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akgがカントボーイ
SNSで知り合ってる世界線
akgのネト名:KPニキ
kyngのネト名:ろう
ろうくんと出会ったのはSNS。僕の裏垢にろうくんからのDMが来たのがきっかけだ。被虐性癖のある僕をフォローしてきたと思ったら気付けばDMでよく話す仲になっていた。他愛のないことから、そういうことまで。お互いのことを知るにはそう時間はかからなかった。身長は僕より少し高くて、通話越しでもよく通る低い声、…そして僕とは反対の加虐性癖であること。そんなろうくんと今日は実際に会う日だ。変な髪型じゃないだろうか、服装は乱れてないだろうかとか気が気じゃない。だって、画面越しだけれどろうくんのことが好きだから。僕は少し変わった体で、男の体ではあるものの男性器はなく、代わりについているのが女性器でとてもアンバランスな体だから、引かれるだろうと思っていたのにろうくんは可愛いなんて褒めてくれて嬉しくて、余計に好きになってしまった。そんな優しくてカッコいいろうくんに会えるなんて今世紀最大の幸せかもしれない。
「ニキくん、…っすか」
「あっ、…えっ、ろうきゅん!?」
「ろうきゅんやめろ。一応初対面なのにろうきゅん呼びでくるとは思わなかったわ」
「えへへ… つい… 初めましてろうくん」
びっくりした。街を歩けばそれなりに話しかけられそうな程の美形が来た。こんなイケメンが本当にあんなにとんでもない性癖を持っているのかとさえ疑う程だった。
「ん、初めまして。取り敢えずそこら辺のカフェとか行くか?」
優しく手を差し伸べるその姿はまるで童話から出てきたみたいな王子様そのものだった。本当にろうくんと同一人物なのだろうか… DMとのギャップに頭を混乱させながら差し伸べてくれた手をとってそのままカフェと向かった
「ニキくんってさ、こーゆーの結構するの。オフパコとか」
「へあ!? んん… まぁ、…ほら、僕って体が少し特殊でしょ? だから女の人捕まえるより楽だからって、結構性欲強めな男の人としたりはする、かなあ…」
「ふーん…? でもSM関連のこと割かし呟いてるよね。やっぱそういうのなん」
「理想はね。あんまり僕の趣味に付き合わせたくないから、今までの人はみーんな普通にシてたよ」
「なん、それじゃニキくんが発散出来ないじゃん」
「いや、まあね?? そもそも僕の性癖ってあんまり理解されないものだからさ、仕方ないよ」
そう言えばろうくんは「ウーン…」と唸る。顎に手を添えて何かを考える様子が映える。サラサラな青い髪、少し黄色がかった目、細いけどゴツゴツした男らしい手。本当に王子様すぎて益々加虐性癖持ちだとは思えない。
「いやまあ、結構気持ちは分かるわ。俺のシたいこと結構ハードすぎて引かれるし、…ふ、なんかいいな。」
「え? 何が」
「いや、嗜好は違えど似てるようなことで悩んでるの。」
くすくすと笑う顔が可愛い。通話だと豪快に笑ったりしてるとこしか聞いた事がなかったから、はにかむとこんなに可愛いんだ。改めて好きだなと実感する。
「ああ、…いきなりでごめんなんだけど、ニキくんはどこまでなら大丈夫なん。これからそーゆーことするんだから何がダメかくらいは知っておきたい」
「ウーン… バイトのこともあるし、見えないとこに跡とかつかなきゃなんでもいいよ」
「なんでもありマジか…」
それからろうくんとはいっぱいお話した。最近好きなこととか、今ハマってるアニメとか曲とか。ろうくんのことが知れて嬉しいし、楽しい。…けど、結局いつもみたいに長話しちゃったな。DMで話すよりも対面の方がろうくんがどんな顔して僕と話してるのか、どんな顔して笑うのかが分かりやすくていっぱいお話しちゃった
「いっぱいお話したね〜!! めっちゃ長居しちゃった」
「んふ、そうやね」
うーん、…話してる時に何かしちゃったのかな僕。やっぱりタイプじゃなかったとか? ろうくんの嫌なことでも言っちゃったのかなあ… しょうがない、今日はもう帰るか
「もう日暮れてんね」
「そうだね〜 今日はありがとろうくん。そろそろ帰ろっか」
「えっ、ニキくん帰るん。え?? なん、……シないの、セックス」
「へ…、ぁぇ、えっ!?」