俺の名前は星導ショウ
突然だが俺は今、かなりやばい状況にいる。クソでかい敵が目の前にいやがるんだ。
しかもでかいだけじゃなくてちゃんと強い。
🐙🌟「……っ、お前強すぎ…俺あんまり戦うの得意じゃないんだけど」
ご生憎俺はがっつり戦うのは得意ではない。サポートタイプなんだ。パクッと食べて宇宙空間に放り込むのなら話は別だけど… まぁそんなことも出来ないよねってくらい敵はでかい。
しかもタイミング良くロウ達ともはぐれてしまった。
本当に運が悪いと自分で自分を嘲笑っている間にも敵から攻撃が飛んでくる。こっちも触手で攻撃しているはずなのに敵の俺に向けられた殺意は留まることを知らない。その攻撃1つ1つが俺の体に傷をつくる。
痛いすごく痛い。だんだん攻撃を避けようとする体力も無くなってきた。血を流しすぎたのかな。目の前がぼやけてきた。俺、死ぬのかな…
苦しい、痛い、苦しい…
「 お腹空いた… 」
自分の口から出た言葉に驚いた。ご飯なら任務前気持ち悪くなるくらい3人に食べさせられた。最後の飯になるかもしれないから、と。なのにどうしてだろう。
答えはすぐに出た
『吸血衝動』
昔、お母さんが言っていた言葉だ。
ロウ達にも話したことあったっけ…
血を失いすぎたり、力を使いすぎるとなるって言ってたな、はは……確定じゃん。
今までなったこと無かったから分からなかったな…
はぁ…お腹がぐるぐるする…気持ち悪くなるくらい血が欲しい
でも今血を分けてくれる人はいない
いや、いる。目の前に。もう敵でも怪物でも良い。敵のところにっ……
聞き馴染みのある声がした。
ロウ達が来てくれた。安心だ。ライとカゲツが攻撃する。つよいなぁ。
……もう体が動かない。敵から俺に向けられた攻撃が飛んでくる。避けられない。
間一髪ロウが救ってくれた。そのまま敵から離れたところに運ばれる。頭にかかっているを取りロウのきれいな顔が出てくる。
👻🔪「星導大丈夫?…大丈夫ではないか…」
🐙🌟「……。」
俺はロウの服をクシャっとなるくらいに掴んだ。呼吸が荒くなる。ロウの首筋を見るたびに気持ちがおさえられなくなる。
🐙🌟「ロウッ…」
👻🔪「吸血衝動。」
「血が欲しいんでしょ?」
🐙🌟「………うん。」
👻🔪「ちょっと待ってて」
ロウ、前に話したこと覚えてくれてたんだ。
👻🔪「はい、どうぞ」
🐙🌟「痛いかもだけど、ごめんね」
👻🔪「大丈夫」
そう、俺には吸血鬼のような牙はない。血が出るくらい噛みつくとかなり痛い。
🐙🌟「…いただきます」
噛みつくと痛そうな声が耳元に聞こえた。痛いよね、ごめんね。でももう止められない。
👻🔪「星導、一人でよく頑張ったね、 お前はすごいよ。」
そういいながら優しく頭を撫でてくれる。いつも口悪いくせに…俺の理性が壊れていく。でもロウも限界そうだな。
🐙🌟「プハッ」
👻🔪「はぁ…はぁ」
🐙🌟「ごめん、血結構吸っちゃった」
👻🔪「ううん大丈夫。血不味くなかった?」
🐙🌟「美味しかったよ」
👻🔪「良かった」
「ライ達の応戦行かなきゃ」
そう言って立ったロウはふらっとして倒れてしまった。血吸いすぎちゃったな。
申し訳なく思いつつ応戦に行った。ライとカゲツは敵をかなり弱らせてくれていた。俺も全力でサポートする。敵を倒せた俺たちは、ロウのところに行った。
しばらくすると、ロウの固く瞑った目が開いた。俺は一言目にありがとうと言った。ロウは優しく笑うとゆっくり起き上がった。
👻🔪「帰ろう」
💡「そうだね」
🥷🔫「そうやな」
🐙🌟「うん」
帰り俺は気になることがあってロウに話しかけた。
🐙🌟「ねぇ、血を吸われてるときどんな感じだった?」
👻🔪「ん、痛くて苦しかったけど力が入らなくて抵抗できなかった。
まぁ悪い気はしなかった……」
🐙🌟「良かった…」
👻🔪「これからは定期的に血あげるから無理しないでね」
🐙🌟「良いの?」
👻🔪「今回みたいなことになったら大変でしょ?」
🐙🌟「うん…ありがと」
👻🔪「ん。」
それから定期的にロウから血を貰うようになった。正直ありがたい。ロウの血は美味しいし。
今日は月に一回のロウから血を貰う日だ。
ロウの首には噛んだ時にできるあとがある。毎回その上に上書きする。
ロウ、いつもありがとう。
『いただきます。』
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小説ムズ…
コメント
1件
うわー!!めっちゃいいです!!