ピピピピ ピピピピ
パソコンのタイプ音しか響いてなかった部屋に
けたたましいアラーム音が鳴り、思わず自分の体がビクッと跳ねる
現在の時刻は18時
椅子から立ち、編集疲れが溜まった体を伸ばす
「んん~!はぁ…」
このアラームは寝ているキャメを起こすための物
前まではちゃんとキャメが止めてたんだけど、俺が止めるようになったのはいつからだっけ?
「起こし行こ」
コンコン
その後にガチャという音が聞こえてドアが開く
ドアが開くと光が漏れ出してきて、
「まぶし…」とぼやく
スプリング製のベッドがギシリと鳴り、誰かが俺の肩を叩く
「ーメ、ーャメ」
目をこすり瞼を開ければ、俺の顔を覗く君の顔。
「あ起きた?おはよ」
そう言って微笑みながら言う君はホントに素敵だと思う。
俺にはもったいないくらい。
「うぅん、おはよ~にきく〜ん」
壁に背を預け目をこする君は、ポヤポヤしてて可愛くてネコみたいだと思った。
ひなたぼっこから目覚める感じのね?笑
今度はハロウィンだから、ネコ耳でも買って仮装してもらおうかな?
可愛すぎて抱きついた。
ボフン!
「わぁ!ちょっとニキくん!
急に抱きついてこないでよ!」
急にニキくんが抱きついてきて、思わず頭をぶつけるとこだった。
ホント危ない。
「〜〜!!」
当の本人は、俺のお腹あたりに顔をうずめて何か喋っている。
「ねぇ、聞いてるの!」
そう言うと、ニキくんはパッと顔をあげてニッと笑った。そして、
「キャメってホントに可愛よね〜」
と伸び伸びした口調で言った。
「キャメってホントに可愛いよね〜」
そう言って頭まで撫でちゃった
テヘペロ
キャメは顔を真っ赤にして
「///ほ、ほら!へんしゅういくよ!//」
お俺の手を引っ張って言った。
ガチ可愛い
照れ隠しで、ニキくんの手を引っ張って部屋を出れば
「キャメ〜?俺が起こしに来たんだけど?何か言うことないの〜?」
と後ろから声が聞こえる。
後ろを見なくても、ニキくんがニヤニヤしてるのは分かった。
「あ、ありがとね//ニキくん」
と小さな声で言えば
「どーいたしまして!」
と言いながら隣に
ニッコニコのニキくんが飛び出してきた。
ホントかっこいいのか、可愛いのか
俺は、また編集に戻るのもめんどくさかったのでキャメの編集を見とくことにした
眼鏡をかけてパソコンに向かう君は愛おしくて
ずっと見ていられた
キャメの隣にあるゲーミングチェアに座ってただ眺めた
長い睫毛
クリクリした目
ゴツゴツとした手
少しだけ乾燥した唇
そんな君の全部が好きて愛おしい
ずっと俺を見ているニキくんが気になり
「…なに」と呟けば
頬杖をついてボーッとしているニキくんは少しハッとして
「なんも?」と言いながらニヤリと笑う
その笑顔は妖艶で、不覚にもドキッとさせられる
その笑顔が俺にだけ向けられたものなら…
さっきからキャメはずっとパソコンとにらめっこしてる
どうやら分かんない所があるらしく、俺が
「教えようか?」と言ってみても
「大丈夫、自分でやる」とぶっきらぼうに返されてしまう
ちょっと不機嫌そうだったからもう少し見守ってあげることにした。
分からないとこがあって正直、お手上げ状態だった。ニキくんにはいつも助けてもらってばっかだから自分で解決したかったんだけど…
もう無理。ダメだ
背もたれに全体重を預け、ゲーミングチェアに足を上げて座った
そんな俺を見てなにを思ったのかニキくんが近づいてきて、俺の頭をポスッと自分の胸に閉じ込めた。 そして
「キャメはいつも頑張ってるね〜えらいね〜
疲れたから休憩にしようね〜」
と幼児をあやすように言った。
ヨシヨシとか言いながら頭も撫でてくれた。
「子供扱いしないでよ!」
と言いたいところだったがけど、その口調と手からは優しさと温もりが滲み出ていた。
それが心にジーンと染み込んで温かくなり、鼻の奥がツンとした。
少しウザかったかな? とか1人で反省会をしてたら、 「ヒグッ」と嗚咽が聞こえる
あ、もしかして…
「泣かせちゃった?」 と呟けば
「だっで、ニギくんがや”ざじすきるからぁ」という声
「キャメ、顔上げて?」と言ったら
キャメがグチャグチャになった顔を上げて、上目遣いで見つめてきた。
ゴクッ
正直、泣き顔唆られる…♡♡
「フフッ、ひどい顔やねぇ」と言いながら、君は俺の涙を拭ってくれた
「んっ… 」
ニキくんはホントに優しい
そんな君に惹かれたんだと心からそう思う
俺のことをニキくんは包み込むように抱きしめてくれた。
俺より体格が大きいその体は、なんとも安心の出来るもので…
君の胸に耳を当てれば、聞こえてくるのは規則的な心音。なんかちょっと早くなった気もしないことはないけど…
その規則的な心音は、少しずつ俺を意識の底へと沈めていった。
腕の中には最愛の人がいて、しかも寝顔を晒してる。可愛すぎ
寝ているキャメを見て、少し俺も眠くなってくる
座って寝るとか明日絶対、体バッキバキだろうな
そんなことを思いながらも、俺も意識を少しずつ手放した
部屋には2人の寝息のみが残された。
今もゆっくりと彼らの意識は沈んでゆく。
深く愛おしく
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