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attention
キス描写あり
brkn
br「見て見てきんさん!似合う〜?」
くるりと回ってみせるのは、ぶるーく。俺と同じクラスで…俺の好きな人。現在文化祭準備の真っ只中で、俺達のクラスは劇をやるため、その準備に追われている。ぶるーくは周りからの推薦で王子役をやる事になり、俺はと言うと普通に裏方をやっていた。
kn「うん、似合ってるよw」
br「ほんとに!?やったぁ〜!」
ぴょんぴょんと跳ねる姿に可愛いなぁと心の中で思う。
「きんときくん、倉庫から〇〇取ってきてくれないかな…?重いから誰かと行って欲しいんだけど…。」
br「じゃあ僕行く〜!」
「ぶるーくくんが居るなら安心かも。じゃあお願いします!」
kn「分かった。ぶるーく行くよ?」
br「は〜い!」
平常心平常心平常心….。OKしたは良いものの、普通に考えて王子様(役)ぶるーくと2人きりとかやばいだろ。
br「あ、 きんさん!あったよ〜!」
kn「お、ナイス。他に何かあったかな…。」
足りない物があれば持っていこうかなと思っていると、ぶるーくが口を開いた。
br「ねぇ、きんさん。」
kn「何?」
br「あの、えっとね…」
目を逸らしたりモジモジしている。…可愛い。意を決したように向き直る。
br「演技の練習させて欲しいの〜!!」
なんだ急に…練習上手くやってたと思ってたけど、納得行かなかったのか…?
kn「は、はぁ…上手く行かないシーンでもあったの?」
br「えっとね、このシーンなんだけど…。」
といつの間にか持っていた台本を開いて見せてくる。あ、これは王子様がお姫様をキスで起こすシーン。
ん?キス…?
br「この時だけやっぱり落ち着かなくて〜…!」
kn「な、なるほど…。」
br「戻る前に練習させて!!お願い!」
kn「いや…まぁ、大丈夫だけど…。」
王子様ぶるーくを近くで見られるからいいかななんて思ってしまった自分が恥ずかしい。下心丸出しじゃないか。これは役、あくまでも役。それ以上でもそれ以下でもない。
本番は姫は寝転がっているのだが、流石に倉庫で寝転がるのは汚いし自分が嫌なので壁に寄りかかる事となった。目を瞑ってれば終わる。よし、何もしないけど頑張ろう。
グイッ
kn「わっ…」
br「…。」
グイッと引っ張られて、多分ぶるーくの胸へ飛び込んだ。ちょ、え、セリフは!?壁に寄りかかって演技する話は!?此奴全部飛んでるんだけど!?
kn「ちょっ…ぶるーく…!?」
br「きんさん、演技中だよ?」
kn「っ…!」
眠っている姫は喋る事もおろか、抵抗する事も出来ない。
キュッと優しく抱き締められる。ダメだ、嬉しい。嬉しいけどぶるーくに心臓の音聞かれたら困る。何とか離れようとしてもがっちりとホールドされてしまって抜け出せない。俺はどうしたら…。
クイッと顎を上げられる。そうそう、お姫様を起こすにはキスをするしかないんだから。ちゃんと演技通りだ。
br「…きんさん顔真っ赤w」
kn「へっ…!?」
br「目、開けてもいいよ。」
恐る恐る目を開けると、眼前にぶるーくが居た。ち、近っ!また顔に熱が集まるのが分かった。落ち着けきんとき。演技だ。…演技だ。ぶるーくに他意は無い。
br「じゃ、続きするね?」
kn「ちょ待っ…んっ..」
俺のうるさい口を塞ぐように彼の唇が触れる。ただ、それだけでそれだけのはずなのに。それでもやはり、嬉しいと思ってしまうのだ。好きな人だから。抵抗出来る強さが自分にはあると思っていたけど、好きな人の前では無意味らしい。キスで出る情けない声も彼なら受け止めてくれる気がした。
スッと離れる。その自分の口に寂しさを覚えながらも、これが演技である事を思い出した。
kn「…良かったよ、演技。」
br「…最後のは、演技じゃないよ。」
kn「えっ…?」
br「じゃあ僕台車取ってくるから!」
演技じゃないって何、どうゆう事?倉庫のドアに手が差し掛かった所でぶるーくが振り返る。
br「最後のは僕の気持ち。…覚悟しといてね?」
なんて小悪魔顔で言われる。軽快に走るぶるーくの背を見つめる事なんて出来なかった。その場で座り込み、火照る顔を抑える。
kn「うぅ〜…//」
何をどう覚悟すればいいんだ〜…!!
なんて思いながら情けない声を木霊させた。