第1話
【終わりの始まり】
何かが崩れる音、悲鳴、ガラスの割れる乾いた破滅音。
俺は、片腕を負傷しながらも駅の構内を歩き回る。
リュックサックには、懐中電灯、携帯電話、僅かな食料品しかない。
俺は軽いリュックサックを抱えながら、他に人が居ないか周りを見渡す。
だが、辺りに残されているのは、人の死体、転がった岩の群れだけだった。
俺は疲れ果てて、リュックサックの食料を食べる事にした。
背中に抱えていたリュックサックを開け、僅かな食料を手に取った。
一口食べてみたが、随分冷めていた。
だが、食べれただけで満腹とは言えないが、ひとまず空腹は消えた。
食べ終わると、俺は食料のゴミをそこら辺に投げ捨て、ゆっくりと立ち上がる。
「なんでこうなったんだろ、」
と、小さな声で呟きながら、片腕の傷を見る。
肩を落とすように溜息をつき、一歩一歩ゆっくりと歩く。
随分歩いた矢先、先が薄暗そうな階段があった。俺は破れかけの地図を広げて、この先を見た。幸い、この先は売店のようだ。
こんな大災害だからもう壊れてるだろうけど。
でも、売店なら誰か居るかも知れない。と思い、階段を上がっていく。
随分長い階段だが、手摺りを掴み、速く階段へと上がっていく。
上がっていくと、そこには座りながら話している男性二人と、女性一人がいた。会話内容は聞こえないが、俺は直ぐさま三人の方へと向かった。
今なら助けられるかもしれないと思い、
俺はすぐに三人に話しかける。
「すいません、食料…持ってますか?」
僅かに、小さな声でそう言った。すると、小柄な男性一人が、こう言った。
「…ん。」
小柄な男性が、俺に食料を渡す。
俺は深く頭を下げ、中ぐらいの声で礼を言う。
そして数分後、俺が食料を食べきった後に、女性一人が男性二人に問いかける。
「どうする?この人…性格は悪くなさそうだよ。」
「……そうだな。そうしよう。どうせ一人では死ぬだけだし…っていうか、よくここまで生きられたな?」
死体から取ってきたかのように、血飛沫が付着している軍帽を被っている男性が、鼻で笑いながらそう言う。
俺を貶しているのかは分からないが、皮肉に言ってるのはわかる。ていうか笑ってるし。
俺は正直イライラしたが、話しかけて来たのは俺の方だし、我慢することにした。俺は黙りながらその場に座り込む。
すると、女性が俺の隣に座る。そして女性は、自分の髪を指でクルクルしながら俺にこう問いかける。
「ねぇ、名前…何?」
女性とあまり喋ったことがない俺は、少し耳を赤くしたまま、自分の名前を述べる。
すると、女性は明るく笑顔を見せながらこう言う。
「へぇ…いい名前だね。私、ミラギ。宜しく。」
座っていた小柄な男性が、俺を睨みながらミラギの近くに行く。
「ミラギにあんまベタベタしないでね。 」
ミラギは苦笑いしながら小柄な男性から後ずさりする。すると、小柄な男性がこう言う。
「僕、マルカ。…んで、あそこに座ってるのがジター。 」
マルカは、さっき俺に皮肉を飛ばした人物を指差し、静かに言い放った。ジターは俺を横目で見た後、ジターは肩をすくめ、小さく舌打ちをしてから何事もなかったように背を向けた。
張り詰めた沈黙の中、誰も動こうとはしなかった。
やがて、ジターが小さく息をつき、顔を上げる。
「もう夜だし、寝れる場所探すぞ。」
ジターは自分の荷物を持ったまま、どこかへ行こうとする。そして俺達もジターの姿が見えなくなる前にジターの後ろへと歩く。
そして数分後、やっと寝心地のある場所を探す。俺は片腕の傷を気にしながらそこに寝転び、リュックサックを枕代わりにする。
マルカはミラギの方へと行く。そしてミラギに問いかける。
「ねぇミラギ!一緒に…寝ない?」
「いや、私は一人で居る方が寝やすいから…ごめんね。」
ミラギは軽く頭を下げ、マルカはがっかりした様子で、周りの場所で良いところを探す。
ジターは皆と離れており、窓の方向を向いて寝ている。
数時間後、朝の6時になり、皆は起きたばっかで目を擦ったりしている。すると突然、空から雨が降ってきた。天井は昨日の急な大災害のせいで穴が空いている。そしてミラギが肩を下ろすようにため息を吐く。
「はぁ〜…最悪…どうしよ…別のところ行く? 」
ミラギがそう提案すると、ジターは別の場所を指差す。そこは、天井に穴は空いておらず、刃物も一切落ちていないし、安全そうだ。
「あそこでいっか!」
皆はジターが指差していた方向へと向かう。だが、突然、予想の斜め上を行く現実が、皆の前に突きつけられた。
第1話
終わり!!!
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どうもノニです!!!ノベル初心者なんでちょっとミスってる所があるかもなんですが、そこは暖かい目で見てください😺
やっと書きたいものが書けたので、嬉しいです!!
ちょっと微妙なところで終わっちゃったんですけど、2話はもっと上手くいくと思うので、期待しててください!!!
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