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はじめまして! もぉ好きすぎて言葉なりません♡ 素敵な作品ありがとうございます✨ 想像を掻き立てる言葉選び最高です!
⚠二次創作
nmmnルールを守ってお読み下さい。
・雰囲気甘め
・視点移動あり
・R18
・長い(5,000文字以上)
恐らく色んな方が書いているネタですが、自分でも書いてみたかったので。よしなに。
狼の愛情表現で検索したら思い切り仲間の顔面に甘嚙みしにいってる画像出てきてちょっと笑いました。
OK?
「お邪魔します。ロウきゅん?大丈夫?」
恋人の小柳宅へ訪れたの赤城。面倒臭がりながらも連絡はマメな彼から2日間、一度も返信が返って来なかったのが気になっていた。
貰っていた合鍵で家へと入る。
「こんばんはー、ロウきゅーん?」
静まり返った家に若干の不気味さを感じながら足を進める。小柳は仕事から帰ったと叢雲から聞いている。だから家にいるはずだと思って来たのに。どこか寄り道でもしているんだろうか。
カラン…。
何処かで瓶が転がる音が聞こえて耳を澄ます。寝室の方からだ。早足でそちらへ向かって寝室のドアノブに手をかける。
「開けんな」
ドアの向こうからくぐもった声が聞こえた。かれこれ5日ぶりに聞いた小柳の声。
「ロウきゅん!大丈夫なの?連絡ないから心配で来ちゃった」
「…そ。大丈夫だから早めに帰れ」
「何でそんな冷たいの。僕なんかしちゃった?」
突き放すような言葉に動揺して声のトーンが下がる。思わず両手を握りしめた。
「なにもしてねぇよ」
「じゃあなんで?」
食い下がるとドアの向こうから彼がため息をついたのが聞こえた。
「…発情期なんだよ」
「え?」
思わず聞き返すとドアの向こうで彼はまたため息をついたらしかった。
「抑制剤飲んでるけどおさまる時間が限られてるからお前に会わないようにしてた。お前のこと傷付けてしまいそうで怖かったから」
淡々と話す小柳とは反対に赤城は困惑していた。そんな話、一度も聞いたことがなかった。それに、そもそも彼の言っている発情期は自分が知っている動物に起こる発情期で合っているのだろうか。
それに、ドアの向こうにいる彼の声は苛立っているようだが理性的に聞こえた。
「発情期ってそんなヤバいものなの?」
純粋な疑問を問いかければ彼はあっさり答えた。
「…ヤバい。番と見なしている相手がいる狼なんか特にな」
急に爆弾落としに来てない?
それって、ロウが僕のこと番だと思ってるってこと?それで余計に欲情してるってこと?
赤城はドアの前で騒ぐ鼓動を落ち着かせるように両手で胸元を押さえる。
「だから早く帰れ」
突き放すような言葉がグサリと胸に刺さる。ただ、僕の心配をしてわざと冷たく言っているとさっきの言葉から分かって少しだけ安心した。
「そばにいよっか?」
「……話聞いてたか?」
呆れたような声に赤城は食い下がる。
「だってロウ、しんどそうだよ」
その一言に小柳は黙りこくった。
「薬飲んでもしんどいなら発散するしかないんじゃない?」
「さっき言ったこと聞いてただろ、お前のこと___」
「傷付けていいよ」
ドア越しに赤城は小柳に寄り添うように話を続ける。
「僕、ロウになら何されても平気だよ。ちゃんと知ってるよ。そうやって追い立てるふりして僕のこと遠ざけようとしてるの。優しさでそうやってるの。知ってるからね」
優しく言えば後に静寂が2人を包んだ。何十秒か、何分かの沈黙。
「……分かった」
破ったのは小柳の方だった。
「……優しく出来ない。我慢出来ない。止めてって言っても止められないから。それでいいなら一緒にいて欲しい」
どこか甘えるような声に少しだけ安心した。
行水程度のシャワーを終らせ、洗面所で体を拭く。
ガチャ。
「え、ロウ…ん」
服もまだ着ていないのに後ろから抱きしめられてキスをされた。
いつもノックしてからドアを開ける彼がノックもなしに飛び付くように抱き締めてくるものだから体が反動に耐えきれずに揺らぐ。
ぎゅっと密着させてきた服越しに伝わる体温の高さに驚く。
「ごめん。待てなかった」
「ん、ん」
一瞬合わさった目は熱を孕んで酷くぎらついていた。彼の言葉に目を見開くも隙を与えずに深く口づけられる。いつもと違う様子の彼はいつもの数倍色っぽく見えた。
