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その小説は、まるで今の状況と同じような出来事が起きている物語であり、主人公の大学1年になったばかりの女の子が中学2年生の夏の時期にタイムスリープしたことがはじまりだった。タイムスリープの原因はバスによる事故だ。その事故により乗っていた人も含め計27名が亡くなった。彼女が意識を失った瞬間に気がついたら中学時代の友達の家に居た。そして自分の家へ帰った。しばらく経って、家に先生とクラスメイトが来た。その子は逃げるように部屋に行った。そして最後にリビングへ水を飲みに行く。

ここまでで物語が途切れている。他の ページは真っ白だ。

本の裏を見ると何か付箋が貼られていた。そこには大きく「か」と書いてあった。

不思議に思った私は他にもないか家中探した。だが、何も見つかりはしなかった。私は付箋を手に取り部屋の机の端に貼り、ご飯を食べ、眠った。


『可愛いものなんて似合ってない。きもい。』


「っ…!」

気づいたら朝になっていた。思ったよりもぐっすり寝れた。家は中学生の時のままで元の時代に戻っている事はなかった。

「2008年7月15日…夏休み、か、」

私は時計を見て思い出すように言った。でも、この時代に戻ったからといってやることは何も無い。どうせこのまま大学生にまたなったら同じことが起きて、次は死ねるだろう。

でも、また戻って無限ループが起きてしまったら最悪だ。やっぱり、しっかり元の時代に戻った方がいいのかもしれない。

でも、どう戻れば…

「あ…」

あの付箋。部屋をもっと探せば他にもあるかもしれない。それがタイムリープに繋がってくれればいいけど、なんて流石に妄想が過ぎてるよね…

仕方がない。出掛けるか…

暇な毎日をあと何年も過ごせるわけないし、死ぬのを待つのも面倒くさい。

ならいっその事、もう死んでしまえばいいんじゃないか、どうせ大学生になったら死ぬんだし。

「あの時死んだ、道路に行こう、車の通りも多いし、死ねるかも」

そして私は道路に着いた。信号は丁度赤で車がよく通っている。私は車に向かって歩き出した。

「ちょっと、信号赤だよ」

話しかけられ腕を掴まれた。

その時に丁度信号は青になってしまい、車も止まってしまった。

「誰ですか?手、離してください」

「疲れてるのか?信号も気づかないなんて。静かな所で一旦落ち着こう。着いてこい」

「は?ちょ、」

着いてきてください。と言われたけれど、私は腕を掴まれて連れていかれる。

「誘拐みたいなのでやめてください。警察署呼びますよ」

「自殺しようとしていた人に言われたくない」

「…」

返す言葉が無い。この人は私が自殺しようとしたのが分かっていたのか。不思議な人だ。

「ってか敬語やめろよ、同級生だぞ」

「は?私はあなたを知りません。名乗ってください。名乗らないと同級生を偽ってるただの誘拐犯になりますよ」

「君は自殺未遂者」

「どうでもいいです」

「ははっ、俺は那波(なは)誠真(せいま)」

「変な苗字…」

「失礼なこと言うなよ」

「…」

君と僕の記憶の日記

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