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knnk
『それでもまた好きになる』
地雷 注意
本当に長いので暇な時にどうぞ。
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nk.said
俺は彼氏であるきんときと同居している。一緒に寝ること、一緒に過ごす毎日が当たり前だし、楽しい。でも最近考えることがある。
「きんとき?」
「ん?」
「話したいことがあるんだけど…」
「ん?どうした?」
そう言って今まで弄っていたスマホを机に置き、話を聞く体制になってくれる彼。
「言いづらいんだけど…きんときのこと好きかわかんなくなっちゃったかも…」
「…..」
俗に言う俺は冷め期になったのかもしれない。その事をきんときに相談しようか迷っていて色々考えていた。そして今決意して話している最中ってわけ。
「そっか。で、なかむはどうしたいの?」
「…ちょっと距離置いてみて、またちゃんと好きだってなるまで待ちたい。 」
「…分かった。明日に行くの?」
「そのつもり。」
「じゃあ準備しなきゃだね。手伝うよ。」
「ありがとね。ごめんね…」
「大丈夫。好きになって戻ってきて。待ってるから。」
なんでこんなにも優しいのだろう。ただの俺のワガママなのに、ちゃんと受け入れてくれて。きんときだって傷ついてるはずなのに…
__朝__
「じゃあまた。」
「…ごめん、なかむ。1回だけいい?」
「…?」
ハグをされた。とっても優しいハグ。色んな意味がこもっているんだろうか、俺にはイマイチ分からない。
「…待ってるから。大好きだよ…」
「…うん」
そして俺は出ていく。手を振ってくれている彼に手を振り返して。
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kn.said
あれから3ヶ月くらい経ったかな。家に寂しさを感じながら何がいけなかったのか等を考える期間だったと思う。
「はぁー…何やってんだろうなぁ俺…笑」
自分に失笑しながら、泣きそうな気持ちを抑えて眠りにつく。そんな日々だった気がする。
考えすぎちゃダメだ。そんな事は分かってるけどどうしても頭には過ってしまうため、仕事をしていてもボーッとしてしまうこともあった。
俺に出来ることはただ1つ。
『待つことだけ』
なかむが帰ってくることを願って…
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nk.said
「ん〜…きんときおはよ…」
「…何言ってんだ俺…」
あれから結構経って、きんときが居ないことがどれだけ辛いことなのかを実感した。冷め期とかじゃない。ただきんときの居る毎日が当たり前になりすぎたんだと思う。
早く戻りたい。でももしきんときが俺の事を好きじゃ無くなってたら?そう考えると中々行動に動かせなくて1週間が経ってしまった。彼に限ってそんな事は無いと分かってる。でも疑う自分がいて、怖い。
ただ、これで動かなかったらもっと怖くなることだけはわかる。それだけは避けたい。
「よし。動かなきゃ…」
重い体を動かして準備を始める
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「ふぅ…」
今現在きんときの家の前。緊張でただ突っ立っている。情けないなって思うけど動けなくて…30分くらいしてゆっくりだけどインターフォンに手を伸ばす。
「はーい」
聞きなれた声が聞こえる。
『ガチャ』
「ぁ…」
「どうぞ上がって。」
そう言われ家の中へ誘導される。
「荷物片付けてきていいよ」
「うん。ありがと」
自分の部屋に向かうと出ていった時からなんにも変わってない。でもホコリが被ってるわけじゃないし、前より綺麗な気がする。
とりあえず荷物を片付け『ただいま』を言うため、きんときに会いにいく。
そうすると待っていたのかソファに座っていたのに立ち上がってこっちを見てる。
「おかえり」
「ただいま」
とっても優しくて泣きそうな『おかえり』だった。待ってくれていたんだなって実感させられるほどの。今まで誰にも貰ったことは無いだろう。
「…抱きしめていい?」
「うん…!」
俺の肩に顔を埋めて…泣いているんだろう。帰ってきてくれてよかったやなかむが居ないのはヤダとか普段ならクールでかっこいい彼が小さな子供に見えて、本当に申し訳ないことをしたなって思った。
「ありがとね、今まで待っててくれて。俺はやっぱきんときのこと大好きだったよ。冷め期なんかじゃなかった、ただきんときの居る毎日に慣れすぎちゃったんだと思う。辛い思いさせてごめんね?これからもよろしくね。本当に大好きだよ?」
「ほんとに馬鹿だな。どんだけ焦ったと思ってんだよ…笑もっと好きって言えばよかったとかちゃんとハグとかキスとかしとけば良かったとか色々考えちゃったじゃん笑。ありがとね、戻ってきてくれて。大好きだよ…」
俺は今までに無いくらい、思いっきりハグをした。泣きながら馬鹿とかアホとか言ってくるきんときに対してごめんねって謝りながらも。
こんな彼に愛された俺はどれだけ幸せものなのだろうか。この優しさに守られている俺はどれだけ辛い思いをさせてしまったのだろうか。
これからはもう離れないと決意した。
それ以前に、もしまた離れたとしても
『また好きになって戻ってくるから』
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読んで頂き、ありがとうございました。