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〜昼食〜
「…………。嘘だろ……。」
青年達の前には、昨日より少なくなったパンがあった。
「あ”?何か文句あるのか?」
院長が子供達を睨む。
「院長…。話が違います!皆の分のご飯を増やしてくれると言ってましたよね!?」
青年が叫ぶ。
「お兄ちゃん…。私は大丈夫だから…ね?」
リサが悲しそうに言う。
「…………。」
青年が俯く。
「わかった………。」
青年が小声で言う。
〜昼食後〜
「リサ………ごめんな………。」
青年が謝る。
「大丈夫だから…。お兄ちゃんは何も悪くないんだからね?悪いのは、いんちょーせんせいなんだよ…。」
リサが少し悲しそうに言う。
「みんな…悪かったな…。」
青年が子供達に言う。
「兄ちゃんが悪いんじゃないもん!」
子供達が次々と言う。
「…。俺がみんなを守らないといけないのに、皆に守られちゃってるな…。」
青年が苦笑いする。
「なぁ…。俺、院長に内緒でアルバイトしようかなと思ってるんだけど……。」
青年が子供達に言う。
「どうして〜?」
子供達が青年に詰め寄る。
「俺が働いてお金が貯まったら皆と静かに暮らせるのかなって思ってね…。それに、みんなには我慢ばっかりさせてしまってるからね…。」
青年が少し申し訳なさそうに言う。
「俺も、一応ナイトの資格を持ってるから……。多分そんなに、すぐにはお金は貯まらないだろうけど……………。」
青年が笑顔になる。
この世界では、10歳で体内にある魔力測定が義務付けられている。
ナイトは、ランクがあり1級〜10級までに分けられる。
1級が一番上で10級が一番下。
この青年15歳で、9級のナイト。
ダンジョン経験は、無し。