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夏の思い出、君との恋

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夏の思い出、君との恋

1 - 第1話 夏の知らせ

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2025年01月02日

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夏の思い出、君との恋


真っ白な肌は透き通っていた。

夏というのに涼しげで、どこか儚さがある。

その手に触れてしまえば、消えてしまいそうに。



1.夏の知らせ


「潔!久しぶり!都会はどうよ?」

「千切!お前髪伸びたな〜、やっぱ広すぎて落ち着かねぇよ笑」


電車を降りると懐かしい景色が見えた。

改札の先に転校前の友達、千切豹馬が立っている。


「みんなは?元気してる?」

「おう、みんな就職先とか大学進学とか…まぁ色々あったからな、俺らも落ち着かねぇよ。」


(みんな緊張してる…みたいな意味か?)


千切の言葉を深く考えずに俺たちは歩き出した。


「あの駄菓子屋なくなったの!?」

「あぁ、ばあさん腰痛めて仕方なく。」

「よかった、まだ居るんだな。」


懐かしさはもちろん蘇ってくる。

でも女女しかった千切の声が低く響いていて、昔通っていた店がなくなって、1日1本しかなかった電車が3本にまで増えて。

俺が居なくなってから、確実に時は進んでいるんだと実感させられる。


「あ、蜂楽…!それに氷織と黒名…凛は?」


みんなの笑顔が引き攣ったのが分かった。

その雰囲気は異常なほど冷たい。


「…なんだよ、え、?笑凛は?」

「……凛ちゃんは…居なくなったんだ。」


蜂楽の話はこうだった。

去年の冬頃、凛が家に帰らないと親から連絡があった。

最後に見た人の話だと山の中に入っていったと言う。その話をもとに周辺を捜索するも手がかりすらない。

そう、俺の転校した次の日の話だった。


「…凛は、まだ見つかってないのか?」

「……」


誰も俺の問いかけには答えてくれない。

その代わりに視線を下に向けて見せた。


「そっか、そっかそっか。」


何か話していないとおかしくなってしまう。

夏休み、俺が両親とこの田舎に帰ってきてすぐ、俺は後輩の行方不明の知らせを聞かされた。

宿泊先の宿で両親と合流する途中、教えて貰った例の山を横切るとたしかに入口には「立ち入り禁止」の文字があった。

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