前回の彰人視点出そうと思ってたんですけど出せそうにないのでもう普通に書きますごめんなさい。
えななん体調不良です
それじゃどぞ!
今日は練習が早く終わった。何も、明日は英語の小テストだ。オレは特に、という理由で冬弥に無理矢理帰らさせられた。仕方ないが、1時間くらいは頑張るか…..
っと、この時間はいっつも絵名が帰る時間帯だな。パシられなきゃいいが…..まぁそんときは断るか。
そんなことを考えていたら、学校からすぐ近くのコンビニの横でうずくまっている女の人がいた。人通りもまだあるし、かなり見られてる。ってあの人声かけたし。オレは普通に通り過ぎる、はずだった。
「絵名…?」
無意識に口が動いていた。毎日ギャーギャーうるさい姉ががこんなところで座り込んでいたら声かけるのなんて当然か。
「彰人…」
絵名は弱々しい声でオレの名前を呼んだ。
「おい、どうした」
「…….」
「…どっか痛いのか」
「…….」
絵名は全く返事をしない。でもさすがに置いて帰る訳にもいかねぇし…..
「ほら、おぶってやるから帰るぞ」
「…いい、歩くし…..っ!」
「うおっ」
絵名が立った瞬間にふらついた。長い間座っていたなら立ちくらみするだろうが、よく見たら顔色がものすごい悪い。
「無理なんじゃねぇか…大人しくおぶられろ」
「…..」
絵名は何も言わなかった。だがオレは背中に乗るよう伝え無理矢理おぶった。
絵名の呼吸が微かに荒い。相当しんどいのだろう。最近は活動も忙しそうだし、元から動かない絵名にとっては余計しんどいものだ。
色々考えてるうちに家に着いた。
「母さんは…部屋か」
そして絵名を部屋まで連れていった。
「大丈夫か」
「…頭痛い」
「ん」
やっと言ったか…とりあえず頭痛薬だけでも取ってこねぇと。それに汗も酷かったしスポーツドリンクでも飲ませた方が良いだろう。
「絵名、薬とスポーツドリンク持ってくるからちょっと我慢してろ」
「んん…」
聞こえるか聞こえないか分からないくらいの声量で返事をされた。絵名はかなりしんどいだろうから早くしなければ。
リビングで頭痛薬とスポーツドリンクを取って部屋に戻った。
「絵名…って」
「彰人…」
すると、先程までほぼ無表情だった絵名が左目の目尻に少し涙を溜めていた。
「っ、どうした?大丈夫か?」
「彰人っ…..ごめっ…」
恐らく、やっと状況を理解して安堵したのだろう。あの顔色じゃあ相当しんどかったはずだ。
「…大丈夫だ。オレがいるから…」
と言って頭を撫でてやった。すると、絵名はすぅっと眠った。
起きた後、絵名が顔を真っ赤にして5分近く殴られたのはまた別の話。