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「おはようございます!パルテナさ…ま?」
「あれ?パルテナさま!?パルテナさま〜!!」
早朝からピットの声が神殿内に響き渡る中、肝心の女神であろう、パルテナの姿が見当たらなかった。
そんな中、本人はと言うと・・・
「あとは___して___と。」
ゆっくりと…丁寧に丁寧に、真心を込めて作っていくその様子はまるで誰かのために作っているのだと改めて判断される。
完成した際、早速自然界に向かっていく。
その前で退屈そうに腕を組みながら視線を外に。
そう、ブラックピットことブラピが神殿の柱にもたれかかっている様子が見えた。
「珍しい。こんなところで…」
「もしや、私を待っていてくれたのですか?」
「…お前かよ。パルテナさま」
「別に。待つほど暇じゃねぇよ」
「ではなぜ、顔が赤くなっているのです?」
思わず顔を逸らし、その話を無視するかのように。
特に用がないのなら離脱しようと一歩踏み出そうとしたその時、彼女に待って!と引き止められ。
「…なんだよ」
「行く前に…コレを…」
「?…」
「…!チョコ?」
「今日がバレンタイン…なので、自作ではありますが、自分なりに作ってみました」
「自信作でもあります。ぜひ食べてみてください」
「……まあ、一口だけなら」
片手でチョコをつまみ、口にソレを含む。
「ッ……!美味い」
「それを聞いて安心しました。」
「ていうか、なぜオレに?」
「ピットに渡せばいいんだろ。こんなもん」
「な、何を言うのです!これは…… 」
「ブラピだけにあげたかったのですよ…ほんのささやかな気持ちですが。」
「パルテナさま…お前…」
「あ、ホラ。チョコが溶けないうちに早く食べてしまいなさい。」
「私はこれにて__」
――おい、待て!
その言葉を聞き、なんでしょう?と振り向く。
「返しは……いつか。」
「…!」
いつか、なんて言葉。信じるも信じないもない。
思わず、ブラピの前で少々ニヤニヤと。
「その顔……なにか企んでるな?」
「いいえ?そのようなことは一つも考えていなくてよ?」
「……まあいい」
「そのうち…考えといてやる」
「本当ですね?」
「……」
ホワイトデー…それまでに決心しないとな。
パルテナへのお返しを__。