母と慕う彼女は親では無い
共に暮らす彼らは兄弟ではない
ここグレイス=フィールド ハウスは孤児院で
私は孤児
そう思っていた
ぴったり6時
ハウスの朝は鐘の音で始まる
「みんな起きてー!朝ごはんおっくれーるよ!」
オレンジのくせ毛の女の子。エマは朝から元気
隣りの部屋まで声が聞こえる。
「アリス。起きろ」
長い前髪を垂らした気だるげな表情をした同室の少年。レイはまた私を起こそうとしてくる
私は布団を被り声が聞こえないようにした。
しかしやつは手強い。布団を剥いでくる。
憎たらしい男め。
しかしただでは起きない。私は全力で布団を引っ張り返す。毎朝やってる
その時、
「うっ!!」
「「「アリス!!おはよ!!早く起きて!」」」
やられた!同室の弟達。私の布団の上からドスン!と音をたてて乗っかってくる。
「はははっ!いいぞー!もっとやれ!」
おのれレイ。お前後でしばき倒してやる
さすがの私をここまで来たら起きざるを得ない
寒い。立とうとスリッパを探す。
…ない、
床はきっと冷たい。立って探すと私が凍える。
…よって2度寝をするのが最適。
また布団を被るとレイが叫ぶ。
「寝るなー!」
うるさい。スリッパがないのが悪い
「誰だ!アリスのスリッパとったやつ」
「ごめんなさい!」
自主するやんちゃな弟達
だが私は起きる気はない
最終手段としてレイが布団ごと引っ張って食堂へ行く。
なんとも言えない心地良さ。意外と好きである。
食堂に着くと何故か暖かい。暖房が効いているのか、大勢の兄弟達が集まっているからか、
どちらにしても冷えなくてすむ。
私は安全を確認して布団からでる。
「「「あー!!!」」」
「急げー!アリスを冷やすなー!!」
「ありったけのカーディガンをもってこい!!」
「スリッパにふわふわなタオルをしこめー!」
うるさい…数日前に寒くなり自室に帰ったのが行けなかったのか。
隣室のやんちゃ組が私を温める。
「ふふ、また起きられなかったの?アリス」
「いいえ、スリッパを隠されて布団を剥がされると起きたく無くなるの。レイのせいよ」
「なんでだよ、」
睨みあう兄と姉をみて
「仲良くして!」
ふわふわした金髪を結んびうさぎのぬいぐるみを抱えた女の子。コニーは言う
今日で里子に出されるコニーにとって今日は最後だ。
私とレイはすっと喧嘩を辞める。
「コニーの最後パワーで喧嘩を止めるか!
やるな!コニー!」
「えへへ」
「このまま鬼ごっこでノーマンやアリスを捕まえてやるぞ!」
「うん!!」
コニーの仲の良いドンと言う背が高く面倒見のいい兄がそう言う
「ほっはよー!ノーマン!レイ!アリス!」
「ほはよーエマ」
「おはよう!エマ、元気だねぇまだ朝ごはん前なのに」
「おはよう。エマ、まだ朝の6時なのに元気ね」
「お前歳いくつだ?5歳?」
レイが茶化す
「みんなと同じ11歳!レイの意地悪〜!」
「エマこっち手伝って」
「ママぁ…もっかい入口からやり直すー!」
「どうして?私は好きよ、エマのそういうところ」
「中身5歳のところ?」
「家族みーんなをとても大切にしてるところ」
「…ありがとう」
性格も年齢も肌の色も様々
私達に血の繋がりなない
でも
━━でも大好き
大好きなママ
大好きなみんな
血bの繋がりはなくても大切な家族
ハウスは私の”家,,だった
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