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第六話 氷の都の鍵
雪が静かに舞い降りるモスクワの夜。
重厚な石造りの情報局は、外界から隔絶された要塞のようにそびえ立っていた。
レイブンとシャドウは、防寒服に身を包み、凍てつく空気を切って侵入計画を練る。
「この建物、普通じゃない。セキュリティが段違いだ。」
レイブンが呟くと、シャドウが冷静に答えた。
「そこが私の出番。内部の人間にコンタクトを取ってある。だが、時間は限られている。」
情報局内部では、生体認証やAI監視システムが張り巡らされ、わずかなミスも許されない。
ウィローは遠隔でハッキングを開始し、外部から支援を続ける。
ふたりは忍び寄る影のように行動し、金庫室へと向かう。
しかし、そこには予想外の罠が仕掛けられていた。
強力な電磁シールドと複数のレーザー防御網。時間との戦いが始まった。
レイブンは心の中で決意を新たにした。
「ここでつまずくわけにはいかない。世界の均衡がかかっている。」
シャドウもまた、複雑な表情を浮かべながら言った。
「鍵を手に入れたら、すぐに香港へ向かう。最後の脱出ポイントだ。」
凍てつくモスクワの闇の中、彼らのミッションはさらなる激戦へと突入する。