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#神様
城異羽大
302
#現代ファンタジー
月神零華@生きてます
2,660
リタ🧸💙
9
12
「最初から強くて、人を食いものにして生き残って、その後は弱い者から搾取する。随分気楽で楽しそうな生き方だな」
「おいやめろっ」
「新君もうやめよ!」
東条の事情の一端を知っている馬場が制止の声をかけ、胡桃も慌てて止めに入る。
しかし新は薄笑いを浮かべ、尚も続ける。
「俺はあの日、父さんと母さんに、妹を亡くしたよ。……妹は瓦礫に圧し潰されて死んだ。……父さんと母さんは、俺を守るためにモンスターに向かって行った」
新はその時の光景を思い出し、自身の拳を血が滴る程握りしめる。
「人を金としか思ってないお前に、俺の気持ちが分かるわけない。分かって堪るか。
……命の尊さが、命の気高さが、分かって堪るかよッ」
親の仇を見る様な目で東条を睨む新。
対する東条はざわつく心を抑え、少しばかりの感情を乗せて睨み返した。
「大切な人の死を、盾にするなよ」
「はッ、お前に最も似合わない言葉だな」
「おい新!いい加減にしろっ」
馬場が新の胸倉を掴む。と同時に、圧倒的な魔力の重圧が教室を埋め尽くした。
その出所は、ぶち切れた東条、……ではなく、
「殺す」
自身の相棒の大切なモノを傷つけられ、ブチ切れたノエル。
大気が震え、コンクリートが軋み、机に罅が入った。
三人は嘗てない殺意に晒され、全身の鳥肌が立ち、体中から玉の汗が噴き出る。恐怖で身体が硬直し、その場から一歩も動けなくなった。
ノエルが串刺しにしようと手を掲げた、瞬間、この中で唯一動ける男が、彼女の目を掌で覆った。
「……まさ、どうして止める」
「目、割れかけてたぞ。気ぃつけろ(ボソ)」
「まさ」
「……ありがとうな。俺の為に怒ってくれて」
ノエルがゆっくりと手を下ろす。
「……まさが我慢するなら、ノエルも我慢する」
「ありがとよ」
掌を退けると、彼女の瞳は人の形に戻っていた。
「……人間が少し分かった気がする。この場であれを殺すのは、デメリットしかない。
でも今は、……そうなってもいい気分」
東条はノエルの頭をポンポン、と叩いた。
重圧が霧散し、胡桃と馬場はへたれこみ、新は椅子に落ちる。
新は悔しかった。友という言葉すら否定され、自らの信念を害だと断定され、挙句の果てに力で押さえつけられた。
自分が今まで大切に培ってきたモノを、不必要だとゴミ箱に捨てられたのだ。
新はそれが、悔しくて堪らなかった。
故に自然と出た言葉は、彼の用意できる最適解。……いや、最不適解であった。
「……ノエルを失えば、お前も分かるさ――」
――東条の中で、何かが切れた。
次の瞬間、轟音と共に彼等の見ている風景が一変した。
コメント
1件
うわぁ…第213話、めっちゃ重くて熱かった…!!😭💦 新くんの家族を失った過去がこんな形で出てくるとは思わなかったし、東条くんへの怒りの言葉一つ一つが痛すぎる…。でも東条くんも「大切な人の死を盾にするな」って返すのがまた渋くてさ…。 そして何よりノエルがブチ切れて「♡♡♡」ってなったシーン、マジで鳥肌たったわ…!!🔥 でもまさくんが優しく止めるのが本当に良くて…「俺の為に怒ってくれてありがとな」って…その優しさが刺さる…😢💕 最後の新くんの一言で東条くんの何かが切れたの、続きが気になりすぎる…!!次話早く読みたいよ〜!!📖✨