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⚠︎ しろニキ
失恋
「俺と付き合って欲しい。」
そう勇気出して言った言葉。だけど、君から出た言葉は俺の期待を裏切る一言だった。
最初は恋愛感情なんてなかった。ずっと関わっている内に思った。本当に大好きで、いつも一緒にいて。話していると心地よくて、俺より面白くて。 正直、こんなに話してて心地いい人は初めて出会った。君が他の誰かと話しているところを見たら不思議とモヤモヤしてしまって。俺だけの物になって欲しい。他の誰かと話さないで。俺だけを見て。そう願ってもそれは決して叶うことはなくて。好きって気持ちに気づくのに大分時間は掛かったけれど、気づいた時は嬉しくて。今となっては思い込みだったとわかったけれど、恋している時は君も俺のことが好きだって思い込んでいた。思わせぶりな行動してくるし、何度も「好き」と言ってくる。だけどそれは『友達としての好き』であって、俺のように『恋愛感情の好き』ではない。薄々思っていたけれどその考えに蓋をした。
ある日通話をして、2人きりになったとき。勇気を出して告白しようと思った。突拍子もないタイミング。だけど、俺は君なら付き合ってくれるって思っていた。
「なぁ、ニキ?」
「なにーー、」
「俺さ、ニキのこと好きなんよ。」
「んー?俺もボビー好きだよ。大切な相棒。 」
「ちゃう、」
「え?」
「本気でニキのこと好きや。付き合いたいと思っとる。」
「俺と、付き合ってほしい。」
好きになってからずっと言いたかった言葉。やっと勇気出して言えた言葉。だけど、君から出た言葉は俺の期待を裏切る一言だった。
「ごめん。」
そう言った後、ニキは静かにdiscordを抜けて行った。暗い部屋に小さく光るパソコン。その中にある俺1つのアイコン。窓から来る冷たい風。目からゆっくりと一筋の涙が零れ落ちた。