ポンコツだけど可愛い彼女

ある朝

司朝が教室に入ると…

司朝：あれ？紗耶…？

いつも教室にいるはずの紗耶がいなかった

司朝：（何かあったのかな…）

司朝：（紗耶に連絡してみるか…）

すると、司朝の携帯が鳴り出す

電話の相手は紗耶だった

司朝：（紗耶だ…）

司朝：もしもし？

？？：あ、司朝くん？

司朝：（紗耶じゃない…。もしかして…）

司朝：お母さんですか？

電話に出たのは、紗耶の母だった

紗耶母：うん。紗耶のママだよ

司朝：ご無沙汰してます…！

紗耶母：こちらこそ！笑

紗耶母：紗耶ね、昨日体調崩しちゃったの

司朝：え、そうなんですか？

紗耶母：うん…昨日からずっと頭痛と咳がひどくてね〜…

司朝：辛いですね…

司朝：あの…家って今お母さん以外誰かいますか？

紗耶母：ううん、私だけなの

司朝：…じゃあ放課後紗耶の家行きますよ

紗耶母：え？大丈夫なの？

司朝：僕は会いに行きたいので

紗耶母：分かった！放課後待ってるね！

司朝：はい！

紗耶母：じゃあまた後で！

紗耶ママとの電話が終了した

そして放課後

司朝は紗耶の家にやって来た

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ…

紗耶母：あ！司朝くん！

司朝：こんばんは

紗耶母：とりあえず入って入って！

司朝：お邪魔します

紗耶の家に入る司朝

紗耶母：部屋にいるから、ぜひ行ってあげて

司朝：行ってきます

紗耶母：紗耶〜！司朝くんが今からそっちに来るからね〜！

・・・

司朝：ｺﾝｺﾝ

司朝：紗耶〜、入るよ〜？

ｶﾞﾁｬｯ

紗耶：…

司朝：紗耶〜…来たよ〜…（小声で）

紗耶：ん〜…

紗耶：あ…司朝…？

司朝：大丈夫…？

紗耶：あんま大丈夫じゃない…

司朝：そっか…

紗耶：…ねぇ

司朝：ん？

紗耶：手…握ってくれない…？

そう言って紗耶は手を差し出す

司朝：良いよ。しばらく握っとく

紗耶：ありがとう…

司朝は、紗耶の手を両手で包み込んだ

紗耶：あったか〜い…。司朝に手握られてると凄い落ち着く…

司朝：それは良かった笑

紗耶：ねぇ司朝…

司朝：どうした？

紗耶：今日何時までいるの？

司朝：今4時でしょ…。5時半には帰るよ

紗耶：ありがとう…それまで手握っててね…

司朝：うん。握っとくから

司朝は、紗耶の手を更に強く握る

紗耶もそれに応えるように手を握り返す

紗耶母：紗耶〜、起きた〜？

紗耶：起きたよ…

紗耶母：うどん作ったけど食べれる？

紗耶：食べる…

紗耶母はうどんを持って部屋に入る

紗耶：ありがと…お母さん…

紗耶母：起きれそう？あれだったら司朝くん、起こしてもらって良いかな？

司朝：分かりました

司朝：紗耶、立てる…？

紗耶は、司朝に支えられながら立ち上がる

紗耶母：司朝くん、後は任せても良いかな？

司朝：承知しました

紗耶母：ありがとう。よろしくね

紗耶の母は部屋を出た

司朝：じゃあ食べようか

紗耶：うん…

司朝：はい、口開けれる？

紗耶：ｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙ…

司朝：どう？

紗耶：美味しい…

紗耶：もう一口ちょうだい…

司朝：はい、どうぞ

紗耶：ｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙ…

司朝：大丈夫…？

紗耶：あったまる〜…

その後も司朝は、紗耶の看病をし続けた

そして、帰る時間が迫る

司朝：紗耶…俺そろそろ帰る時間だ…

紗耶：ありがとね…司朝…

紗耶：帰る時間までずっと面倒見てくれて…

司朝：彼女が困ってたら駆けつけるのは当然の事だよ笑

紗耶：んふふ笑　やっぱり司朝大好きっ…

司朝：ありがとう笑

司朝：お母さーん、そろそろ失礼します

紗耶母：もう帰る時間？

司朝：はい

紗耶母：ありがとね〜司朝くん！

司朝：いえいえ。こうして紗耶の顔を見れて僕は凄く嬉しいので笑

紗耶母：あらそう笑　気を付けてね！

司朝：はい！紗耶、早く元気になれよ！

紗耶：うんっ！

翌日、紗耶が元気になって喜ぶ司朝でした