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ノベル楽しいぃぃいいい!!!!どぞ!!!
「……ん、あれ……?」
朝、目を覚ましたないこは、いつもより少しだけ重たい頭を抱えてベッドから起き上がった。
カーテンの隙間から差し込む朝日。見慣れたはずの部屋なのに、どこか違和感がある。
いや、部屋じゃない──自分の中に、ぽっかり穴が開いてるような感覚。
(なんだっけ……昨日、誰かと……話してたような……)
その時、スマホの通知が鳴った。画面にはメッセージが一件。
📱:
いふ「おはよう、ないこ。昨日も可愛かったよ。放課後、また会いに行くからね」
(……え? まろ? “また”って……?)
ないこは画面を見つめたまま、首を傾げた。
「いふ」という名前には聞き覚えがある。でも、そんなに親しかったっけ?
彼氏? 友達? それとも──
そのとき、ふと、脳裏にぼやけた映像がよぎった。
暗い教室、赤く染まった横顔。震える自分。熱く、冷たい指。
(あれ……? あれは夢? 記憶……?)
でも、それ以上考えようとすると、脳がズキッと痛んだ。
「……なんで、思い出せないんだろ」
その言葉をつぶやいた時、背後のドアが開いた。
「おはよう、ないこ。やっと起きたね」
笑いながら部屋に入ってきたのは、制服姿のいふだった。
当然のように朝食のトレイを持って。
「きみ、昨日ちょっと疲れてたから。ほら、甘いパン、好きでしょ?」
(──どうして、まろが俺の家に……)
ないこの疑問に答えるように、いふは少し寂しそうに笑って言った。
「また忘れちゃったんだね。でも大丈夫。きみの頭の中は、俺が守ってあげるから」
おつももでした~!