コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「はぁはぁはぁはぁ。んぁあん♡…獅子くぅ〜ん。気持ちいい〜?」
「うん。…今朝もスゴイな愛夜ちゃん。…もうキュッて来てるよ…」
閉じたカーテンの隙間から射す朝日が、彼女の妖艶な曲線美を白く浮き上がらせている。今朝の『おめざ』も濃厚で、腰が引けそうなほどの快感の中に身を投じていた。俺の上で甘く喘ぐ九龍愛夜は今日も眩しかった。
「んっ♡んはぁあっ♡。あっ!ああっ♡。あっあっあっあ♡。んくっ!。やぁあん!もっ!もう逝っちゃうっ♡。はっ♡はぁぁああんっ♡。…… 」
「くぅっ。凄い締め付け。…なんだか…感度あがってない?アヤちゃん…」
「はぁはぁ♡。だってぇ…はぁはぁ。レオ君のがあたしのイイトコロ♡ばっかり擦るんだもん♡。…はぁはぁはぁ。すぐに逝っちゃうわよぉ♡」
今朝も今朝とて彼女のオモチャにされている。もっとも、若さゆえの過ちと言うか生理現象とゆうのか…毎朝ギンギンになっている俺が悪いとしか言いようがない。そもそも就寝時の二人のスタイルに問題があるのだ。
家の中ではほぼ裸族な愛夜はフルヌードで、俺はTシャツとパンツのみ。つまるところ、いつそうなってもおかしくないのだ。いや、若い男女とゆうトコロを踏まえれば…むしろ常に臨戦態勢と言っていいだろう。
「アヤちゃんが気持ち良くイケてるなら良いさ。俺はこうして抱き合っているだけでも幸せだからね。…ん?。降りないの?。逝ったんでしょ?」
「んああん♡。はぁはぁはぁはぁ…今日は獅子くんがちゃんと逝くまでスルのぉ♡。はぁはぁ…じゃあ行くわよぉ?。…んん♡こんな感じでどう?」
「うっ!?。そんなに腰を振られるとヤバいって!我慢してんだから!」
「んにゃぁああんっ♡おみゃんこ溶けちゃぅう♡。レオくぅ〜んっ♡一緒に行こー♡。んっ♡んっ♡んっ♡んっ♡んっ♡。んひゃああんっ♡」
騎乗位がお得意な愛夜のお尻の動きに翻弄されながらも俺は耐える。胸板に汗ばんだ両手を置いて薄い腹を撓らせて喘ぎ狂う愛夜はもはや女神だ。
毎日が性欲まみれでも互いに幸せならば良い。他者にどう言われようと恋人の存在を感じ合うことで愛情は深くなる。そもそも惹かれ合った男女とはそうゆう物なのだ。触れ合う毎に何者にも代え難い存在になってゆく。
「おはようございます八門さん。…今日もお告げが来ています…」
いつもの駐車場に古い二輪の愛車を置いて向かった賜り所で、神前装束な白銀霞にそう告げられた。毎朝のお勤めとして御神体に手を合わせる宮司様のお供を勤めたのだろう、青い艶髪を後ろで括って纏め上げている。
「おはようございます祭司さま。今日はご祈祷とか無いんですか?」
「…祭事の予約はありません。…本日は仏滅ですし。離れにいますね?」
酷くしっとりとした雰囲気を醸し出しながら流し目な霞が言う。その背後では数人の巫女が談笑していた。女子大生や女子高生のアルバイト達だ。
巫女マニアにも人気の高い神社がゆえに人手がいくらあっても足りない。中には彼女たちを目当にわざわざ訪れるカメラ小僧さえ存在するのだ。
しかし昨日の今日で、またお告げを賜るなんて随分と珍しい気がする。今までは月に1回あるか無いかだったのに…悪い奴が増えたってことか?。
「はい。巫女のみなさんに挨拶したら、俺もすぐ行きますね?」
「……はい。ではお待ちしています…」
俺に軽く会釈をしてからしゃなりと賜り所を出る白銀霞。お告げを遂行する時の漆黒な装束を知るが故に、昨日の儀式の際のあられもない姿が思わず脳裏を過ぎった。されど彼女は凄腕のスナイパー、侮ってはいけない。
射程距離1000メートルを超える特殊なロングレンジライフルから、手の平に収まるほどの小さな拳銃まで。人の手で撃てる銃器ならば扱えない物は無いらしい。しかも殺傷率は100%。狙われれば逃れようがない…
しかしホンの30分前まで九龍愛夜と情熱的に絡み合ったばかりなのに、職場に来て他の女性を見るやいなや淫らな妄想に囚われるだなんて、いくら若いと言ってもおかしくないか?。俺には賢者タイムさえ無いらしい。
「今回のお告げは隣町のパチンコ店、アクトの店長、杉本とゆう男です。明らかに表裏のある業界らしいので恨まれるのは必然と言えるでしょう。店舗も同時に爆破いたしますので…今回は少し大掛かりになりますね…」
「ほんと、日本の風俗業って理解できない物が多いです。性風俗と人身売買は違うとか、パチンコは明らかに博打なのに遊戯って言い張ってるし。何でも遊技業協同組合は警察OBの受け皿だとか。…癒着が凄いですね」