彼に応じていれば長い指が孔に触れてくる。
展開が早い。我慢出来ないとは言っていたが、普段とはまるで別人のように先を急く彼に腹の奥が疼いた。こんなに余裕ない姿、初めて見た。
つぷ、と指が侵入してくる。
「はっ、あ」
息をつく間もなく、上と下の口を同時に責められる。唇が離れると息が漏れた。それを聞いて彼が指を進める。慰めるつもりで彼に応じていたが、いつの間にか完全に彼のペースに呑まれていた。
焦がれるほど求められて、必死な様子の彼が愛おしくて。
彼の熱が伝播したかのように体が熱い。孔の浅いところを抜き挿しされて腰が震えた。
息を深く吐いて呼吸を整えようとしているとぴと、とモノが宛がわれたのが分かった。
「へ、待って」
「ん」
「ここでするの…?」
思わず間抜けな声を出した。だってまだベットに移動していない。それにこんなところでするなんて。白いLEDに体を晒される。こんな、彼に丸見えなんて。洗面台の前、鏡越しに彼を見つめて問いかければぐっと腰を掴まれた。切なく眉尻を下げて彼は懇願するように言う。
「ベットまで我慢出来ない」
「っはぁ、あ」
言いながら彼は腰を押し付けるようにしてモノを挿入してきた。熱くて質量のあるそれに赤城は嬌声を上げて背中を仰け反らせた。
「あ、あっ、やばい…やば、い」
みちみちと中を開いて入ってくるそれがいつもより質量があると分かって彼が自分の腰を掴んだ手に手を重ねた。いつもと違う感覚に冷や汗が滲んだ。
「締めつけキツいな…」
赤城の焦りに小柳は全く気が付いていないようだった。鏡越しに恍惚とした表情を浮かべる彼を見つめて助けを求めるように彼の手首を掴んだ。
「ろうッ…なんか、ッ!」
首筋に噛みつかれる。鋭い痛みが走って体を跳ねさせる。彼は口を離すとポツポツと歯形のついた傷口を舐める。そのまま体を揺するようにして動き始めた。
「あっ…あ、あっ」
既にいっぱいいっぱいだった赤城はなす術なく洗面台を両手で掴んでただ快感を受け入れるしかなかった。
最中の自分の顔なんか見たくなくて鏡に映らないようにうつむく。狭い洗面所では声がよく響くから下唇を噛んで堪える。そうしていれば粘着性のある水音がよく聞こえて羞恥心でダメになりそうだった。
彼はそんな気も知らないでいいところを突いてきた。背面から突かれるたびに腹に重さが積もって腰と足がガクガクと震え始めた。洗面台を掴む手に力が入る。立ったままこんな場所で快感に震えるのが恥ずかしかった。
「はッ…はッぁ」
「頑張ろうね、ウェン」
「うぁ…あッ」
立っているのがやっとのことで息が上がる。逃げ場のない腰を情けなくヘコヘコ動かして快感を逃がそうとしていれば小柳に強く掴んで引き寄せられた。
「むり、もう…むり」
頭を横に振って限界だと訴えると一気にモノが引き抜かれてばちん、と奥に叩きつけられた。熱が腹を満たす。
「______ッ!!!」
突然のことに声も出せずにはくはくと息をしていれば小柳が無理無理顔を上げさせてキスをしてくる。絶頂後の背面からのキスは腰がおかしくなりそうだった。
モノを引き抜かれて床にへたりこむと彼に横から抱えられる。
「ベット行こうか」
余韻の引いていかない体。彼に横抱きされて寝室へと移動する赤城。洗面所の床は自分の吐精した液で汚れてしまっているのを見て、太ももを伝う生ぬるい液を感じて、体が更に熱くなった。しばらくの間、どんな顔で洗面所に立っていればいいか分からなくなりそうだ。
ベットに倒れこむようにして横になればすぐに彼が覆い被さって口吻してきた。されるがまま、彼の寵愛を黙って受け入れていれば首筋に噛みついてきた。今度はさっきよりも強く歯を立てて跡を残すように。
グルル……。
「痛ッ…!?」
獣が低く唸るような声がして思わず身を引こうとすれば鼻先に軽く噛みつかれた。
驚いて彼を見ればまだ熱の孕んだ目で甘えるように頬擦りしてきた。
「まだしたい。頑張れる?」
舌足らずにねだるようにして甘い声でねだってきた。またも見たことのない彼の姿がきゅう、と心臓にくる。
いつもこっちを気にかけて優しく進めて来るのに今日は甘えて少し強引にことを進めようとしてくる。
さっきの一回でもうかなり疲れはしているが、一緒にいると言ってしまったから約束は守らなければと腹を決めた。
「あッ…あッ」
