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chocomacaro
#夏コラ
暗闇の中に沈んでいる
深い深い、闇の中
でも微かに、助け出そうとする声が聞こえてくる
「……!」
何だろう
「…や!」
耳馴染みのある声が…
rm「fu!」
fu「うわ!?」
視界が明るくなると、目の前にrmが現れた
rm「おい、どうしたんだよ」
rm「急に黙ったりなんかしちゃって」
rmは訝しげに俺を見る
また、ループしたんだ
しかも前回とは違う場面
場所は…俺の家、多分リビングか…?
そしてrmが居る
いつのやつだっけ
てか、俺は一体、何日に戻ったんだ…?
fu「あぁ、いや、ちょっと考え事を……」
rm「ちゃんと聞いといてよ〜、2回言うの嫌だからね?」
なんて苦笑しながら言う
fu「…なぁ、rm」
fu「今日って、何月何日?」
rm「え?あぁ…」
“12月21日だけど”
fu「っ…!?」
3日前!?
…あ、思い出した
この日は“ケーキの話をする日”だ!
rm「え、本当にどうした…?」
rm「本格的にボケ始めた?」
fu「まだそんな年齢ではない!」
でも、何でだ?どうしてこの日なんだ?
…何でもいいや
俺は、rmを救うだけだし
ループしたということは、まだrmを救えていないってことだから
rm「それで、ケーキの話なんだけどさ」
rm「ケーキは俺に任せてほしい」
fu「っあぁ、分かった」
そうだそうだ、そんな会話をした気がする
rm「だから、fuの家に行くときにケーキ持ってくから、冷蔵庫空けといてよ」
fu「ん、了解」
rm「kzにも、このこと伝えてあるから」
fu「そんなに張り切るってことは、何か企んでたり…」
rm「まぁまぁ、当日のお楽しみってことよ」
そう話すrmの顔は、生き生きとしていて
“rmがここに居る”ということを鮮明にしていた
rmが帰ってから、状況を整理する
fu「ええっと、まず…」
最初は、横断歩道にトラックが突っ込んできた
そして前回は通り魔に刺された
一旦、syuとkzを考えないとすると、この2つの共通点としては
“俺とrmが外出していること”
そこから分かる最適解は…
fu「やっぱり、“rmを外に出させないこと”だよな…」
俺だけ家にいるという手もあるけど、それだと誰もrmの状況が分からないから一旦無し
fu「いっそ、クリスマスパーティーを中止する…」
でも、それはやってはいけない気がする
何故かは分からないけど、何となく、そんな気がする
fu「その選択肢も排除すると、やっぱりrmを何とかしないとだよな」
rmが外に出ようとするなら、代わりにsyuやkzに行かせる
もしもそれがrmの家だったら俺が行く
俺が行くとrmの状況が分からなくなるけど、syuやkzが居るから余程大丈夫だろう
あと、この3日間でやることとするなら…
出来る限りの飾り付けの材料や、お菓子とかを準備することだな
今度こそ、絶対に救ってみせる
迎えた3度目の12月24日
また、俺の家に3人揃って、俺にとっては3回目の飾り付けをする
3回目だから、完全に飾り付けに慣れちゃったな…
なんて、そんな自分に自嘲する
こんなことに慣れても、何の意味も成さないのに
kz「fu、ガーランドってこんな感じでいいかな?」
fu「めっちゃいい」
kz「そう言うと思った」
kzは、嬉しそうに笑う
やっぱり、何かしら行動を起こそうとしていると、会話が少し変わるな
3回目の今日は、どこか空気が違った
特にsyu
rm「なぁ、syu」
rm「このフェルトの飾り、画鋲かテープで壁に貼っつけようと思うんだけど、どう思う?」
syu「……っあぁ、その飾り?」
syu「それなら、マグネットで固定した方がいいと思う」
rm「マグネットか!ありがとな〜!」
syu「う、うん…」
どことなく、落ち着きがないというか、ぼーっとしているような…
何か考え込んでる…?
そんな気がした
何かあったのか、聞いた方がいいよな…
そう思い、syuに話しかけに行こうとしたとき
rm「あー、何かお腹空いたかも」
rm「俺、ちょっとコンビニで何か買ってこようかな」
fu「……!」
rmが、外に出ようと動き出した
fu「それなら、キッチンの戸棚にお菓子があるから、勝手に取ってきな」
rm「え、気が利くじゃん」
fu「そう言うと思ってね」
何とか、防げたか…?
