「えっ……。」
「……知らナい??」
シュピネがニッコリと笑って尋ねる。
「しら、ないです。」
その後、謎の沈黙が続く。
15秒ほど経ってシュピネが言った。
「そっカそっかァ〜!!知っテるかあ〜!!」
「、??!僕は知らないって…」
「だっテ、ワンフォーオールって言葉ぐラい知ってるデしょ、?」
「…ッ…。知ってるけど、!」
「でもマあいいや、。君ハぼくの”分析”でワンフォーオールって個性だッてことがわかっタからさ…」
シュピネは背中から節のついた触手を出して近づく。
「くっ、!!」
(なんで分かった、!??いやそもそもなんで”ワンフォーオール”を知ってるんだ、??オール・フォー・ワンの手下か…??にしてもあの節のついた触手…まるで、…!そうか!”シュピネ”はドイツ語で”蜘蛛”!!恐らく個性は蜘蛛だッ!)
ワンフォーオール・フルカウル!!
「いイね、いいネ〜!!じゃアいくよッ!!」
「ん…!」
シュピネは出久の頭上に飛びかかり、触手を伸ばした。それを出久は拳で受け止める。
「うっ……!!、」
「あっレぇ??気づいテなかっタの??シュピネは、毒持っテるんだよ!!!!」
(かっ…ちゃ…)
「デク!!!!!」
汗ばんだ顔、汗ばんだ体、汗ばんだ手。
「はぁ…」
爆豪は寮で目が覚めた。服はいつもの部屋着。
(ははっ…そんな…な…デクが誘拐されるなんて、ねぇよな。。)
爆豪はドアを開けてリビングへと向かう。
「爆豪大丈夫かな…」
芦戸が呟いた。
「アイツのことだぞ、?!大丈夫だろ」
上鳴が返した。
「でも…デク君を一番大事にしとるんは、、爆豪君だよね……」
麗日がうつむきながら言う。そう、先ほど仮眠から起きた轟を含むA組は、爆豪が起きて現状報告を聞こうと待っていた。
ドサッ
『『??!!』』
みんなが音がした方を向く。
「おい…お前ら…デクはッ…??」
峰田が答える。
「轟とおまえと緑谷でインターンしてたときに…誘拐されちまったんだろ…?」
「大丈夫か!!爆豪!!!」
切島が壁に寄りかかっている爆豪に駆け寄る。
「……夢じゃ…なかったンかよッ…」
その言葉だけが、広い寮に静かに響いた。
続。
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続き待ってます!!