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「む?」
草の影に人影がある。
誰かいるのか?
ガサッ
「……彰人?」
彰人は一瞬ビクッとしてこちらを睨んだ。
「…なんスか…センパイ」
「いや、どうもこうも、こんな場所に人がいたら気になるだろう」
「…そーっすか」
「…」
「えーっと、彰人は一体何故ここにいるのだ?」
「あー、今冬弥に追われてるんすよ」
「そんで勉強やらせようとするんです」
「それは…」
「勉強から逃げてるのか…?」
「逃げてません」
「逃げてるな?」
「逃げてません」
「彰人がいるぞ〜!!ここに彰人がいるぞォォォ〜!!!(100db)」
「センパイ…💢💢」
「フフッ、冬弥のためだ」
「なんならもう1回してやってもいいんだぞ!」
「〜〜💢」
「彰―」
「ちょ、マジで黙って下さい💢」
「彰人が―」
「あー💢もー💢💢」
「んッ」
「ちょ、彰人!?…うぉ!?」
「センパイ、本っ当に…」
「んッ…」
「…………はぁッ……ま、まて!どういうつもりだ!」
「センパイがうるさいからです」
「ちがーう!!!だーかーら!何故オレと彰人がキ、キスをしているのだ!?」
「…センパイが黙る方法なんてこれくらいだろ…」
「い、いや、脅したりやら色々あっただろう!!」
「……それしか、思いつかなかった…です」
「……そ、そうか…」
「…」
気まずい…
いや、そもそも彰人が悪いんだぞ!!彰人が急にキスなんて…
「はぁーーー⤵︎」
「……もしかして、司センパイ…嫌でした…?俺が急にキスしたの…」
「あ…、いや、」
正直、嫌という訳でもない…
どういう感情なのかがわからない
「…嫌ではない…な」
「…じゃあ、どうだったんですか?」
うーむ…嫌では無いが…
よく分からないな…でも…
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「司先輩?」
ビクッ
一瞬背中が冷えたような気がした
「…冬弥?どうした、何か用か?」
「あ、いやそういう訳ではなく彰人を探していて…」
「あぁ!それならさっきからここに……って」
「いない!?」
「彰人はさっきまでここにいたんですか?」
「ああ、そのはずなんだがな…」
「ぐぬぬ、オレが考えてる間に逃げおって…」
「司先輩!大丈夫です!これは、俺の事情なので。」
「む?そうか、だが近くにはいると思うぞ!!」
「ありがとうございます!探してみますね!」
「あぁ、」
……彰人には冬弥がいるではないか…?それに、女子にだって案外モテる…
何故オレにキス…?
いや、本人もよく考えていなかったのだろう
大体そうだ、彰人は「それしか思いつかなかった」と言っていたではないか…
深く考える必要もないな…
別に間違えてキスしてしまっただけだしな
…………いや、間違えてキスとかあるか?
「司先輩。そろそろチャイムなりますよ」
「む、もうそんな時間か!? 冬弥、ありがとうな!!ではまたな!」
「いえ、ではまた」