前回までのあらすじ
攻略対象の一人チャラ男冬見の部屋へお呼ばれしたのだ。
「おじゃまします…」
午後、俺は冬見の部屋へ行った。
「いらっしゃい。海斗くん♡」
ゲームでは、部屋の中の描写は一部しかなかったから見渡せるなんて夢みたいだ!
「好きなとこ座っていいよ」
と言い、冬見はベッドをトントンっと叩いた。
ベッドに座れってことか?
「はい」
ボフっとベッドに座った。
「君、警戒しないんだね〜。部屋に二人きりで、しかも男と、」
「え?」
「もしかして期待してた?誘ってる?」
その瞬間、俺に予想していなかったことが起こった。
冬見に押し倒された。ベッドに…
「ちょっ、離し…」
頭が混乱してきた
「あんなにガードの固い弟に守られていたのにノコノコ来ちゃうんだ〜」
警戒しなかった俺の馬鹿!!
「んん!ふ、んぁ…」
キスされただけなのに気持ちいい…
「キスだけで気持ちよくなっちゃうんだ〜ヤラシー」
「違っ、知らな…」
頭がフワフワ…
「なぜか君のこと、もっといじめたくなっちゃう」
バタバタと暴れても冬見の力が強くて逃げられない…
「キス…初めてだったのに…」
いつか、黒髪ロングで優しくで美人で料理が上手な女の子(理想だけは高い)と初キッスしたかったのに…こんなチャラ男に…クソ
「高校生にもなってまだキスしたことなかったの?」
冬見はからかうように言った。
前世では、全く恋愛経験がなかった。恋愛どころかクラスのギャルにパシリにされるレベルだ。
「そういう経験無いのやっぱり弟くんのおかげかな〜」
なんで、風馬?
あと、俺と冬見って精神年齢は違うのに恋愛経験とか女の子とのエロい経験とかは倍近く違うのか…なんか虚しくなってきた…泣きそう…
ボロッ(´;ω;`)ブワッ
「あれっ!泣いちゃったの?」
「お前、ふざけんな!」
ドンッ💥
冬見を押しのけて部屋から出ようと思ったら、
「開かない?!」
ドアノブを握り、ガチャガチャやってるがドアは開かない…
「ジャーン!俺、部屋の中からも鍵かけれるようになってるから逃げられないよ」
冬見の笑顔が怖く感じた。
これは本当にヤバいことになってきた。俺の尻が危ない。人生でどーてーより先にしょじょが無くなるぅ。・゚・(ノ∀`)・゚・。
「その、慌ててる顔、興っ奮するわ〜」
次は舌入れてキスしてくるかも(腐男子の勘)
冬見×風馬作戦はヤバい方向へと向かっていった。
さっきまでのあらすじっ!
風馬の彼氏候補であるキングオブチャラ男冬見の部屋に行った俺はなんか自分がヤられそうになる大ピンチなのだ☆
「俺ね、君みたいなかわいー子をぐちゃぐちゃに抱くのが好きなんだ〜」
冬見がどんどん近づいてくる。
こうなったら必殺奥義を使うしかない…
「痛くしないよ。気持ちよくしてあげ…
いってぇっええええええええ!!」
俺は冬見の…股間を思いっきり蹴った。
冬見の手から鍵を奪い取り、部屋からの脱出に成功した!
脱出には成功したが俺は、選択肢を間違えてしまった…
こういうとき大体の少女漫画では
「あなた!人をいじめるなんてひどい!」
(~_~(ヽ(`Д´#)ノボカッ
「この俺を殴るなんて…フッ…
おもしれぇ女✨…」
とドヤ顔で言うやつだ。
手に入れられないものほど手に入れたくなる。
もう一度、冬見の顔を見た。
泡を吹いてベッドの横に倒れていた。
ドヤ顔ではなかった。(・_・;)
「わっ!?」
急いで部屋から出ると誰かとぶつかってしまった。
「す、すみませ…」
ぶつかった相手の方を見上げると風馬の攻略対象の一人。
生徒会長・秋元 紅葉だった。
秋元 紅葉。
四季学園生徒会長、俺様キャラでみんなに慕われている。
冬見とは小学生の頃からの同級生だ。
うまく思いを伝えられないこともあり、好きな子を冬見に取られまくったり、勉強やスポーツでも勝てず、今もライバル視している。
冬見が風馬に恋をしたことを知り、近づく。
「会長は会長のままで素敵です」
冬見に勝つために秋原は風馬に近づいたが、段々風馬に惹かれていく。
でも、好きだから意地悪しちゃうし、うまく伝えられない。
そこが俺様な所とのギャップで可愛い!
「お前、今、冬見の部屋から出てきたのか?!」
ガシッと肩を掴まれた。
「えっ、そうですけど…」
なにかが気になったのかじっーと見られた。
「お前が冬見の部屋から出ていくのは見たことがない。お前が冬見の次のセフレか?」
会長は俺の肩から手を離した。
「いや、違います!」
俺は全力で否定した。
「俺、さっきあの人の金○蹴って逃げてきたので違います!」
これで冬見のセフレと思われたら、たまったもんじゃない!
「そうか」
会長は俺を置いていくように去っていった。
「面白いやつ…」
あの冬見に蹴りをくらわすやつなんて今まで見たことなかった。
しかも、蹴った場所も場所だ。
俺は笑いを必死にこらえた。
去っていく会長の背中を見ていた。
なんだか笑うのを必死にこらえているがバレバレだ。
いつもライバルだと思ってる男が金○蹴られたらそりゃ笑うよな。
なんか俺も笑えてきたwww
これからは冬見とふたりきりになるのは気をつけよう。
俺は安心できる自分の部屋に戻ることにした。
しかし俺はまた、選択肢を間違えたことを後で知ることになる。
「フッ…おもしれぇ女✨…」の効果の危険があるのは冬見だけではなかったようだ。
コメント
2件
やばいめっちゃ好み…続き待ってます!