと…………。」
「うん。」
「あー……の……………。」
「焦らすなと言ったはずだぞ?」
「いう、言うから!」
「………その、ただ……あまり気持ち良すぎると……もっと欲しくなるというか……。この頻度だと物足りないというか……、だから少なめにして耐性をつけよう、というか………。」
「……………あぁ、要するにドMってことか。」
「しね。」
最低で最悪だ。ブリカスの血をしっかり継いでいた。もっと言葉があるだろう、馬鹿か。相手のことを考えろよ、とか。色々言いたい言葉は出てくるが、目の前の男の口角を見るとその言葉は喉につっかかって消えてしまった。
お前は口裂け女か。口の端が気持ち悪いほど上がっている。
「……なんだ、ニタニタ笑うな気持ち悪い。」
「ん〜? ……Haha, いやぁ…こんなに可愛いkittyがそんな事言い出すもんだから、ついな。」
「可愛いって……私は真剣に悩んでるのだが。」
「そんなこと考えられないくらい俺に夢中になれば良い話だろ、はい解決〜。」
「何が解決だ脳内ピンクが。」
「この話してる時点でお前もpinkだろ。」
「………っ、だが…。」
「はいはい、そんな可愛い理由なら無視でいいよな? て訳で続行〜❤︎」
「ちょ、」
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翌々日の朝
隣には米国。もっとヤりたそうにしてるが知ったこっちゃない。ベットの照明近くに置いてある携帯を取り出す。
痛みを訴える腰に手を当てながら、相談相手に解決の知らせを入れる。不本意な解決方法ではあったがな。
「あぁ、結局解決したのか。良かったな。」
「はは、しない方が面白かったんよ。まぁいいけど。」
「しね。」
イギリス殿は……いや、結局スナック菓子を貰っただけなのてやめておこう。
「ところで日帝、俺の財布から30ドル消えたんだが…行方は知らないか?」
「さぁな。貴様のことだ、知らんうちにコーラでも買ったのだろう。」
「え〜? そんな記憶無いけどな〜……。」
「酒でも飲んだのだろう。」
「う〜ん……。」
一応、ひと段落…か?
「死ぬ、本当に僕死んじゃう、イギリスごめんって。最近なんかしたっけ? うん、思ったよりやっちゃってるな。だけど許して、ホントにそれだけは勘弁して。」
「おや、どうして逃げるのですか? フランス。私のお手製パイを食べられないとでも?」
「そうだよそうですよ無理だよなんだよその化学兵器は。」
「失礼な。れっきとした食品です。さっさと味見して下さい、感想を聞きたいのです。」
「感想を言う前に死んじゃうんだってば!!!」
「つべこべ言わない!!」
「ぎぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁぁぁぁああ!!!!????」
後日、フランスから恨みの電話が日本へ届いたそうな。
終わり!