「…店舗には客の引けた深夜にガソリン満載の4tトラックを突入させます。住み込みの従業員などの巻き添えもあるでしょうが、出来るだけ派手に潰せとのお告げですので犠牲者は問えません。…これも因果でしょう…」
「…そこまで恨まれるパチンコ店って…相当に悪徳なんだろうなぁ…」
暗殺とゆう闇の生業も随分と安くなったものだと思う。たかがパチンコ店が一件なくなったところで世間なんて欠片ほども良くはならないのに。
それでも意図的に搾取される側からすれば腹立たしい気持ちも解らなくもない。負けるのが嫌なら行かなければ良いとかゆう発言は提供する側からのセリフで、少なくとも『遊びの範囲』などとっくに超えているのだ。
人が人を当然のように食い物にする遊技業や風俗業。こんな世知辛い世の中だ、これも日本ならではな『騙し商法が産んだ悲劇』になるのだろう。
過去にも、パチンコへののめり込みからきた借金を苦に自殺する者が問題になった時期もあったが、今では依存症扱いでどこ吹く風になっている。
『遊びだから個人の責任で。』と簡単に言うが、国家権力が後ろ盾になって一大産業にしてしまっているのに無責任が過ぎないか?実際のところ自動車産業よりも大金を動かしているのに公にはその噂話すら出てこない。
しかも管轄は各地の県警になっているのだ。地元警察との癒着なんて日常茶飯事になって当然だとは考えなかったのか?。さすが搾取大国日本だ。
「コチラの資料に眼を通しておいて下さい。目標の処分方法はレオにお任せいたします。これに…杉本の写真と行動パターンが記録されています…」
「…コイツ家族がいるんだ。ん〜。事故死じゃダメですか?バレット…」
「…それでは御告げに反します。…惨たらしく殺せとの事ですから…」
「…そうですかぁ。…そんじゃ…公園で火だるまとかでも?」
「…そうですね。…数多な怨恨による殺害。が…望ましいのですから派手な殺され方がベストでしょう。何より…殺害された事に意味があります…」
今回のお告げは『弱者の叫び』の様な依頼だった。パチンコやスロットの区分けが賭博であれ遊戯であれ日常生活に紛れ込んでいるのだ。利用する者達が身銭を切るからには自らの生活を崩してしまう者もいるだろう。
しかも競馬や競輪、そしてボートレースのような公営賭博と違って、個々の遊技台への規制はあっても店舗そのものの営業形態への制限は緩い。
ましてや開業当初のような釘や個々台のクセに頼ったアナログ営業でも無いのだ。裕福な者がより儲ける為に営み、その1台1台を最新型のコンピュータで、制御、管理する以上、利己的で意図的な過剰搾取は免れない。
過去には年間に数十兆円を稼ぎ出したとゆうパチンコ業界。経営側に有利な規制ばかりを重ねつつ、未だに遊戯としての正当性を高らかに謳っては消費者を欺き続けているのも確かだろう。今の日本には必要ないかもだ。
「強い殺意が明らかに見える殺人かぁ。しかも捕まらないようにとなると暗殺としてのハードルが高いかも。…それでも何とかしますけどね?」
「もしも警察に追われれば組織に処理されますからね?。…くれぐれも…」
「それは解ってます。…何にしても慎重に動きますよ。昨日みたいにね?」
前日に殺した佐藤麗一は背後から忍び寄り首の骨を捻り折った。下顎と後頭部に手の平を当てて、両手を同一方向に捻じり切れば意外なほど簡単に折れてしまうのだ。コツとしては、一瞬の瞬発力が必要ではあるのだが。
顔を真後ろに向けグッタリとした佐藤の頭部を軽く持ち上げて、意識的に顔面から地面に数回落とす。頬や額に摺り傷や打ち傷を付けるためだ。
ある程度の力加減は必要だが、確実に傷が付いたか確認してから階段の中腹を目指して投げ落とした。あとは勢いで下まで転がり落ちればいい。
酷く雑な仕上げだが事故死に仕立てるなら丁寧すぎるのは良くない。隠そうとして手を加えれば加えるほど、犯人の手垢は残される物なのだから。
「…動くのは今夜です。…夕刻に…またココで落ち合いましょう…」
「…標的が別々ですからね。…解りました…それでは後ほど…」
俺たちは言うと円卓の間を出た。それぞれが其々の持ち場へと足早に向かってゆく。俺はいつものように竹の箒を持ち出して入口側の大鳥居へ向かい、白銀霞は賜り所へと歩きながら参拝者たちに笑顔で会釈している。
神を奉る場に仕えながら人の命を裁つとゆう因果な役割りだが、俺はこんな国だからこそ必要なのだと考えている。悪い奴が増え過ぎているのだ。
のめり込みとは?自己責任とは何だ?。搾取される者の命を軽視して奪い続けるのならば、搾取する側が生命を奪われる事があるのも必然だろう。 『奪い過ぎれば奪われる。』これは人の業が生む摂理なのかもしれない。