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71
棗
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俺は手当り次第に
彼が居そうな場所を
探してみることにした。
まずは西の本拠地。
がちゃりと大袈裟に音を立てて
部屋のドアノブを回す。
「…お、星導どうした」
「!……カゲツ…」
誰もいないと思っていたが
ソファーの上にチームメイトの
叢雲カゲツが居て少し驚く。
机の上を見る限り
任務書が散らばっているため
任務帰りか又はその前だろう。
「カゲツ、小柳くん知りません?」
「狼?…う〜ん、知らんけどなぁ。
見てないで」
「…本当に?」
「…なんで嘘つかんとダメなん?」
任務書を手にしながら
きょとんと首を傾げるカゲツ。
まぁ西1の正直者…だと思うから
きっと噓は吐いてない。はず。
そこから少し本拠地を歩いてみる。
人の痕跡らしきものはないか。
他の人が居た跡は無いか。
まぁ俺は鑑定士ですからね。
探偵と同じ感じですよ。多分ね。
だが目星いものは見つからなかった。
小柳くんの痕跡も無し、か。
それにライの姿も見えない。
口封じされたり
誰かが嘘をカゲツに
吹き込んだわけでも無さそうだ。
じゃあ次はどこ?
彼は何処に行くだろう。
前に行きたいと言っていた
ショッピングモール?
東の本拠地?
何処か遠いところ?
何処に身を隠している?
考えれば考える程
彼と紡いだ記憶がごった返してきて
そのついでと言わんばかりに
喪失感が押し寄せてくる。
…あぁ、彼が居なくなると
これ程彼を恋しく思うのか。
「……どこ行ったんだよ…ッ」
誰もいない本拠地の廊下に
響く俺の悲しげな声。
次は何処を探そうか。