青「さ、うる!」
青「靴はいて!」
橙「飯食ったばっかで全然動けへんのやけど…」
うちに帰って、しゃると少し昼寝をして、一緒にゲームをして、ご飯を食べて
そこそこ充実した休日を過ごした。
橙「歩いていくん?」
青「レンタカー返してきちゃったし歩くしかないでしょ?w」
青「あとは、運動するのも安眠に繋がるんだから!」
橙「はいはい」
橙「ありがとうな」
橙「しゃる〜」
橙「あとどれぐらいあんねん…」
家を出てからかれこれ15分。
しゃると一緒に話しながら歩いているが、やはり疲労は貯まる。
青「もうちょっと、w」
青「すごくきれいなところを知ってるんだ」
青「あ、ここ。」
低めの山の中の小さな森。
木と雑草が生い茂り、葉に覆われ月の光も届かないようなところにポッカリと空いた隙間から一筋の光が指していた。
青「ほらここから見上げてみて?」
橙「!」
あたりは街灯もなく真っ暗。
森の中の澄んだ空気のおかげで、都会ではひっそりと息を潜めている星も、まるで自分が主役であるかのように美しく輝いていた。「ように」ではなくここでは星が主役なのだろう。
その光景に圧倒されて、言葉が出なかった。
青「綺麗でしょ…?」
橙「こんな景色初めてみたわ…」
青「はい、これ」
橙「…?」
橙「ホットミルク…か…?」
青「そう!蜂蜜いりのね」
橙「ありがとな…」
しゃるにもらったホットミルクを口に含むと、蜂蜜の香りと甘みが口いっぱいに広がった。
保温性のあるポットに入れられていたからか、体の芯まで温まるような調度良い温度だった。
橙「うまい…」
青「でしょ?」
青「俺のおばあちゃん直伝のホットミルクだからねw」
しゃるとホットミルクを飲みながら、星を見て、談笑して、少しの時間が過ぎた。
青「そろそろ冷え込んできたし、帰ろっか」
橙「ありがとな」
橙「いろいろ世話焼いてもらって…」
青「大丈夫!」
青「眠れない夜は俺が連れ出してあげるから!」
君は笑顔でそう言った。
眠れない夜は_ end
コメント
2件
こういう悩みに寄り添う系のやつ、、良いよね…。また連れ出してあげるからって、最高かよ!!