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最後まで見ていないので若干、キャラ崩壊の可能性があります。ひどくはないと思いますが、お気をつけて。(ちなみに主は続まで見ました)
では、行ってらっしゃいーーーーーーーーーーーー
「はぁ…..雪乃」
「八幡君」
「っ…..雪乃…」
「八幡….君….」
ある日の奉仕部部室。雪乃と八幡が長机をはさみ、いつもの位置で向かい合って座っている。隣で小町がそのやり取りを眺めていた。
(くそっ、何でこんなことに…..)
数十分前ーーーーーーーーーーー
「お兄ちゃん!雪乃さん!愛してるよゲームって知ってますか!?」
「俺は知らん」
「私も知らないのだけれど、それがどうかしたのかしら?」
「いやぁー、小町的にお二人にやってほしいなぁーって思いましてですね….」
「….で?どんなゲームなんだ?名前から推測するにリア充共がするゲームに聞こえるんだが。ちなみに俺はやりたくない」
「そうね、私もあまりやりたくはないのだけれど….」
「けど?なんですかぁ?」
「っいえ、何でも無いわ」
「で、ルールとかは何だ」
「題名のまんま!お互いに『愛してるよ』って交互に言って、先に照れた方の負けーってゲーム!」
「ほら、リア充専用のゲームじゃねぇか」
「そんなことないよ!ねぇ、雪乃さん!一回やってみませんか!」
「え、まぁ別に…..一回くらいなら」
「あ、じゃあその一回をお兄ちゃんとでお願いします」
「おーい雪ノ下さん?自分の発言ひっくり返されてるぞー」
「っ!と、とりあえず小町さん。やってみましょう」
こうして雪乃と小町の『愛してるよ』ゲームが始まった。小町は雪乃のとなりに、座っていた椅子を移動させて雪乃と顔が向き合うように座った。その二人を長机の反対側から八幡が見守る。見守るというか、観察しているよう。
「そんなジロジロ見て気持ち悪いよ?お兄ちゃん…..」
「っ良いから早く始めてくれ。」
「じゃあ、いきますよ?
…..愛してます」
「…..私も愛してるわ。小町さん」
その言葉を発した瞬間、恥じらいながら小さな、かわいい微笑みを作る雪乃。それでも、目は小町の目を真っ直ぐに見ている。その表情は八幡にも見えていた。
え、ちょっとまってやっぱりかわいいじゃないですか雪ノ下さん。毎日、あんな言葉という毒吐かずにいたら全世界の男子という男子が惚れるぞ。実際に俺も….いやいや変なこと考えるな比企谷八幡。俺には小町がいるじゃねぇか。
「あー雪乃さん!そんなこと言われたら、私死んじゃいますよー!」
「ど、どうしてかしら!そういうゲームではないの!?」
雪乃の負けなのではないかと考えたのは内緒だ。一回目に言ったときに少し照れていたような気がしたんだが。でも、そんなこと言ったら後に俺がどんな流れ弾をくらうかわからない。色んな意味で俺の精神とか精神とか精神とかが死ぬぞ。ほんと。あれ、もしかして俺精神以外全部死んでた?死んだ魚の目してるとか言われるし。
「じゃあ次はお兄ちゃんと雪乃さん、行ってみましょうー!」
「俺と雪ノ下がやったら俺死ぬぞ!『あなたが照れているところを見ると吐き気がしてくるけれど、少し愛してるわ』とか言ってくるだろ!色々と俺死ぬぞ!」
「あら、良くわかったわね。言おうと思っていたわ」 「今までなら…..」ボソッ
「?なんか最後に付け足したか?」
「な、なんでもないわ。さて、やりましょうか」
「ほんとにやんのかよ…..」
「あ、じゃあ二人は『愛してるよ』はやりずらそうなので名前を呼び合うのはどうでしょうか!?」
「いや、あんま変わってないんだけど?名前のほうがやりづらいまであるよ?小町さん?」
(おい、俺たちすげぇ照れてるんじゃないのか?もう、顔でも言葉でも『照れてますよー』ってわかるんじゃないのか?なんでまだ終わらないんだ?小町、このガバガバ判定どうにかしてくれないか?(早口))
「ゆ、雪乃….」
「〜♪」
(何そんな笑顔で見てるんですか?小町さん?もうそろそろ俺は限界迎えますよ?え、何?逃げ出していいってこと?)
(….こうなったら完全に雪ノ下を照れさせるしか無いか…..?あいつなら勘違いすることもないし、何も心配は無い….!)
「….八幡君…」
(…今だ!)
「なぁ、雪乃….出会ったときから…ではないが、ずっとお前のことが好きだった。」
八幡はこの地獄のゲームを終わらせるため、自分の全てを捨てて口にした。雪乃から目をそらさず、全身で訴えかける。早くこのゲーム終わらせたい!
「比企谷君….
私も….あなたのことが好きだわ。あの時から…..」
とんっでもないブーメランだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ねぇ、小町!もう俺の負けでいいから早く終わらせて!これ以上は無理!
「お兄ちゃん?そんなニヤニヤしてほんと気持ち悪いよ?ってことで!雪乃さんの勝ちぃ!」
こうして長い長い雪乃と八幡の戦いが終わった。
この部室に、何故か少しぎこちない空気が漂っている。
(終わらせるためとはいえ、何であんなこと言ったんだ?俺。今になって恥ずかしさが込み上げてきた….)
(比企谷君のさっきの言葉は何だったのかしら….?ついつい本気で返してしまったけれど、何かおかしなことになってなかったかしら….!)
(いやぁーいい勝負でしたなー!にしてもお兄ちゃんのあんなセリフが聞けるなんて….。今日の夕飯は赤飯にしよっと)
3人とも目を合わせることなく、それぞれ別の方向を見てそれぞれの世界を作り出していた。そういえば、小町が最後結果を言う前に足音が聞こえた気がしたんだが….気のせいだろうか
(ヒッキーとゆきのん、何….何してたんだ!?)
了
八幡体験談
「たった2分程の出来事だったがすんげぇ長く感じたぜ。実際にこのゲームをするときは逃げ出す勇気と覚悟が必要だ….」