『ここよ』
「わぁ…」
赤紫色のレンガで造られた可愛らしい家があった
探索するとかなりの広さで自分の部屋もあった
『あら?フリスク何が聞きたいのかしら』
「あの…家に帰りたいんです」
『…何言ってるの、ここがあなたの家よ』
少しだけ恐怖があったけど我慢した
『そう…ならついていらっしゃい』
そう言ってトリエルは遺跡の中に入った
そして足を止めた所は大きな扉が目の前にあった
『この扉の向こうが外』
『でもあなたを危険な場所に行かせる訳にはいけません』
『だから…』
そう言ってトリエルの手のひらから炎が出てきた
『あなたの力を証明してみせなさい』
「いやだ、戦いたくないよ」
『っ…でも』
いくつかの火の玉が飛んで来た
「いっ…」
かすったが火傷のような痛みが一瞬走った
『あなたのような子供を外へ出したことはあったわ』
『でもその中で生きて居るのはたったの一人だけだった』
『だから、あなたも失う訳にはいかないのよ!』
「ねぇ、トリエル!何で、何でなの」
『でも、力があれば外で生きて行けるのかもしれない』
『生き残ったあの子のように』
『だから、力を証明してみせなさい!』
「…うん」
私は思いっきりトリエルを切った
『っ…』
「ひゅっ」
「ごめんなさいごめんなさい、トリエル」
『強くなったのね…』
『外で…あの子に会ったら』
『必ず…』
しゅおんと音がしてトリエルは塵になった
「っ…ぐす」
「うん、遺跡を出よう」
私は遺跡を出た