「これ、ガムテープです!」
あのあと、何とか職員室からガムテープを貰い、ガムテープを欲しがっていた裏方の方へ渡す。
「ありがとうございます!助かります!」
と言って、万円の笑みでそうお礼を言った裏方役の方。
ふふっ、良かった。
やっぱり人の笑顔を見ると心が温かくなるなあ、
「ねえ、やっぱ白雪さんっていい人ポジなのか」
「いや、どうなんだろう、」
ま、また私の話、?
どっかに行こうとしたけれど、周りに避難できそうな場所がない。美咲ちゃんもいないし、どうしよう、
「でも、やっぱ白雪さんはthe 悪役って感じじゃね?なんか、当て馬的な?」
こ、これって現実の話?お芝居の話?
うう、早くこっから居なくなりた…
「白雪はどっちかと言うと悪女役よりヒロインポジだろ。」
え?
この声は、琴世くん、?
「え?そうか?」
一緒に話していた男の人は、キョトンといた声でそう言う。
これは、その男の人の方が正しいと思う。
だって、私は今まで演じてきた役柄は、ほとんどが悪女役だし、まだバラエティー番組にはまだ全然出演したことが無いので、白雪葉月=悪女のイメージを持っていてもおかしくない。
「だって、あいつああ見えてくっそピュアだし、優しいし、どう見てもヒロイン役の方が似合うと思うけどな。」
そう、思われていたんだ、
もしかしたら、そんなことを言うのは、
琴世くんくらいしか居ないんじゃないかな、
やばい、わたし、今めっちゃ顔熱い、
私は熱を覚ますように手で顔を仰ぎながら体育館を出た。
「ちっ、」
まだ、私にはこの後、何があるのかなんて考えもしていなかった。
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