漆黒の空に、不吉な赤い月が沈みかけている。
廃墟となったアメリカの大地には、血のように赤い光が影を落としていた。
ズシャッ――ッ!!!
霧島の体が宙を舞う。
その端正な顔には、もはや余裕の微笑も、冷徹な目の輝きもない。
「……が、はっ……」
腹部に深々と刻まれた裂傷から、鮮血が吹き出る。
次の瞬間――
バキィィッ!!
魔神の巨大な腕が霧島を叩きつけた。
廃墟の建物が砕け、瓦礫の山に彼の体が埋もれる。
「はは……は……」
それでも霧島は笑っていた。血まみれの口元を歪めながら。
「……やっぱり、強いな。……これだから、俺は……」
ズシャアッ!!!!
返事はなかった。
ただ、魔神の爪が閃き、霧島の左腕が宙を舞った。
「っ――!!!」
霧島の視界が一瞬、白く染まる。
だが、彼は叫ばない。ただ、血を吐きながらも、笑っていた。
「……これで……満足か……?」
魔神は何も答えない。
ただ、無慈悲なまでに霧島を切り裂き、踏みつけ、叩きつける。
「……ああ、悪くない……終わり方だ……」
そう呟いた瞬間、魔神の最後の一撃が彼を貫いた。
ドォォォン!!!!
血飛沫と共に、霧島の体は動かなくなった。
赤い月が、静かに沈んでいく。
――霧島、死亡。
……と、みなしてよいだろう。
コメント
2件
今回も神ってましたぁぁぁ!!! 魔神強すぎワロタなんだがぁぁぁぁ?? てかえ、き、きききき霧島っちいいいいいいぃ!!!? うちは認めませんよ!!(?)フィィィィンッッ⤴︎(?? 魔神よ、、、貴様覚悟しとくがいい、、多分よっしー来たら終わりやぞ、、、((( 次回もめっっっっさ楽しみいいいいぃ!!!!!!