なんかめっちゃすれ違ってる二人の話です。なんかめっちゃすれ違ってるのでイライラする人もいるかも。
仗億もどき要素あり(仗億ではない)
「うぅーん。」
「ん?どうした億泰?」
「これのここが分かんなくてよォー。」
「ちと貸してみ。」
俺はいつも通り放課後の補習をする億泰を手伝う。教室にはもう俺達意外誰もいない。俺も頭はいい方じゃあないけど、億泰よりは勉強出来る自信がある。
「ぅわ、目にまつ毛入った!イテェ!とれ仗助!」
自分で取れよ。億泰のやつマジにどんくせえよな。
俺は仕方ないから身をかがめてとってやる。
ガララッ(扉です)
(!!!!????じ、仗助と億泰がキッキキキキスをしている!!??)
バタアァぁぁぁ~~ン!!!!(扉ですよ)
「うし!取れたぜ億泰!」
「なァ今誰かいたよなァ?」
「先生じゃあねーか?」
「そうか」
最終下校時間を知らせるチャイムが鳴る。
(っは!!??なぜ仗助と億泰が!?)
(キス!?)
(まさか仗助は億泰と付き合って、?)
(いやいやいやいやいや)
今日ぼくは康一君に会おうと思ってこのぶどうヶ丘高校に来たんだが……
突然の事にぼくはパニックに陥る。なんせ、ぼくは今絶賛片思いしている。そう、仗助に、だ。
普段は全然アピール出来ず、少し素っ気なく接してしまっていてこのままじゃあ取られる!と思っていた。案の定だ。
こんなのもう失恋も同然じゃあないか……!!そもそも仗助と億泰はいつから恋仲だったんだろうか。ぼくの片思いより先だったのか。もう何も考えたくない。両目から塩水がこぼれる。
「どうしたんですか!?露伴先生!」
そうだ。今日は康一君に会うために外出したのだ。でも今は会いたくなかった。この岸辺露伴が泣いているところなんて見られたくなかった。
「、あ……康一君、」
ああ、心配をかけてしまった。
「だ、大丈夫だ、!康一君、!ぼくは元気だ、!」
ぼくは平気に見えるように努めた。
「全然大丈夫そうじゃあないです!ちょっと話聞きましょうか?」
うん、と頷いた。頷いてしまった。もしかしたらぼくは誰かにこの感情を吐き出したいのかもな。
こんなバカみたいな失恋話聞いても意味ないだろうに。康一君はやっぱり心優しい。
康一君をぼくの家にあげた。出会った初めの頃みたいだと思って頭を振る。ぼくだってあの頃の事は悪いと思っている。こんな事プッツン由花子にでも知られたら大惨事だ。
「で、どうしたんですか?」
「あーー……、あのさ、康一君は同性同士のお付き合いについてどう思う?」
「……え!?」
ちょっと直球すぎただろうか。
「男子である康一君の意見が聞きたいんだが……」
「いいと思います!なんだぁその事か!」
……ん?なんだぁその事か?心当たりがあるのだろうか?
「仗助くんの話ですよね!」
「みんなでお二人を応援してたんですよ!」
なんということだ。康一君達はすでに知っていたのか……。ぼくだけ気づかず勝手に恋してバカらしいじゃあないか、!涙がこぼれてくる。
「ぁ、ああ!そうさ!」
「でも、どうして露伴先生は泣いてるんですか?」
勘づかれてはいけない。ダメだ。ぼくの恋心など知られてはいけない。二人の邪魔をしてしまう。
「お二人上手くいってないんですか?」
「いや、上手くいっているよ!」
「だって、さっき、その、、キス、していたし、、」
言いながら胸がズキッとした。ああ、本当にどうして叶わない恋なんてしてしまったのか。はしたない。羞恥で顔が熱くなる。
それを見て康一君は、
「それなら良かった!てっきり僕は二人が喧嘩して泣いているのかと思ってました!上手く付き合ってるんですね!」
と健気に言う。
「いや、でも、付き合っているかは分からないんだ。」
だって、今考えたらキスだってぼくの方向からは曖昧だし。考えながら自分が惨めに思える。
「あ〜なるほど!公認じゃあないってことですね!」
「ああ。」
「仗助くんに訊いてみたらどうですか?」
「い、いや、勇気が出なくて。」
億泰と付き合ってるのか?とか訊けるわけない。
「じゃあ、僕と一緒に訊きにいきます?」
やっぱり康一君は優しい。ぼくとしてもその方が荷が軽い。
「こういうお付き合いについては早いうちにハッキリした方がいいですから!」
康一君は由花子と付き合っているからか、康一君の言葉には説得力がある。
仗助に会う
「どうしたんスか?」
「あの、仗助くん!仗助くん達ってお付き合いしてるの?」コソコソ
「、!?ぅえ???まだまだ全然片思いっスけど、???」コソコソ
「!へー、好きなんだ?」コソコソ
「おい、あんま言うなって!康一!」コソコソ
「あ!僕用事があったんだ!帰るね!」
あとはよろしく、とばかりに肩を叩かれた。
いやいやいやいや!!!???一体コソコソと何の話をしてたんだ!!!???
ていうか一人では無理!!!
「あー……と、」
「……」
気まずい!!非常に気まずい!!
沈黙を破らないと!!!
「〜ッあのさ!!仗助って付き合ってるヤツいるのか!?」
「……ッえ?」
ヤバイヤバイヤバイ!!焦って変な訊き方してしまった!!
「いない、けど好きなヤツ、ならいる。」
おお、そうか。
あれ、目からどんどん涙が溢れてきた。返事、返事しないと。
本格的に失恋した。
「……ッぅ、」
「どうした露伴??」
やばい、かおをのぞきこまれる。だめだ。ばれちゃう。このぼくがこんなスカタンすきになったとか、だめだ。
「……泣いて、る?」
「……ッ!!!」
終わった。完全にバレた。
もう何もかもぶち壊したい。
「ッぼくはッ、ぅぐ、ずっと、!仗助のことが、!好きだったんだ、!」
もう何もかも終わり。しにたい。このまま消えてなくなりたい。ぼくに罵倒を浴びせてくれ。
「俺もだ!!!」
「俺も!ずっと露伴のこと好きだ!!!」
ッえ?
全ての誤解が解けるまで時間がかかったのはまた別の話。
ちなみに康一君は仗助の露伴ちゃんが好きっていう恋愛相談を受けてたから仗助←→露伴だと思ってた。
そして露伴は目のゴミ事件をキスだと思ってずっと仗助←→億泰だと思ってた。
コメント
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露伴が仗助を思うあまり泣いちゃうところが最高に良くて読んでるあいだずっとにやけてました🥹🥹🫶🫶🫶