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#ウォーターチャレンジ
エイン
21
らーめん🍜🍥
2
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僕の手は汚れている。
僕は王子だった。
がそれも過去のもの。
今は復讐に燃えている。
そんな僕は誕生日が好きだ。
それは変わらないのだが、いかんせん苦手なものが一つある。
クラッカーだ。
あの音が急に銃撃されたと勝手に体が反応してしまうのだ。
馬鹿馬鹿しい。
相手はただ僕の誕生日をお祝いしようと、僕を喜ばせようとしているだけだと言うのに。
去年の誕生日のことだった
急に後ろから目隠しをされ、訳も分からず手を引かれる。手首を回そうとするもびくともしない。
胸に去来するは後悔。
ああついに、殺されるのか
何もなさないまま死ぬのか。りんご姫は救いたかった。
その間にも顔の見えない誰かは僕を引っ張る。
そしてあるところで急に立ち止まり、ガラガラと扉の開ける音がして手を引いていた人物の手が離れる。
拘束が外れたことに疑問を持つ間もないまま目隠しが外れる。
目的のとこについたのか。眩しい。
目を細めると何人かいるような、、
パーンっ!!!
「っ!!!」
銃声
思わず体が戦闘態勢になり距離を取る。
銃を撃った相手を見ようと
目の前を見据える。
そこには、、、
「「「「「「「バナナお誕生日おめでとう!!!!!」」」」」」」
「は?」
しばらくして状況を把握した。
誰かが僕に目隠しをさせ、ここに連れてきて、目隠しが外れた瞬間クラッカーがなったのか。
キラキラとした紙吹雪の中、みんなは楽しそうに心底楽しそうにお祝いを述べる。
周りを見ると、
いつもの教室とは打って変わり
僕の絵と『happy birthdayミスターバナナ!』という文字が黒板に描かれ、上から垂れ幕。大きいテーブルが運び込まれてその上には豪華な料理が所狭しと並んでいる。
「どうだ?バナナ!驚いたか?」
仁王立ちした赤ちゃんを見下ろす。
「驚きすぎて声も出ないみたいだなっ!」
「驚いたんだったら成功だな!兄貴」
「ああ準備した甲斐があったぜ。稀に見ないバナナの驚いた顔。バッチリ撮っといたぜ。」
ひらひらとレッドは携帯を振る。
「見せてくれよレッド」
銀さんがレッドの近くにくる。
そうだ。クラスメイトだ。敵じゃない。
知らずに腰のホルスターに伸ばしていた手を、後ろに隠す。
「これはなんですか?」
さっきまで死ぬかと覚悟していた恥ずかしさを誤魔化すようにすまない先生に鋭い目を向ける
「サプライズだよ!!今日はバナナの誕生日だから」
君に目隠しつけるのも結構ヒヤヒヤだったよー。抵抗されたときはびっくりしたけど、
すまない先生がいつも通りの笑顔で明るく述べる。
「この黒板は銀さんが描いてくれたんだぜ!うまいだろ!」
トコトコ僕の足元に歩いてきた赤ちゃんが黒板を指差す。
「赤ちゃんが得意がるものではないですけどね」
あ、お誕生日おめでとうございます。ミスターバナナ。
そう言いながらブラックが後ろの教室のドアからそっと出てくる。
何かの研究をしていたのだろうか。白衣のままだ。
「料理は、俺とレッド、ブルーで頑張ったんだぜ」
「まぁ兄貴のつまみ食いを止めるのが一番大変だったけどな」
「そうだよな」
「ちゃんと作ったんだからいいだろ」
