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#創作BL
灯依
401
五十嵐咲詠
28
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私は原付バイクを買った。中古で安かった。
理由は単純、コスパとタイパの改善。自転車が面倒だ。
現代人の皮肉を日々考えてから寝るような、いやーな毎晩を送っている私には、少し負けた気がしたが、口角はどうだったのだと聞かれれば、頬を掻いてそっぽを向くしかないだろう。
ものはホンダのハンターカブ。
ここ山梨は上野原。不便なもので、バイクを買ってからというもの、都会でいう歩きとようやく同等になれた気がする。
ただの移動では勿体無い気がした。何か刺激が欲しかった。夢も特に何もなく成り行き任せに生きているせいで、成績もぼちぼち、高校も中の下、そんな私は今更何を思った。
「この文のタイトルは色彩となっていますが、なぜ色が一切ないこの詩において、タイトルは色彩なのでしょうか?意見をタブレットで配布したシートに入力して10分後提出してください。」
現代国語の先生が言う。
なーにが色彩だ。
皮肉なものだ。ノートの価値はどこあやら。
あ、また始まった。私の皮肉思想。
、、、、、、、歩きの距離、、、、、、、、
いや、、、、ダイパだとかコスパだとか頼ってケチケチしてて、いままで何か変化があっだろうか、いやなかった。確実に言えるな。
ーーー
「ふぁっ疲れたぁ。」
『お疲れ様。はい、水。』
「ありがとう。」
南下して東海道。国道1号線に合流して、一度東京に行ってから、折り返し。
「もうやだよーこんなぁ。」
串本岬。横に止まっているのは私と友人のハンターカブ。
『じゃぁその口角はなんなんだよ。』
喉の奥で笑いながら言っている。
私は、頬を掻きながら言う。
「別に。」
コメント
1件
うわ、すごくいい空気感の作品ですね。冒頭の「現代人の皮肉を日々考えてから寝る」って一文に、もう主人公の内面がぎゅっと詰まっていて惹き込まれました。ハンターカブを買って東海道へ南下する流れも、何かに焦りながらも変わろうとしてる感じが伝わってきます。先生の「色彩」の問いと、色のない日常の対比が効いてるなあ。続きが気になります!