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あの日から、イタ王は変になった。
いつものような元気がなく、笑顔もぎこちなかった。
「ごめん、io、ちょっと抜けるね。」
そう言って、あいつは会議を抜けた。
あいつは…少し泣いていた気がする。
そんなあいつが不安になって俺はイタ王を追った。
「先輩っ?!」
日帝は驚いていたが、俺の後に続いて走ってきていた。
イタ王は外へ飛び出して、海の方へ行った。
俺たちは見失った。
「なぁ、イタ王どこ行ったんだ?」
「知りません、探しましょうか。」
2人でたくさんの場所を探した。
砂浜、堤防、海の家…そしてやっと見つけた場所は、崖だった。
崖の上で歌を歌っていた。
歌を歌い終わったあいつは崖の先端に近づいていった。
「イタ王!イタ王‼︎」
俺たちは必死で名前を呼ぶが、振り向きもしない。
「何してるんだよ!なんで死のうとしてるんだよ!」
手首を掴んでそう言った時、こいつはやっと振り向いた。
「なんで…?」
こいつは涙声で疑問を投げかけてきた。
「なんでって…お前は仲間だからだよ!」
声を荒げて説明する俺にイタ王はまた疑問を投げかけてきた。
「ioが…仲間?」
俺はわかった。こいつは俺らを裏切ったから、仲間ではないと思い込んでいるんだ。
「あぁ。イタ王、お前は俺たちの仲間だ。裏切ったのは、忘れてはいないが、お前にとって仕方のないことだったのだろ?」
日帝も賛同し、優しくイタ王に言う。
俺たちは知っていたんだ。イタ王が上司の命令で裏切ったことと、裏切らなければ消えていたかもしれないことを。
「でも…裏切った事実は変わらないから…」
「それはそうだ。でもな、裏切ったことで守られた命はたくさんあるはずだ。」
「先輩の言う通りだな。お前が裏切らなかったら、今もうここにいないかもしれない。お前が消えていたら、お前の家も国民のみんなも死ぬかもだ。なら、裏切ったほうが良かったんじゃないか?」
「っ…」
日帝の正論に息を詰めるイタ王。そのまま場には沈黙が流れた。
「ねぇ、ioが死んでも死ななくても2人の心の傷は消えないでしょ?」
当たり前の質問。俺は否定しようとしたが、
「それはそうだ。私の心の傷は残っているさ。」
日帝が言ってしまった。俺はその言葉をカバーするように言う。
「イタ王、心に傷は残ってもな、これから少しずつ回復させればいいじゃないか」
その言葉に涙目になるイタ王。気まずい沈黙が流れ、こいつの叫びが響いた。
「ioが犯してしまったことを償いたい…‼︎‼︎」
俺らはその声に驚いた。イタ王の本当の気持ちがその叫びに混じっていた。
「さよなら。」
そう言って、姿を消したイタ王はこの世で2度とみれなくなった。
コメント
1件
第2話読んだわ。イタ王の「償いたい」って叫びが刺さった…。裏切ったことで守れた命もあるって日帝の言葉、グッときたよ。死のうとする仲間を必死で追いかけて止める2人の姿が切なかった。でも「心の傷は回復させればいい」って希望も描いてて、最後の「さよなら」が余韻残すね。イタ王の選択、切なすぎる…。続きが気になるわ。