久しぶりですね、茉莉花御令嬢。えぇ?そんな、酷いですよ、ちゃんと生きてます。お姉様の分も生きなければならないですしね。
あぁ、そうでしたね、両親が亡くなってお世話になりましたね、覚えてますよ。茉莉花御令嬢は何歳になられましたか?あ、そうですね、僕と同い年でした。そんなに黙り込まないでください。ご両親はお元気ですか?え、?先に逝かれたと…、ごめんなさい、要らぬことを聞いてしまいました。
所で茉莉花御令嬢、貴方はなぜそんなに、花束を持ってらっしゃるのですか?しかも線香まで…。大丈夫ですか?黙り込まないでくださいよ。あぁ、ほら、周りの方々が見てらっしゃる、僕が変人になりましょう?ほら、何か言ってくださいよ。
「おかーさん、あの人、誰と喋ってるの」
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説明│黙り込む、ではなく喋られないのです。花束を持つ、では無く添えられている、線香を持つではなく、焚かれているという意味なんでしょうね。 どうやらお墓の前らしいですね。「僕」は死んだ茉莉花御令嬢に話しかけているのです。 最後の、変な目で見ているや、「お母さん、あの人誰と喋ってるの?」は1人で喋っているからでしょうね。 1人で喋っている人を見るとなんとも不思議な気持ちになってしまいますから。