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九井Side



あ、あそこがたってるのはバレちまったが、玩具のことはまだバレてねぇんだ。どうにかしてイヌピーにバレねぇように玩具を取ってトイレに行きてぇ!




《イヌピーを別部屋に行かせる作戦執行!!》



「そういやイヌピー、冷蔵庫の中に前食べたがってたケーキ買ってきたんだ」

「そうなのか?」

「おう、だから今から取りにいったらどう「風呂上がり一緒に食べような、ココ」

「え、あ、うん、そうだな」


そんな嬉しそうな顔するなよイヌピー!!!取りに行かせようと思ったのに頷いちまったじゃねーか!!!



《イヌピーを別部屋に行かせる作戦失敗!!》



「てか、ココトイレに行かなくていいのか?」

ゔっ!痛いとこついてきやがる!


「いやー、あの、えっと………」


とっさに言い訳を考えるが何も思い浮かばず言い淀んでしまう。


「ココ?」

イヌピーが心配そうに俺の顔を伺う。くそ!そんな純粋(?)な顔で見てくるな!!


……仕方ねぇ、最終手段だ。



「イヌピー……」

「どうした?」

俺はひと呼吸置き、そして、



「ごめん!!何も聞かずに前向いて耳塞いでくれ!!!!」


もう俺にはこの方法しか思い浮かばねぇ!!!


「え?」

イヌピーが疑問剥き出しの顔をしている。

そりゃそうだよな。俺だってこんなん意味分かんねぇよ。何でそんなことさせるか聞かれたら覚悟を決めて正直に答えるっきゃない。この事知ったらイヌピー引くだろうな……


「わかった」

「そうだよな、やっぱりダメ………え??」


見てみると、イヌピーはしっかり前を向いて耳を塞いでいる。


「……っ!有難うイヌピー!!すぐ終わらせるから!!!」

これでやっといける!!!




俺はすぐに棚から玩具を取り出し、トイレへと駆け込んだ。










イヌピーSide




「ごめん!!何も聞かずに前向いて耳塞いでくれ!!!!」


「え?」

何でそんなことを言ったのかわからず、つい声が漏れてしまった。何でそんなことする必要があるんだ??意味がわからねぇ。


でも、ココが俺にそうしてほしいことはココの顔を見てわかった。


「わかった」

だから、俺は素直にその言葉を聞くことにした。


「そうだよな、やっぱりダメ………え??」

耳を塞いでるから何を言っているのかわからなかったが、ココの顔を見るに、俺のとった行動に驚いた様子はわかった。


「……っ!有難うイヌピー!!すぐ終わらせるから!!!」

ココが後ろに向かうのがわかった。

俺はココが何で俺にこんなことをさせたのか気になり、ココにバレないやうに、そろりそろりと後ろを向く。


そう、魔が指したんだ。


まさか、ココがあんな玩具をあそこに閉まっていて、しかもそれがあんなにもマニアックで、アダルトな物だったなんて………


ココは玩具を取り出してるのを俺が見ているとは露知らず、猛ダッシュでトイレに駆け込む。


正直、幼馴染があんなのを使っているというのは複雑な気持ちだ。

まあ、だからと言って性事情にまで首を突っ込むなんて、そんな野暮なことするともりはない。


俺はココがあんなのを使っているのを忘れることにした。






この後ココがそのことを知ってイヌピーが怒られたのはまた別の話。

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