「俺が止めたからだろ兄貴。」
「すまなーい。もう食べていいかい?」
「食べちゃダメですよ。まだです。あっちょっと!そっちに行かないでください!」
「ハァァァァ!!!!すぅまなぁい先生ぃ。そぉこぉは、ピグリンがプレゼントを運ぶのでどいていただけますかぁぁ?」
「プリンが、」
「違います。先生待ってください。」
みんながワイワイ盛り上がってくるなか
僕は黒板に向かって歩き『happy birthdayミスターバナナ』とかかれた文字をそっと触れる
「おっ!気に入ってくれたか?」
振り返ると銀さんが、天真爛漫な笑顔でこっちを見る。
「っああ、銀さん、みんなありがとう」
この人たちを
僕のためにお祝いしてくれたこのクラスメイトを敵として決めつけて排除しようとした。
罪悪感が胸のうちを去来する。
そういえば今日は誕生日だ。
僕の、誕生日。
罪悪感は胸の奥の奥にしまいこみ、目を細める
「ありがとう」
目の前の人物にもう一度感謝を述べる。
誕生日を祝ってくれるクラスメイトがいる。僕はそれを殺そうとしたのにな。
まだ安心できないのか、、
まぁそれでも
あの夜、一人で迎えたあの頃よりずっとずっと恵まれている。
「ハァァァァ!!!!!みぃすぅたーぁバナナよ。俺様が用意した会場は気に入ったグァぁぁ、」
「うるさいマネー」
反射的にマネーを打つ。
こわばった体は解けたみたいだ。
「オィィィィィィ!!!!!!打つんじゃねぇよ!!飾りが落ちるかもしれないだろ!!!」
あわあわとあわてる銀さん
「そこか?銀さん。」
「銀さんも基準がおかしいな」
こっそりツッコむレッドとブルー。
「バナナ食べないのか?だったら俺が先に食べても」
「ダメです。すまない先生に引き続き、赤ちゃんまでやめてください。私はお守りをしにきたんじゃありませんよ。」
ブラックが左に先生、右に赤ちゃんの首根っこを捕まえる
「と言うことですので、バナナ。早く席に座ってください」
有無を言わさないブラックの声に今日はおとなしく従う。
「ああ、」
みんなの声を聞いていると落ち着いてくる。
復讐も後悔も今だけは忘れよう。
みんなが席につく。
「みんなせーの!」
「「「「「「「バナナお誕生日おめでとう!!!!!/ございます」」」」」」」
その後のケーキがまた少し形は崩れていたが、一生懸命らしさが伝わって思わず笑ってしまった。
去年のことを思い出すのは何を隠そう今日がその日。僕の誕生日だからだ。
さてどんなふうにくるのか。そわそわしている。全く表には出さないが、
クラッカーは勘弁してほしいけれど、まぁあれはそういうものだと思うことにした。
やがて誰かの手が僕の視界を真っ暗にする
、、、、今年はそういう感じか、
無機質な感じの手だ。手袋か?てことはすまない先生かブラックか、
「バナナ、おとなしく指示に従ってください」
「ブラック?」
まるでブラックの捕虜みたいだ。
「まっすぐに歩いてください。そこを右、そのまままっすぐ….」
ゆっくり、ゆっくりと僕はおとなしく歩く。
そして立ち止まる
「ブラック?次はどっちに….」
ガラリとドアの開く音が聞こえたと思った瞬間
目隠しが外され
そして、
「「「「「「「バナナお誕生日おめでとう!!!!/ございます」
信じられなかった。
目の前の光景に目と耳を疑い、反応が遅れる。
なぜならあの「パンっ」という音が聞こえなかった。
それでも紙吹雪は舞っている。
どういうことだ?