心地良い高揚感をそのままに腰を動かすと赤城は掠れた声を上げた。蕩けそうな表情でこちらを見上げる彼は艶めいて欲をそそられる。
首、腕、足。至るところに着けた噛み傷を愛おしく撫で付ける。
真上から奥を貫くようにして体を動かすと赤城は身悶えして体を捩らせた。種付けプレスとかいう体位だったか。本能に抗わず体を重ね続けていれば彼は快感を随分素直に受け入れるようになったらしい。生理的な涙で瞳が潤んでいた。頬を伝う涙を舌で舐めとる。
「ひッ…やぅ、や…おかしく、なっちゃ…」
「んー?」
「かひゅッ、ごほっ…ごほっ」
息を吸うのもやっとのことだったらしく噎せてしまった。何度も絶頂を迎えた彼の体は火照って中は蕩けるほど熱くうねっていた。
動きを止めて彼の呼吸が落ち着くのを待つ。大きく胸を上下させて彼は息を整えた。
「ろう…もう、だめ」
「だめ?」
「う…。かわいく言ってもだめ」
可愛く言ってるつもりはない。ぼんやりする頭で涙でぐしゃぐしゃの可愛い彼の赤い顔を撫でる。
「ウェン、狼のオスに発情期はないんだよ」
「え…?」
「メスの発情期に当てられて発情する事が多いから期間っていうのはないらしい」
困惑する赤城に事実を突きつける。頭はあまり回っていない。ただ、彼とまだ繋がる口実が欲しくてまっすぐ見つめながら話を続けた。
「密着したり、匂いを強く感じたりすると発情状態になる」
指を絡めて手を握る。彼の耳元に鼻先を近づけ、すん、と匂いを嗅いで囁く。
「ウェンのせいだよ」
「は……」
「ウェンのせいでこんな獣になってるんだよ」
彼は以前から距離が近かった。付き合い始めてからスキンシップを頻繁にとりたがった。それに素直に応じていたらいつの間にか狼の本能が彼をメスと認識して子を孕ますために発情状態になってしまったのだった。
「僕の…?」
「そうだよ。お前のこと孕まそうとしてこんな風になってんだよ」
モノが入っているであろうヘソから下の下腹部に触れると怯えたように赤城は首を横に振った。
「僕、女の人じゃないから無理だよ」
そんなことは分かってる。彼も疲れて頭が回っていないらしい。クス、と笑って彼の頬に口づける。子供を孕むまでやめない、と言うとでも思ったのだろうか。
「知ってる。ねえ、もし妊娠出来る体だったら俺とお前との子供、産む?」
聞けば赤城は揺れる目を反らした。繋いだままだった手を握り直せばきゅっと彼が力を入れた。
「産む、よ。…僕らの子供なら絶対かわいいだろうから」
「……照れてる?」
「ううん」
ふい、と顔を反らしたからその横顔に口付けた。多幸感で頭がふわつく。
また腰を動かすと赤城は悲鳴に近い嬌声を上げた。
「ひあッあッ…!!」
それに目を細めながら抽動を始める。本能で奥に擦り付けるようにしてモノを動かした。
彼のモノの先からは何も出ておらず、いわゆるメスイキを繰り返しているのをぼんやりした頭で察した。
「ん”ん”、凄い声」
「ごめんなさい」
翌日の朝、首筋や太ももなど至るところに跡のついた赤城を見て小柳は平謝りした。掠れた声と鬱血した噛み傷は昨日の自分がどれだけ彼に無理をさせたのかを物語っていて痛々しい。
当の自分はその時の記憶が靄のかかったようにしかない。
「いい”よ。僕が良いって言ったんだし」
小柳のせいでぼろぼろにも関わらず赤城はなぜか満足そうだった。ところどころ鬱血した傷を見下ろしてあちゃー、と吞気にリアクションしている。
正直なところ、罪悪感はあるが小柳は赤城が抱かれに来てくれて有り難かった。あのまま発情状態が続けば流石に辛かったから。
「というかぁ”…子供欲しいとか考えたりするの?」
「あれは……。まぁ、うん」
「えー、なに”?ちゃんと教えてよ」
「……同じ考えだったら嬉しいと思って聞いただけ」
高揚感と本能の暴走から普段言わないようなことを言ってしまったのは覚えている。顔を逸らして言えば赤城は頬を緩ませた。
「ふふ」
「なに?」
「ううん。んん”、僕もなんか嬉しかったから」
照れ臭くなってうつむくと彼はますます上機嫌そうに微笑む。
「ま、声は枯れ”ちゃったけど、余裕なさそうなロウきゅんも見れたし満足」
「は?」
まさかその言葉以上に恥を晒すようなことをしてしまったのだろうか。記憶にない。そんなことした覚えが。というか、その前に。
「ロウきゅんって呼ぶな」
顔を真っ赤にして言えば彼はクスクス笑った。