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独占欲

5 - 第5話

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2023年07月16日

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side SATORU

遊が好き。会った時から分かってた。

琥珀色の瞳。きっとなにかの能力の眼を持っているはずなのに、俺の眼で見えない。

術式も見えない。性格も、なんだか不思議な感じ。明るいけど、何かを隠しているような……

でも、優しい。心の底から俺を心配したり、可愛がってくれるのは、遊が初めてだった。

───ちゃんと俺自身を見てくれる人もまた、遊が……


遊との出会いは中学の時。

遊自身は覚えていないけど、俺は覚えている。

「ガハッ!」

俺が特級に襲われてた時

「大丈夫……!!??」

助けてくれたのが……

「えっと!反転術式……!できるかな……!やってみるね!!」

できたことない反転術式を、俺で初めて成功させてくれた。覚えてる。

あの時のショックも。

あの時の遊は、今と全然違った。センター分けで、髪の色も薄かった。きっとあれが地毛。

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今も脳裏に焼き付いている。遊のすがたも、遊の彼氏も。

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『遊!だいじょぶ!?』

『うんうん、てか、私のこと舐めてるでしょ!』

『舐めてないよ(笑)』

『瑛くんは?』

『こっちは片付いた。』

『そっか!えへへっ』

『ーーー?』

『ーー?ーー!!(笑)』

仲が良くて、すぐ勘づいた。

付き合ってんだな、って。



そんなことがあったのを今唐突に思い出した。だからあんなこと聞いたんだ。

「せんせーって彼氏いるの〜?」ってね。

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