「今年も驚いたか?バナナ」
にししと笑いながら赤ちゃんが僕に駆け寄る。残念ながら僕はそれに反応する余裕はなかった。
「バナナ、バナナ?おーい?」
銀さんが目の前で手を叩く
「はっ、、、ありがとう。」
僕としたことが驚きすぎて思考が止まっていた。
銀さん、ブルー、レッド、赤ちゃん、ブラックが僕の目を見上げる
「っ、待て、マネーと先生は?」
「あの人たちなら、いま緊急で依頼が入りまして」
いまいないんですよ
ブラックが紙吹雪のテープを回収しながら説明する
「いや、しかし、」
みんなの声で確かにおめでとうと聞こえた気が、、
その時、僕は銀さんの手元にあるクラッカーらしきものに目が止まる
機械のように鉄光りしていて去年とは全然違う。
「ん?ああこれか、これはブラックが作ってくれた発明品なんだ。」
銀さんが面白そうに手元の機械を見る
「発明品?」
「はい。それは名付けて音入りクラッカーです。パンっといった激しい音の代わりに録音した言葉を流すんです。例えば、」
机の上にあったクラッカーを無造作に手に取り、紐を引く。
『ハァァァァ!!!!!!!誕生日おめでとうバァナァナァ!この俺様に祝ってもらえることを誇りに思うがいい!』
マネーの腹立つ声が聞こえる。
「このように事前に録音した声を流すことができるので今いないマネー、先生の声でお祝いが聞こえるということです。」
「ほぅ、」
僕は少し感心してしまった。確かにこれは便利そうだ。誕生日とはいえすまないスクールは通常通り依頼を受け付けている。誰かがその依頼に行ってしまったとしても、雰囲気的にはその場でお祝いされるような心地になるのか。
こわばっていた肩の力を抜く。
よかった。あの音が安全だとわかっていても身構えてしまう。
ブラックは去年の僕の反応を見ていない。
おそらくは全くの偶然だが、あの苦手な音を聞かなくて済むのがとても安心する。
「なぁなぁ。マネーと先生ってまだなのか?」
赤ちゃんがブラックの服をクイクイと引っ張り聞く。
「もう少し待ってください。きっと、もうすぐ、、、」
ブラックが不意に言葉を切る。
目線の先には
「ああああああああ!!!!!!すまなぁぁぁぁぁぁい!!!!」
なぜかそりで廊下を滑る先生。後ろにはマネー。
こっちに突っ込んでくる
「オィィィィ、先生正気か?」
「皆さんドアの近くから離れてください。死にますよ」
「なんだこれは」
「レッド早く動けよ」
「兄貴、そこ危ないと思うぞ」
「めんどくせーなってうわぁぁぁぁぁぁ」
「すまなぁぁぁぁぁい!!!!!」
すまない先生がドアを壊しながらそりで教室に入ってくる。さらっと逃げ遅れたレッドが巻き添えになったが、見ないことにした。
滑ったすまない先生はマネーを抱えてそりが壁に突っ込む前に華麗に抜け出す。
「いやぁ!遅くなってすまない!」
「う、あ、あ、」
少し飛ばされた飾り、仁王立ちの先生、酔ったのだろうか、死にかけになっているマネー。そしてさらっと引かれたレッド。
なかなかのカオス状態になった。
「ん?なんか引いた気がするけど、、まぁいっか!」
周りを見渡しキョロキョロしていた僕で視線が止まる。パァッと明るい笑顔で歩み寄る
「バナナくんお誕生日おめでとう!!」
「ありがとうございます」
反射で答えてしまったが、、これは大丈夫なのか?
銀さんが手を震わせる。
「先生、、、」
「ぎ、銀さん、、、」
「俺だって、怒る時は怒りますからね?」
銀さんが珍しくガチギレしている。
「す、すまない、」
タジタジになるすまない先生が僕を見る。
憧れの先生、とはいえこれは流石に僕でも庇えない。
そっと目線を逸らす。
「あー!バナナが僕を見捨てたぁ!」
「いいからちょっとこっちきてください!」
いい笑顔した銀さんがすまない先生を引きずる。不意に僕の方を振り返り
「バナナ、すーぐ終わるからさ、少し待っててくれないか?」
な?と銀さんは青筋を立てながらも笑顔で聞く。
「あ、ああ」
優しい人が怒ったら怖いな。
僕はそっと先生に黙祷した。
「じゃあ早速。仕切り直して!
