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美しい冬景色に溶け込むように、灰色髪の男が手をこすりあわせながら白い息を吐く
「はー、、っ」
「うぅ、、さっむいなぁ、、」
すまないスクールの教師で、7人の個性豊かな生徒を持つ彼の名はミスターすまない
生徒からはすまない先生と呼ばれており、尊敬もされる人物
そんな彼が、なぜ学校の始まっている中外を出歩いているのか、不思議に思う人もいるだろう
理由は簡単
「まさか今日に限って寝坊するなんてさぁ、、んもぅ、冬は怖いなぁ、、」
「寒すぎて布団から出られなかったら、もうこんな時間だよ、、」
そう、彼は生徒と雪合戦の約束がある日に限って一時間の大寝坊をかましてしまったのだ
これは彼にとって精神的に大きなダメージとなる
「せっかくみんなが誘ってくれたのに、、これじゃあ顔をあわせられないよ、、」
最愛の生徒からのお誘い、それは彼にとって最高に嬉しいことなのだ
「ミスターブラックやミスター銀さんに悪いことしたなぁ、あの2人寒いの苦手だけど楽しみにしてそうだったし、、あとでなんか買うかぁ」
「ほかのみんなにも好きなの買っておかないとだよね、贔屓はよくない!」
そんな独り言をかなりの声量で呟きながら、彼はやっと最愛の生徒が待つ校舎に足を踏み入れた
が、微かな違和感を感じ、歩みを止める
「あれ、みんなまだ雪合戦してないのかな?」
一年前に雪合戦をしたときは窓にも雪が付着しており、まあまあ大惨事だったはずの窓に、今年はまだ雪も付着してないし、足を踏み入れた形跡もない
「もしかして待っててくれたのかな?それなら焼き肉にしないといけないよね!」
彼は太陽のような笑顔を浮かべ、生徒の待つ教室に向かおうとした
そのときだった
ガシャン!
窓ガラスの割れる音が、校舎内に響き渡る
その音のでところは、、
「、、みんな?」
「どうしたのかな、、喧嘩?」
彼の生徒たちの教室からだった
いつも通りの喧嘩、そんなことを頭で考えながら彼はさらなる違和感を感じる
声が、聞こえない
騒がしくて、ドアを挟んでも聞こえてくるはずの生徒の声が
それにあの子たちは色々手が掛かるが、窓を割る喧嘩なんてしたことがない
やってもせいぜい机や椅子の破壊くらいだ
ますます、違和感が積もる
「行ってみるしかないよな、、」
彼がドアに手をかけた瞬間だった
バタン、、っ!
何かが倒れる音がした、何回も
思わずドアから手を離し、冷静に考え始める
重量のある音だった、しかも複数回
机や椅子の倒れた音ではない
しいていうならば、人が倒れたような音、、
今朝のニュースを思い出す
人を毒殺する薬、、失敗の場合は未だ不明、、
「みんなっ!」
ドアを開け放った彼が目にしたのは、、
7人の生徒が床に倒れ伏していると様子、そして
生徒を見下ろす、見知らぬ男
「お前、、誰だ!」
「僕の生徒から離れろ!」
???「、、あー?なんだぁお前、このガキ共の教師か?」
「答える義理はない、その子たちから今すぐ離れろ」
そこまでいったところで、彼の目線は紫の液体が付着したビンに釘付けとなる
「これ、は、、」
???「なんだ、知りてぇのか?」
男はニヤニヤ笑いながらビンを手に取る
???「こいつはとある企業が開発した世界最高峰の毒性を持つ毒薬だ、ニュースで放送させてたろ?」
脳内に、今朝のニュースが流れる
世界中で反感された異次元の毒素を持つ最悪の毒薬
使われたら、死
稀に失敗もあるようだが、失敗は確認されておらず未だ不明
「まさか、、飲ませたのか?」
???「のませたっつーか、ぶっかけたんだよ」
???「でも良かったな先生、このビンに入ってたやつ、失敗してたんだよ」
???「成功だったらすぐ死に至るが、失敗だった場合は幼児化するらしい」
男は気味悪く笑ったのち、窓を叩き割りエリトラで空を滑空する
「おい!待て!」
???「俺にかまってていのか?坊やたちが縮んでるぜ!」
「はぁ!?」
彼は男の言葉に驚き、背後を振り返った
「、、嘘だろ?」
さっきまでぐったりと倒れていた生徒が目覚め、しかも小さくなっている
まさか本当に幼児化したのか?
とりあえずキョトンとしている大人しそうな銀さんに話しかけてみようと近づく
「お、おーい、ミスター銀さーん?」
ぎん「あい?」
銀さんはキラキラ輝く大きな瞳をすまない先生に向ける
するとキラキラだった大きな瞳はウルウルと潤み始め、、
ぎん「ふぇ、え、、うえぇぇん!)
「えぇっ!?」
まさかのギャン泣き
すると、、
ばなな「うるさい!しずかにしろ!」
まねー「おまえのほうがうるさいぞ!せいりょーをさげろ!」
ばなな「なんだと!?ちびのくせになまいきだな!」
まねー「こっちのせりふだ!おまえみたいななまいきななのはくちをひらくな!」
「ちょちょ!?なんか性格変わってない!?」
「君たち落ち着いて!ね?」
ばなな/まねー「「おじさんうるさい!だまって!」」
「おじ、、!?」
小さな子供、しかも生徒におじさんと言われたダメージは大きいのか、彼は2人の喧嘩仲裁を一旦放棄し、他の生徒を見回す
レッドは冷ややかな瞳で2人の喧嘩を見ており、ブルーはプルプル震えながら兄であるレッドにくっつき、ブラックは虚ろな瞳で虚空を見つめ、やせ細った体が痛々しいほどに痣を強調していて、赤ちゃんは唸りながら後退していっている
彼はそれぞれの幼児時代が見れて感動二割、心配八割と複雑な心境となっている
特にブラックと赤ちゃん
この2人の過去だけは深く知らなかったのだが、いざ目にすると呆然とする
レッドとブルーがさらに遠くに行った瞬間、彼は2人に近づく
あかちゃん「う゛う゛う゛う゛う゛う゛!」
ぶらっく「、、、?」
彼は唸りながら後退を続ける赤ちゃんと、声も発さず虚ろな瞳で見上げてくるブラックに、心が痛むような感覚を覚える
赤ちゃんに触れることは不可能だと察し、その場から一歩も動かないブラックの頬や髪を撫でる
頬は痩せこけ、髪はフケまみれでパサパサ、服は擦り切れ所々血液が付着していて、体には無数の痣
「、、ねぇ、ブラック。辛くない?辛いなら、辛いって言ってもいいんだよ?」
ぶらっく「、、、?」
ブラックは相変わらず言葉も発しない
それでも、虚ろな瞳に少しだけ光が宿った気がした