テラーノベル
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翌日、私は煮魚に挑戦していた。レシピを確認しながら
―― 煮汁が冷たいと煮崩れするのね
煮汁を沸騰させ、いざ、魚を鍋に入れようとした時、レシピを見ていたスマホが鳴った。
「……お義母さん…?」
私は魚を置いて手を洗うと
「はい、梓です」
と応答する。
『梓さん。その煮汁、少ないのにそんな強火じゃ、崩れるわよ。それから、もう一度キッチンペーパーでお魚の水分を徹底的に拭きとってね。頑張って』
「……切れた?」
呆然とする私の鼻が、煮汁の香りをキャッチする。慌てて火を止めた私は、キッチンのカメラを見た。
―― お義母さんが設置したスマートホーム
―― 防犯でなく、私の監視…?
他の部屋にはカメラの死角もあると思うけれど、キッチンにはない。そして、オンオフも私では出来ない。これも管理者……つまり、お義母さんだけが操作できるのだ。
でも、時間をかければ、私にも解析できるかもしれない。仕事柄、そうも思った。ただ、俊介さんも在宅ワークの日があり、あからさまなことは出来ないかな、と思う。
―― どうしようか
そう思ったまま、その翌日は締め切りのある仕事をするため、私はカフェへ行った。今日は家に一人だけれど、あの家は落ち着かない。
私は、結城さんという方の個人事務所で働いていた。結城さんは50代の男性で、離婚歴があるらしいけれど詳細は聞いていない。でも8年間、気持ちよく働かせてもらった。結婚を機に、外部委託という形で案件を受けることになっている。今はまだ勤めていた時の案件を数件、納期までに納めないといけない。
パソコンの隣に置いたスマホが小さく揺れた。また……
『梓さん、今、どこ?』
『カフェで仕事しています』
『誰と?』
『一人です』
『写真送って』
メッセージのやり取りの間、私は自分の表情が固まったのを感じる。
―― 写真って……
スマートホームの監視カメラから逃れた。それはそれで、こうして問い詰められるのか?
呼吸も止めて見ていた画面が動く。今度は俊介さんからのメッセージだ。
コメント
5件
マザ俊!ピッタリですよね~😁 なぜ結婚したの?ママから離れなきゃいいのに…

おちおち外出も出来ないのね…仕事なのに😵 マザ俊呼び、決定‼️
外出予定も連絡しないとだったね。 家族の一員としてのルール… マザ俊からはなんだろう…😱
#不倫
#離婚