バナナくん誕生日おめでとう!!!」
銀さんにしっかり絞られたすまない先生の声を合図に
「「「「「「おめでとう/ございます!!!!!」」」」」」
コップが高く上がる。
「ありがとう」
感謝と共にコップをあげる。
ああ、去年とは比べ物にならないくらいいい誕生日会だ。
ブラックが何やら立ち上がり
紫の煙がたちのぼりボコボコしている料理を僕に差し出そうとしている。
目を逸らしたいが、一応聞こう。
念のため、間違いかもしれない。
「ブラック、、これはなんだ?」
「もちろんサラダに決まってるじゃないですか」
サラダとは程遠い何かを見た銀さんがあわてる
「ブラック!!!!流石にそれは」
「なんですか?手作りですよ?」
「だからダメなんだよ!他のブラックの作ったやつならいいから!」
え、まだあるのか?これ以上が?
死ぬんじゃないか?僕。
いやでも、銀さんが止めないということは、まだマシなのか?
「わかりました。」
ブラックがおとなしく席に戻る。
危なかった、
いや、まだわからないが、
とにかく危機は去った。
それからすまない先生が、料理をたくさん食べてみんなから非難轟轟だったこと、
レッドとブルーがあと一つの料理を取り合い、仲裁したマネーがやられたことなど色々あった。
みんなが料理を食べ終わり、ひと段落ついた頃。
ケーキを食べることになった。
僕の前で蝋燭が建てられていく。
ケーキを見る。
去年と作りが違うような気がする。
なんというか去年より飾りが丁寧で、クリームも綺麗に塗られている。
プロのような所業だ。
チョコプレートには走り書きのような字。
去年はレッドとブルーと赤ちゃんだった。ということはそれ以外の誰か。マネー、すまない先生は依頼に出ていたからそれはない。銀さんか?まさかブラックではないだろう。
目の前に置かれる
「ほらバナナくん。願いを込めて」
すまない先生の声に僕は目を閉じる。
願いは
また来年もみんなと一緒に誕生日を迎えられますように。
フウッ
僕の願いを聞き届けたかのように火が一気に消える
「おおーーー!」
みんなの感嘆を聞きながらそっと微笑んだ。
おまけ
「あのケーキ誰が作ったんだ。中にも満遍なくバナナが入っていて、とても美味かったが、銀さんか?」
「いや、俺はフルーツとか切っただけだ。」
否定されて、一瞬止まる。
「じゃあ誰が、」
まさか、まさか、心臓が早鐘を打つ。
「私が作りました」
後ろから低い声がかかる
振り向くと、片付けの最中だったようで皿を持っているブラックがいた。
「いつも料理作ってくれるお礼に普通の料理を作ろうとしたら皆さんから止められまして、代わりにケーキを作るなら、と」
早口にそれだけ言って
では、と違う場所の片付けに行く。
ブラックが?あれを?お礼?
いつものあいつではない気がする。
しかしシェフとして美味しかったものはきちんと伝えるべきだし、感じたことは素直に言うべきだ。
「ケーキ美味しかったぞ。ありがとう」
黒い背中に声をかける。
聞こえたかどうかはわからない
黒い背中が一瞬止まって、何事もなかったかのように歩き出した。
銀さんと顔を見合わせ、思わずフッと笑みが溢れる
ああ本当に世の中何があるかわからない。
年に一回のこの誕生日。一昨年までは一人で復讐に絡め取られていた僕がみんなにお祝いされ、苦手だったクラッカーが好きになり
一生の思い出となっているのだから。
コメント
1件
わああああ第1話からもうエモすぎる😭💕 バナナくん、過去にめっちゃ重いもの背負ってるのに、クラスメイトたちが全力でサプライズお祝いしてくれるのが尊すぎて泣ける…! 特にブラックが音出ないクラッカー作ってくれたの、マジで優しさの塊じゃん??あとケーキ手作りしてたの!?「お礼」って言ってたの胸熱すぎる…🔥 復讐に燃えてたバナナくんが、みんなと過ごすうちに「また来年も一緒に」って願うようになるの、もうほんと成長物語すぎて好き…。 今年もカオスな先生とマネーがいてにぎやかで、笑いもあって、最後ほっこりした〜!続きめっちゃ気になる!!✨