前回syuから言われたこと、先回りしておいてよかった…
rm「読まれてたってこと?怖っ…」
fu「怖ってなんだよ」
rmの発言を返しながら、考える
今のところ、飾り付けの材料が足りなくなることも無さそうだな
kzから、「いや、それ買いすぎでしょ」ってツッコまれるくらい沢山買い足したし
このままrmを見張り続ければ…
今度こそ、いける
rmを救ってループを断ち切れるかもしれない
そう思っていたとき、突然「fu」と呼ばれた
kz「あのさ、ちょっと話したいことがあって…」
呼んだのはkzだった
急な呼び出し…?
何だろうと思いながら、廊下をkzと一緒に廊下に出る
fu「kz、どうした?」
まさか…
fu「何か、足りなくなったものが出たり…?」
kz「いや違う違う」
kz「逆に多すぎて使い切れないって」
良かった…、それが一番不安だったから
kz「いや、あのさ…」
“大丈夫?”
fu「っえ?」
kzは、その一言を放った
その言葉が、俺の心の奥底にストンっと落ちた
kz「こんなときに言うことじゃないかもだけど、fu、朝から様子がおかしかったし、何ていうか…」
kz「“何かに怯えている”ように見えたから…」
fu「い、いやぁ?別に何も」
何でだろう、何故かkzが言っていることが筋が通っているように感じた
fu「ほら、今だって色んなことが順調だし…!」
活動も、クリパの準備も
___rmのことも、解決の糸口が見えてきたし
kz「でも、すっごく怯えた表情をしてる」
kz「自分では、分からないかもだけど」
kz「ねぇ、本当に大丈夫?」
別に、怯えることなんて…
何も無い、何も無い…はず
うん、俺は大丈夫
fu「俺は大丈夫だよ、kz」
そう伝えて、微笑む
kz「…分かった」
kzは納得していなさそうな表情をしていた
だけど、俺を真っ直ぐに見て
kz「でも、何か抱えていることがあったら、直ぐに言えよ」
kz「俺ら、4人で“ink”だろ?」
kz「リーダー…親友が困ってたら、力になりたいし」
fu「っ…うん」
“4人でink”か…
あ、やばい、何か泣きそう…
ずっと、一人でループについて考えていたからか、kzの言葉は尚更涙を促す
人の温もりって、こんなに暖かいんだな
やっぱり、一度失って気付くことが大きい
何でもない会話、小さな優しさ…
それ全部が、暖かくて嬉しいものだった
俺は、目頭が熱くなってくるのを必死で堪えて、kzに続いてリビングに戻った
そこで、ようやく俺の考えが甘かったことに、気付かされることになる
何で、こうなるって思わなかったんだろう
何でいつも、何か一つ抜けるんだろう
fu「…はっ!?」
そこには、予想していなかった光景が広がっていた
rmが、居ない…っ!?
何ならsyuもそこには居なくて、リビングはもぬけの殻だった
俺が、目を離したから?
心臓がドクンドクン音を立てる
まるでそれは、いつかの警報のように
冷や汗が出てきて、呼吸がしづらくなる
急激に体温が下がって、暖かい部屋に居るはずなのに、体はどんどん冷たくなっていった
kz「…2人とも、多分“外に”出てる」
恐らく、玄関を確認したであろうkzがそう言う
その言葉は、俺を暗闇に突き落とすには十分だった
頭の中で、いつかのニュースがまた流れる
『次の…ニュース、で……』
『最近、○市✕…、で、通り魔事件が………』
通り魔事件っ…!
トラックを回避したときは、しっかり避けたことを確認できていた
つまり、“運命を少し変えられた”
だけど、今回は…っ
運命を変えられたかどうか、“確認出来ていない”っ
せっかく、rmをループから救えたと思ったのに…?
また、戻されるのか…?
運命は、俺から大切な人を奪おうとしていく
それは、まるで自然の摂理みたいに当然と、そして平気で奪っていく
なんて、残酷なんだろう
rm…
ごめんな…っ
そう絶望に苛まれていたとき
kz「っねぇ、これ見て!」
kzが付けたのか、いつの間にかリビングのテレビが付けられていた
その内容を見ると…
fu「っえ?」
“【速報】通り魔事件の犯人、捕まる!”
ニュース番組に、こう見出しが大々的に表示されていた
fu「速報…?」
通り魔事件って…
kz「そっちもだけど、それよりも生中継の映像を見てみろ!」
でも、kzが見てほしいのはどうやらそこでなくて
映像を見てみると…
fu「っrm!?」
恐らく野次馬が多数の人だかりに、rmが混じっていて
rmが、生きてる…
そのことにほっとしたのもつかの間
fu「はぁ!?」
生中継に、映し出されていたのは
警察官らしき人に抑えられている男性と
血を流して、苦しそうに蹲っている…
“syu”だった
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