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偏頭痛
黒桃♀
桃ちゃん→「」
黒くん→『』
ゆる~くあまあまほのぼのでいきます
桃side
「い”たッ」
朝起きるとずきっと頭に鈍い痛みが走った。
この痛みには慣れてるはず、なのに耐えることができない。
「くすり…」
頭痛薬を取りにリビングへ降りる。
絶望した。
「うそ…くすりないじゃん…」
そうだ。前に頭痛がしたときに飲んで、買うのを忘れていたんだ。
どうしよ…メチャクチャ痛いから極力動きたくないなぁ…。
「とりあえず寝よ…」
ベッドに入ったその瞬間、スマホがぴこん、と鳴った。
「なにぃ…?」
どうやら連絡が来たらしい。
誰だろ、と思ってスマホを見るとアタシの彼氏のあにきからだった。
黒〔ないこ、体調大丈夫か〕
〔今日雨降っとるから頭痛いんとちゃうか?〕
どうやらあにきにはお見通しらしい。あにきも偏頭痛持ちだからかなあ、なんて思いつつ返信する。
桃〔だいじょうぶじゃない〕
〔くすりきれたけどうごけない〕
頭痛すぎて何も考えられない。
黒〔薬切れたのはやばいな〕
〔俺今日頭痛マシな方やから薬買ってそっち行くわ〕
薬を持ってきてくれるのは助かる。
桃〔いいの?めいわくかけるけど〕
〔あにきもあたまいたいんでしょ?〕
本当はきてほしいけど。
黒〔俺は大丈夫やから。〕
〔すぐそっち行くな。待ってろ。〕
「んふ」
思わず声が漏れる。
すっごい我慢できないくらい痛いけど、こうやってあにきと会えるなら頭痛も悪いことばかりじゃないな、
なんて思ったりして。
黒side
どうやら彼女のないこが頭痛用の薬を切らして苦しんでいるらしい。
LINEで連絡したときも返信すべてがひらがなだったため、よほど辛いんだろう。
『はよ行ってやらなあかんな。』
近くのドラッグストアへ行き、頭痛薬を買う。
ぴーんぽーん
チャイムを鳴らすがドアが開かない。
ふとスマホを見ると通知が来ている。
桃〔げんかんあいてるからはいってきて〕
不用心だな、と思いつつも心配なのでさっさと中に入って階段を上がる。
桃side
階段からとんとんと上る音がする。どうやらあにきが来てくれたようだ。
こんこんこん、と3回ノックされた。
ゆっくり起き上がる。
「っ “。…はーい」
『邪魔するで、ないこ。』
「あにき…」
大好きなあにきが来てくれた。
『大丈夫だったか?薬買ってきたからな。』
ほい、と言われ薬と水をもらう。
「ありがと…」
『痛かったなぁ、でももうちょいすれば薬効いてくるからな。』
『いやよなあ、低気圧の日。』
「うん。」
「でもアタシ、偏頭痛きらいじゃないよ」
『え?』
「だってあにきがきてくれるもん」
少しの間沈黙が流れる。
あにきがふはっと笑った。
『可愛えこというやん』
「だってあにきのこと好きだもん」
『俺もないこ好きやで』
あにきにぎゅっと抱きつく。
一瞬驚いたように体を強張らせたが、すぐに抱きしめ返してくれた。
『なあないこ』
「なあに」
『一緒に暮らさんか?』
「へぁ」
突然の提案に変な声が出てしまった。
『なんちゅう声出しとるんよ、W』
「だだだってびっくりするじゃん!!!急に同棲とか言い出されたら!!」
『お、薬効いてきたみたいやな』
「話逸らさないで」
でも同棲…同棲か…
「ありだね」
『やろ?』
『今日みてえなことがあったときにも助け合えるしな』
2人の時間も増えるし、ね。
なんてことも思ったが、恥ずかしいので口には出さないことにした。
おまけ
Noside
『なあところでないこ』
「なあに」
『俺が来るとき玄関の鍵が閉まってなかったのはなんでや?』
「あ」
『ん?』
『言うてみ』
「え、えーっと…昨日の夜に宅配が来て、それで…」
『鍵を閉め忘れた、と…。』
「ハイ」
『ないこ、お前もうちょっと危機感持てや!!!』
「う”」
「だってえ…」
『だっても何もねえよ!男ならまだしもお前女やぞ!!』
『狙われたらどうすんねん…』
「心配してくれてたんだ」
『当たり前やろ』
『大事な可愛え彼女やぞ』
「んぐッ」
『どうした?』
「今可愛い、って…」
『あ?ないこは可愛えやろ』
「ん~!!!!」
『なんやなんやW』←殴られてる
え~いかがでしたでしょうか。
後半の方超展開ジェットコースターでしたね。謝。
黒桃♀さん、シンプル好きだ…
ということで、閲覧ありがとうございました。
また次回があれば、よろしくお願いします。
では。