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ないこ「ン゛、んんぅ゛…」
なんだ、?今、何時だ…??
清潔なベッドの香りと頬に当てられた湿布の香りがする。
あの後眠ってしまったのだろうか、記憶が曖昧だ。
確かなのは少し高い体温と、泣き腫らした瞼の重みだけ。
桃李「…起きたか。」
ぁ、とうり…
俺、俺ワガママ言って困らせて…
身体が震え始めた。とっくに痛みの引いた右頬がジクジクと痛みだす。
どうしよう、まだ怒ってるかな、
ないこ「、桃李…その、ごめっ、」
焦る俺に桃李は優しく微笑みかけ、頭に手を置いてくれた。そのまま軽く撫でられる。
ぇぁ、、、きもちぃ…。、けどなぜ、、?
桃李「ないこ、さっきはごめんな」
呆気に取られた様な顔をする俺に桃李は困った様に笑い、目線を下に落とした。
緊張している、?
桃李「…その、それでな、大事な話があるんだ。」
いつになく真剣な目付きにドキリとする。何を言われると言うのだろうか。
ペラリ、
桃李が懐から上等な紙を取り出す音が聞こえて、次の瞬間には目の前に広がっていた。
‘’養子縁組届‘’
細かい記入欄の上に、そうでかでかと書かれていた。
桃李「俺は、お前の事が大切だ。」
ないこ「…ぇ、?」
桃李「お前が自分の事をどう思ってるかは知らない、俺がどう思われてるかも知らない。…けど、俺はあの日から、お前の居場所に成る。最高の兄貴で居るって決めたんだ。」
細々とした声色は次第に大きくなり、感情も現れ始める。
桃李「だから…だから…ッ!!‘‘もう無理するのは辞めてくれ’’…!!」
微かに肩を震わせていた桃李は、もう耐えきれないと言った様子で涙を流した。
桃李「お前が俺の事を思って色々してくれてるのは解ってた、!けど、頼むから…!!危ない事はよしてくれ!!」
そのままギュッと抱き締められる。
出会ったあの日と同じ様に、強く、強く、
桃李「お前の事が大切なんだ…!おれのっ、、!たった一人の、弟なんだ…!」
あの日と違うのは、泣いているのが彼な事。
桃李が泣くとこ、初めて見た。
いっつも、何があっても平気みたいな顔してるのに、俺の事になるとこんなに、、??
そんな、そんなのっ、!!!
ないこ「ずるぃ…!(泣)」
やっと理解出来た。
桃李が不満そうにしていた理由。俺の働きを止める様に言う理由。
ないこ「だって、!!だって役に立ちたかったんだもん!!(泣)ッ桃李に恩返ししたかったんだもん!!(泣)」
桃李「身を削るのが恩返しだと思ってンなら、大間違いだ馬鹿!!(泣)」
二人してボロボロ泣きながら子供みたいに言いたい事をぶつけ合う。酷い絵面だ、笑
桃李「そんなッ、そんな理由でたすけたわけじゃ、ッねぇんだよ!!ばか、、まじでばか…ッ(泣)…ばーか!!!」
‘‘たった一人の弟’’
その言葉がじんわりと心に染みていく。
あの子(孤児)達とはまた違った意味合いの、‘‘弟’’
桃李「お前がおれの弟だッつぅんなら、!!もっと頼って!甘えて来いっていってんだよ!!!ばかないこ!!!」
「うぇーーん!!」としゃくりあげながらと桃李が叫ぶ、それこそ、馬鹿みたいに。
でも、その鳴き声一つ一つに確かな愛が込もっていた。
嗚呼、俺、桃李の特別なんだな…
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悠佑「…」
なんや喧嘩でもしたんかと思って慌ててみれば…
ないこ「すぅー、、、すぅー、、」
桃李「なぃ、、こぉ…」
悠佑「仲良くこんなとこで眠って…風邪引いても知らんからな?」
桃李『悠佑、‘‘アレ’’持ってきてくれ!!』
養子縁組届。桃李がずっと前から用意してたないこの為の物。
桃川に付き合わせるのはどうなんだ、って悩み続けてた事、俺は知っとる。
そうか、ようやくか…
守り続けるって、決めたんやな…
悠佑「おまえら…」
本当に、
悠佑「よかったなぁ…(泣)」
翌日二人の気がつくと、背中には暖かい毛布が掛かっていたらしい。