テラーノベル
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数日が経った。盧笙はいつも通り教会の前を掃除しながら、どこまでも続く空を見上げていた。
「あの悪魔なんやったんやろ…俺のこと知ってそうやったけど…名前も聞けへんかったしなぁ」
そんな事を考えていると、全然集中できず、集めた落ち葉が風に吹かれ散っていく。
「あぁ、あかん、集中せな」
そう言ってもう一度落ち葉を集め始める。飛ばされた葉を追いかけて行くと、ガサゴソと茂みが動く。
「なんや?動物か?」と言いながら茂みを覗く。すると、バッと人が現れる。いや、人ではない。
「この前の悪魔!」
盧笙と目が合うと悪魔は ヤバっという顔をすると翼を広げバサバサと動かして飛び上がり逃げようとする。盧笙はなんとか尻尾を両手で捕まえ逃げようとする悪魔を全力で引き戻す。
「い、痛い!痛い!尻尾引っ張らんといて!」
「じゃあ逃げよぉするんやめぇや!この前も何も言わずに逃げたし、せめて名前くらい教えろ!」
「イヤや!俺はロショウと関わらんって決めてん!」
「じゃあなんで茂みに隠れとってん!」
「ええっと…」
「なんか言いたいことがあるんちゃうんか!やから、戻ってきたんちゃうんか!」
「それは…てゆーかほんまに尻尾痛いから離して!」
「じゃあ逃げるんやめや!」
「嫌や!それに俺が近くにおったらまたロショウを不幸にしてまう…」
「俺が不幸言うたんか?」
「言うてへんけど…」
「なら、俺の感情勝手に決めんなや! 」
悪魔は驚いた顔をした後、諦めたようにはぁ…とため息をつき、頭を掻きむしって叫んだ。
「あーもうわかった!」
悪魔は盧笙に向き直る。
「俺の名前は″ササラ″や。」
その言葉を聞き盧笙は嬉しさのあまり、思わず尻尾を握る手に力が入る。
「いた゛!いた゛い!」
「うぉ!すまん!」
驚いて手を離しまい、すぐに(しまった逃げてまう!)と思ったがもう遅い。手の中から尻尾がするりと滑り落ちる。
「いた〜ロショ、力強いんやから気ぃ付けてや〜」
だが、悪魔−−ササラは逃げようとするそぶりはない。
「逃げへん…のか?」
驚いて盧笙は目を見開いた。
「逃げへん。俺、ロショウがバカ真面目でまっすぐなやつやって忘れてたわ。 それにやっぱほっとけへんし。やから俺、ロショウに協力するわ!」
盧笙の顔はパッと明るくなる。
「ええんか!」
「男に二言はないで!まぁ、俺に何ができるかわからへんけどな」
「ありがとう!よろしくな!ササラ!」
「あぁ、よろしくな!ロショウ!」
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