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狂師
?「大好きだからに、決まってるでしょ?!」
「お姉ちゃんー!!」
私は通い慣れたカフェに入り、大きな声で叫んだ。私はガーナ!赤のアルカラム一族の次女でー!このカフェの従業員の妹なのだー!
「ガーナ、うるさい。」
この人が私のお姉ちゃん!結構面倒見が良くてー、毒舌!お姉ちゃんはねー、前は殺し屋だったんだけど今はカフェ経営と、情報屋をしているんだよー!
「実はねー!新しく入った依頼で、高校潜入捜査が入ったのー!手伝って欲しいにゃって」
「お断りよ。特別料金を払ってくれるなら別だけど。」
「えぇ〜?!けちんぼ!お願いぃ!!」
「駄目よ。妹だからって甘やかしたら毎回頼まれちゃう。それじゃあ困るのよ。」
「なんでだにゃあああ!!…もう帰る!!」
お姉ちゃんに断られて、気分下がったままカフェを出た私。めんどくさいから、潜入するにゃ〜
「転校生のガーナさんよ。皆拍手〜!!」
私が来たのは○✖︎高校。依頼内容は、学校内でのいじめ及び体罰の確認。生徒の体に怪我、また自殺が多発しているそう。
「じゃあ、ガーナさんはメモリーくんの隣に座ってね。メモリーくん、立ってちょうだい。」
「…はい、僕がメモリーです。ガーナさん、ここ…」
「あぁ、はい!」
私は指定された席に着く。クラスに問題らしい問題は今のところ見つけられていない。
「…可哀想だね、ガーナさん。」
突然、メモリーくんが呟いた。
「え?なんて言ったの、?」
聞こえていたけど、聞こえていないふりをする。私はあくまでメモリーくんの口から聞きたいんだにゃ。詳しいことは教えられてないし!
「なんでもな、…っ!」
メモリーくんは突然顔を歪めた。苦しそうに。汗をかき、ガタガタと揺れている。
「め、メモリーくん?!」
「が、く、、、あ、、っ、」
「どうしたんだにゃ?!」
「…あーらあら。メモリーくん、大丈夫かしら?今すぐ保健室へ連れていかないと!!先生が連れて行くから、自習してなさい!」
その声に、みんなが目を伏せた。まるで同情しているように。先生が教室からいなくなると、みんなが声を上げた。
「ガーナ、可哀想にな。」
「え?」
「メモリーのやつ見ただろ。いずれお前もああなるんだよ。」
私はそう言われ、メモリーくんの状態を思い出した。…もしかして。私は教室を飛び出した。クラスメイトの皆は止めてきたけどお構い無し。
「メモリーくんっ、!」
「せ、せんせー、、辛い、、やだ。やめて、よ。やめ…っ」
「何言うの?馬鹿なこと言ってんじゃないわよ。あなたは私のクラスの生徒なのよ?生徒が先生に逆らってるんじゃないわよ!!」
私はその様子をカメラで撮っていた。先生が…先生がメモリーくんをいたぶる所を。もので殴ったりしていて、血が出ている箇所もある。私は飛び出す準備をした。カメラをとめ、怒りのままに姿を現した。
「…もう十分だにゃ。」
「な、ガーナさん?!どうしてここに来たの?!」
「ガーナさっ、、逃げ……てっ」
「先生、どうしてこんな事を?」
私は今度は録音を始めた。
「なんでって…。大好きだからに決まってるでしょ?!」
その剣幕に、私もメモリーくんも押し黙る。
「……だい、すき?」
私はききかえす。
「当たり前じゃない、、自分の生徒。私が生徒を…言い聞かせて、私に従順な様子。全てが私の欲を満たすの。…だから、邪魔なんてさせないわ!!」
なんて自分勝手なんだろう。私は録音をとめ、今度は警察に電話をかけた。
「先生、ここって何校でしたっけ?」
「何言ってるのよ、、!ここは○✖︎高校でしょ?!あなた達はここの生徒!私の奴隷!!」
そんな一言。警察の人に私が電話をかけていることなんて知らないんだろうな。
「貴方も、同じ目に遭わせてやるわよ!」
先生が部屋にあった時計を持ち、私に投げようとしてきた。咄嗟のことで、逃げようとした時気付く。この床、滑る!動きにくくフローリングが施されているんだ。もうやばい。そう思った時。
「危ないっ、、!」
私はツルッと床に体を滑らされた。それは、メモリーくんにだった。メモリーくんが私を押し、床に転がることで、2人とも怪我をしていない。その様子を見た先生は不満気だ。その時、警察がガラリとドアを空け、先生を一直線に見た。そして、即逮捕。私はすぐに逃げたから、逮捕の時は見てないけどね。私が学校の校舎から出て、立ち去ろうとした時。
「ガーナさん、大丈夫…でしたか?」
「あぁ、メモリーくん。大丈夫大丈夫!私はもう学校に来ることは無いと思うけど、!青春楽しんでねっ!」
私はそう残して、闇アリの学校を後にした。
次の日、その事はニュースに取り上げられた。
「あんたが言ってたのってここよね?」
「うん、そうだにゃ。」
「ここに警察の息子がいるらしいわよ。」
「え、?」
「トラガとか言うやつ。」
「あ…」
び、びっくりした。一瞬メモリー君なのかと…。でも、事件解決してよかったよー!めでたしめでたし?w